手取キャニオンロード自転車サイクリングガイド/手取川自転車道は鉄塔をたどると10倍楽しい(45km+315m/石川県白山市/天狗橋駐車場より)


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手取キャニオンロードは石川県白山市の手取川沿いにある大規模自転車道です。鉄道の廃線跡に作られているので車の往来を避けられるのはもちろんの事、川沿いだけでなく山合の景色も楽しめるおすすめのサイクリングコースです。路面整備もよくMTB・クロスバイク・小径車はもちろんの事、ロードバイクでも問題なく走れます。

実は手取キャニオンロード、並走して手取川上流からの電力線である手取線と手取幹線が走っており、それを意識しながら走るとさらに面白いのですが、残念ながら、それについてはあまり知られていません。そこで今回は手取キャニオンロードのコースガイドはもちろんの事、手取川水系の電力線を解説しながら自転車サイクリングコースを紹介しようと思います。おすすめの蕎麦屋さんや名水もあります。

目次

  1. 地図とGPXダウンロード
  2. 天狗橋横駐車場からスタートの場合
  3. 手取川河川敷道路から手取キャニオンロードへ
  4. 七ヶ用水給水口と白山発電所を抜けて
  5. 高圧送電鉄塔のプレートについて
  6. 加賀東金津線と手取線との直交点
  7. 鶴来浄水所への分岐
  8. 金名橋を通って
  9. 手取川第3発電所と手取幹線の直交ポイント
  10. 福岡第一発電所と手取線
  11. 大日川を渡る大日橋と巨大鉄塔 加賀幹線の横断
  12. 釜清水とお蕎麦屋さんと名水
  13. 吉野第1発電所と岳峰(だけのみね)
  14. 綿ヶ滝展望台に寄り道
  15. 手取キャニオンロード白山下駅
  16. 対山橋から吉野谷発電所へ
  17. 手取キャニオンロード終点と周回ルート
  18. 瀬女トンネルを抜けて
  19. 手取川第1発電所と手取幹線1番
  20. 手取川第2ダム
  21. 瀬戸野交差点へ
  22. 最終地点
  23. まとめ
  24. 河口までロングコースの方へ
  25. おまけ 手取キャニオンロード立ち寄りポイント案内
  26. 参考リンク
  27. コメント

地図とGPXダウンロード

天狗橋横駐車場からスタートの場合

手取川河口からのロングコースの方は次の節まで読み飛ばしてください。

白山市天狗橋横の公園駐車場からスタート

石川県白山市鶴来水戸町の近く、天狗橋の横から河川敷道路を南に少し入った所に広い公園駐車場があります(十八河原公園)。

以前はこの先の道の駅に停めて歩行者専用橋を渡ってスタートが定番だったのですが、キャニオンロードが整備され天狗橋からノンストップでコースに入れる様になりました。

スロープを登ってスタートです。上流を目指します。

手取川河川敷道路から手取キャニオンロードへ

(手取川河口からのロングコースの方はここから読んでください)

しばらく河川敷道路を進む

街路樹が植えてある河川敷道路を進みます。ここからは自転車歩行者専用になり、後ろを気にすること無く走れます。対岸に見える岩肌は天狗壁といいます。(そこからはまた別のサイクリングルートがありますので後日紹介します)

左手には鶴来変電所(水:鶴来第2線/黄:鶴来第1線/緑:能美線/ピンク:手取線)

早速左手に鉄塔が寄っている箇所があります。鶴来変電所です。ここが今回辿る「手取線」のスタート地点です。写真のピンクの送電線がここ鶴来変電所からキャニオンロードの終点まで伸びています。

キャニオンロードではピンクの手取線の1番鉄塔を目指す。56番からスタート

鉄塔には必ず頂点の部分に番号が書いてあり、繋がっている隣の鉄塔とは連番になっています。例えば56番の次は57番か55番といった具合です。

鶴来変電所から繋がっているひときわ目立つ赤白鉄塔が「手取線56番」です。そしてここから手取キャニオンロードを進むとだんだん番号が下がってきて、最後には「1番鉄塔」があるのです!

ちなみに上の赤白鉄塔は「併架」といって3つの送電系統で共有されています。今回辿るのが真ん中のピンク線で示した手取線。上と下は別の系統、上が「能美線」で下が「鶴来第1線」です。

緑の能美線と黄色の鶴来第1線は手取川対岸へ

「能美線」と「鶴来第1線」は手取川を横断して対岸の山の向こうに消えて行きます。(手取川河口からのロングコースの方は帰り道に鶴来第1線を再び横断しますので覚えておくと楽しいです)

手取線(ピンク)が手取川を渡る。上から降りてきてるのは加賀東金津線(黄)

さて、今回たどる手取線は手取川を渡って先に進んで行きます。左に見える山は奥獅子吼山・後高山の尾根で、また別の送電系統が降りてきているのがわかります。後で横切ることになる長距離送電線「加賀東金津線」です。

河川道路は終わりトンネルを潜る。左は電柱電圧鉄塔

河川道路を走るともう一つ小さな鉄塔が河川を横断しています。これは実は鉄塔の高圧線ではなくその辺りにある電柱と同じ6.6kVの低い電圧の線。

6.6kV(電柱と同じ電圧)の河川横断鉄塔は珍しい

河川横断する低電圧の鉄塔は珍しいです。手取川の向こう側には和佐谷町の集落があるので、そこまでの配電用でしょう。

道は国道157号の下を通るトンネルへと入ります。

七ヶ用水給水口と白山発電所を抜けて

国道157号下トンネルを抜けるとキャニオンロードの案内標識が

トンネルを抜けるとすぐに手取キャニオンロードの案内標識が入ります。歩道は自転車走行可能なのでそのまま入って行きましょう。

沿道にある七ヶ用水給水口 ここから手取扇状地に広く給水される

すぐに左手に見えるのが七ヶ用水給水口。上流の取水口から地下を通ってここから加賀の扇状地に灌漑用に供給されます。

(手取川河口からのロングコースの方はこの先にある宮竹用水サイフォンや明島変電所をご覧になってきたかと思います)

ご興味の有る方はこちらの記事も参照ください。

七ヶ用水給水口をすぎるとすぐに横断歩道があり公園の中の道に入ります。

キャニオンロードは公園の中を通り公園内へ

ここは新しく作られた道です。左手には公園や廃線になった加賀一の宮駅の建物があります。

かつては対岸の道の駅からこの歩行者用橋を渡って一宮駅前からキャニオンロードがスタートしていた

かつては手取キャニオンロードといえば対岸の道の駅しらやまさんからこの歩行者用吊橋を渡って加賀一の宮駅の前がスタート地点でした。

現在は整備されここから手取川河川敷道路で手取川河口まで繋がり長距離自転車道に

現在は整備され、手取川河口まできれいに接続され長距離の自転車道になりました。

右手には白山発電所が見えます。(こちらも先程の七ヶ用水の記事で紹介させて頂いています。)

手取線が川を渡り戻って来ている。あと54本

再び国道157号線が頭上を越えます。そして見える鉄塔が先程、手取川の先に伸びていた今回たどる「手取線54番」です。

先程の赤白鉄塔が56番でしたので、1本過ぎたことになります。

高圧送電鉄塔のプレートについて

ここで「プレート(銘板)」について説明しておきます。

高圧送電鉄塔には足4本のうち、1本に写真のようなプレートが付けられており、「それが何という送電系統か・何番鉄塔か・いつ設置されたか」がひと目でわかります。

鉄塔頂点にある番号でも番号だけはわかるのですが、例えば先程の赤白鉄塔のように複数線で共有されていたらそれが何番なのかがそれだけではわかりません。

プレートは上記のような併架の場合でもちゃんと送電系統ごとに複数付けられているので、例えば「これは上から能美線3番、手取線56番、鶴来第1線3番だね」の様に一発でわかるのです。

プレートからわかるのはそれだけではありません。プレートは4本の足いずれかに取り付けられていると書きましたが正確には「若番方向の左側の足」に付けられています。(若番とは番号が若い方向、例えば3番の若番は2番になります。逆は老番)。つまり、向こう側の鉄塔が何番か遠すぎて見えなくても、目の前の鉄塔のプレートの位置で推測できるということです。例えば今目の前に手取線56番のプレートがあります。そこから背中の方に伸びている次の鉄塔は若番である「手取線55番」であり、向こう側に伸びている次の鉄塔は「手取線57番」であるとと、_遠くて見えなくてもわかるのです!

加賀東金津線と手取線との直交点

さて、先を進みましょう。キャニオンロードは国道157号と並走しやがて鳥越地区に向かう県道44号の下を通ります。ここに最後のコンビニがあります(自転車道から登る必要があります)

左手の後高山奥獅子吼尾根には500kV加賀幹線(奥)と275kV加賀金津線(手前)が並走

左手には、送電線が2本奥獅子吼山の尾根を通っています。奥が加賀幹線、手前が加賀金津線です。送電線の電圧は66kV(77kV)、154kV,275kV、500kVのいずれかで高い順に鉄塔も巨大になっていきます。今回たどる「手取線」が一番下の77kV、もう一つ辿る「手取線」が次の154kVです。向こうの加賀幹線は500kVで最大級、手前の加賀金津線は275kVで準最大級といったところです。

加賀東金津線(黄)が山から降りて手取線(紫)をくぐる

やがてその加賀東金津線が山を降りてきます。そして我らが手取線をくぐるのです。上で電圧が高いほど大きいと書いてあるのになぜ77kVの下をくぐるのか? それは鉄塔は_後で作られたほうが上を通るという基本があるからです。よく考えたら当たり前ですね。

加賀東金津線のガイシが18玉(10個ごとに黒玉)あり275kV高圧なのがわかる。2本1組の2導体送電線

送電線の電圧はガイシで見分けられrます。鉄塔との間の白い玉で電流が送電線に流れ込むのを防ぎます。電圧が高いほど高い絶縁が必要になり、このガイシの玉数も増えるというわけです。275kVの準最大高圧線 である加賀東金津線のガイシをみてみると18玉(10個ごとに黒玉があるのですぐにわかります)。ちなみに我らが手取線はたったの5玉です。

加賀東金津線はこのまま福井県あわら市まで山の中を通って行きます。最後の鉄塔は152番。ここから100本以上もあると思うと胸が熱くなります。

鶴来浄水所への分岐

手取線48番。分岐しているのがわかる

さて、キャニオンロードを進むに連れて手取線も番号を下げて48番になりました。この48番、よく見ると分岐しているのがわかります。(緑線)

送電系統は3本1組で1回線と呼ばれ、大抵の送電系統は2回線で手取線も2回線です。そのうち1回線だけを分岐する場合はこのような縦型の鉄塔にする場合があります。この手取線48番はその様に縦に2回線に並び、下の回線を分岐しているわけです。

手取線48番の分岐先は鶴来浄水所。支線が引き留められている

手取線48番の分岐先は鶴来浄水所です。鶴来浄水所はその名の通り手取川の水を浄化して飲料水にする施設です。そのポンプなどのエネルギーに手取線の電力を直接取り入れている訳です。

金名橋を通って

金名橋手前の車よけ。自転車にもちょっときついので降りたほうが無難

この先に「金名橋」という自転車歩行者専用の橋があります。手前にちょっとタイトな車止めがあるので注意しましょう。(一応自転車道なので自転車で通る前提のはずなのですが)

金名橋。トラス構造の自転車歩行者専用橋。横には手取川の渓谷が見える

金名橋は実は昔金沢市内にあったの御影大橋を持ってきたもので、設計も古く味わいがあります。直進型のトラス構造です。

橋の上からの手取峡谷の景色は奇石がごろごろして見応えありです。

ちなみにこの金名橋、名前の由来は「金沢」の金なのですがと、なんと名は「名古屋の名」です。元々手取キャニオンロードは「金名線」という北陸鉄道の廃線なのですが、当時の構想として、このまま金沢から名古屋まで鉄道を通す予定だったとか。結局それは実現には至りませんでしたが、もし出来ていたら今頃はこの自転車道は手取-名古屋キャニオンロードになっていたわけですね(笑)。

手取川第3発電所と手取幹線の直交ポイント

金名橋を渡り車道横断し奥側の歩道へ

橋を渡ったら車道を横断歩道で横切り右側へ。キャニオンロードは続きます。

サイクリングロード

あえて路面にサイクリングロードと書くのが素敵です。

手取幹線(紫)が山を渡って降りてくる、手取線(ピンク)はその下を潜る。左2本は両方45番。すごい偶然

右手の山からは、今回たどるもう一つの送電系統「手取線」(紫色)が降りてきます。似た名前ですが、手取線は77kV、手取幹線は154kVで手取線よりやや大きめ。手取キャニオンロードは手取線の1番を過ぎて終わりですが、本コースはその先の瀬女トンネルを抜けてぐるっと周回、手取幹線の1番を最終目的地としました。

ちなみに手取線と手取幹線がクロスしている鉄塔番号、これは両方とも45番です。それぞれ経路は違うのにすごい偶然ですね。

左手奥に見えるのが国道157号沿いにある手取川第3発電所。奥の手取川第3ダムから水圧を得ている

さて、左手奥、国道157号線の方を見てみましょう。なにやら巨大なドラム缶の様なものがみえます。下には鉄塔と変電所の様な施設が。これが手取川第3発電所です。その名の通り、すぐ奥の手取川第3ダムからの水圧で発電しています。

降りてきた手取幹線(紫)44番が発電所から電力を受けている(緑線)、奥には加賀幹線の重角度鉄塔42番と白山の頭

繋がるのは手取線ではなく今降りてきた手取幹線。番数は44番で接続です。写真の紫が手取幹線で緑が手取川第3発電所へ。その名も「手取川第3支線」です。

ちなみに手取幹線が接続されるのは手取川第3発電所を含めて3箇所。手取川第2発電所と手取川第1発電所です。今回の最終折り返し地点が手取幹線1番鉄塔がある手取川第1発電所です。

(手取川第3発電所水源である手取川第3ダムを挟んですぐ直海谷川上流にある手取川第2発電所はコースとしては通りませんが第2発電所の水圧のもとである手取川第2ダムは横を帰りに通ります。)

キャニオンロードは手取線44番と43番の下をくぐっていく

手取幹線はまた山の中へ行ってしまいましたが、先程クロスした我らが手取線はキャニオンロード沿いに上流へ伸びていきます。次は44番と43番の下。先はまだまだです。

福岡第一発電所と手取線

手取線42と接続されているのは有名な福岡第一発電所

今くぐった43番は手取川を越えます。その先42番は例の縦型鉄塔(マニア用語ではおばあちゃん鉄塔といいます)。分岐の先にはまた発電所が見えます。横には1番鉄塔が。

この発電所が県内最古の発電所、「福岡第一発電所」です。設置は1911年となんと100年以上前。それが現役で動いているのに感心します。国の登録有形文化財まで指定されている有名な発電所です。(ちなみに写真の1番鉄塔は「福一支線」といいます)

大日川を渡る大日橋と巨大鉄塔 加賀幹線の横断

車道から山あいの道。廃線跡を感じさせる

ここからも手取キャニオンロードは県道44号線沿いを南下していきます。県道44号線は国道157号線の裏道的な存在で意外と交通量が多いのですが、キャニオンロードは少し離れて走っているので快適です。

左方向、雲龍山北尾根を巨大な500kV加賀幹線(赤)が走る。下を潜るのは154kV手取幹線(紫)

左方向の山は南の雲龍山から北に伸びる尾根になります。先程、手取川第3発電所から給電された谷の奥の手取川第2発電所の給電を受けるために山を越えていきます。上を走るのは手取川第3ダムを横断してきた500kVの加賀幹線。こうやって比べると500kV鉄塔の巨大さがわかります。

ここで左折で車道横断で橋の方向へ

やがてキャニオンロードの左折の案内があります。ここは旧大日川駅前。眼の前を流れるのが大日川です。

大日川にかかる大日橋(平成15年10月架)]。奥には先程の巨大な加賀幹線が雲龍山から降りてきている

左折してすぐに渡るのが大日橋(平成15年10月架)。比較的新しい橋です。ここから県道44号と離れます。遠くにはさっき見えた巨大鉄塔、加賀幹線が山を降りてきています。

紅白が眩しい加賀幹線52番鉄塔

加賀幹線。紅白に7段ペイントしてあるのは航空法で60mを超えるからです。

500kV加賀幹線のガイシを先程の加賀東金図線と比べてほしい。20玉以上ある。線も4本1組の4導体

ガイシはなんと23個。先程の275kV加賀金津線ですら18個でしたね。線は4本1束になっています。これを「4導体」といいます。超超高圧送電線の特徴です。

加賀幹線はこのまま番号を上げて南西の山の中へ姿を消します。本コースではもう見納めですが、興味があれば下記記事もご参照ください。

釜清水とお蕎麦屋さんと名水

田園風景を釜清水へ南下。左奥に白山が見え始める。一番手前のコブは岳峰、左の三角が笠山でその右が高倉山

田園風景を南下します。左奥に白山が見え始めます。一番手前のコブは岳峰、左の三角が笠山でその右が高倉山になります。この高倉山の右側の谷にキャニオンロード終点があるイメージです。

釜清水の集落。キャニオンロード本ルートは右に横断した住宅の間に。弘法名水に寄り道してもいい

この道の突き当りを「釜清水」といいます。小松市へ抜ける国道360号線への分岐点で、「一揆そば 長助」という美味しいお蕎麦屋さんがあります。水車が目印です。名物はその名も「一揆そば」。お餅や山菜が入った山里ムード満点のそばです。ぜひお立ち寄りください。

また、本ルートではありませんが、左に曲がって少し進むと弘法水という冷たい名水があります。コップもおいてありますので喉を潤すのもいいでしょう。本ルートへは直進するだけで簡単に戻れます。

吉野第1発電所と岳峰(だけのみね)

キャニオンロード本ルートは道の反対側に移動

本ルートを来られた場合は道の反対側へ移動となります。弘法水に寄られて直進した場合もここで合流となります。

左の対岸に見える吉野第1発電所。手取線22番が電力を受ける。取水口ははるか先の対山橋の下(あとで通過する)

左の対岸には再び発電所分岐。吉野第1発電所の水源はキャニオンロードの終点手前の吉野谷発電所の下からです。なかなかの距離の給水管で、先ほど見えた高倉山と笠山の中を突き抜けて来ています。給電を受ける鉄塔は我らが手取線22番。

手取線21番と20番の下を潜る。あと20本

22番からは(当然)21番が接続され、その先の20番との間をキャニオンロードは抜けていきます。56番からスタートした手取川線もはや半分を過ぎました。

岳峰(だけのみね)の巨大な岩肌が右手に見える

みぎにはむき出しの岩肌が見えます。岳峰(だけのみね)です。はるか南、手取湖西岸の鷲走ヶ岳から北に伸びる尾根の先端に位置します。

岳峰南側い降りてきている1回線(3本だけ)鉄塔が吉野谷線(黄土色線)

その岳峰から変わった鉄塔が降りてきています。腕が3本しかありません。これは1回線鉄塔です。(1回線は3本1組でしたね)。

我らが手取線19番と接続される

降りてきた1回線鉄塔は我らが手取線19番に接続されます。この岳峰から降りてきたのは「吉野谷線」で一番小さい番号が31番である不思議な送電系統です。接続部を数えても30番スタートとなります。先は小松から福井へと続く最近開通した(けどよく通行止めになっている)峠道である国道416号線沿いの沢変電所に接続されています。

綿ヶ滝展望台に寄り道

左手に見える東屋が綿ヶ滝展望台。多少寄り道になるが行ってみよう

左の笠山と右の岳峰の間がだんだん狭くなってきます。流れる手取川の峡谷もどんどん深くなります。

ここで左手に見えるのが綿ヶ滝展望台。コース沿いには「綿ヶ滝憩いの森」という場所があり、そこからちょっと川沿いを戻れば展望台に行けます。ものの1分程度なのでちょっと寄ってみましょう。

立派な渓谷沿いの東屋綿ヶ滝展望台

近くで見ると土台を高めてある立派な展望台です。

手取渓谷上流に見えるのが綿ヶ滝。駐車場から降りることもできる

展望台南側。綿ヶ滝がよく見えます。先程の綿ヶ滝憩いの森下に降りて見ることもできます。時間があればなかなかスリルがありますので降りてみるのもいいかもしれません。(ビンディングシューズの場合は滑るのでおすすめしません)

綿ヶ滝憩いの森駐車場にあるポスト。時間が止まっている様。時間があれば滝まで降りてみてもいい

それにしてもこの綿ヶ滝、ちょっと不思議ですよね。この水どこから来ているのでしょう。後ろの岳峰はたしかに谷があるのですがそれほど水量があるようにはみえません。地理院地図でみたら面白いことがわかりました。綿ヶ滝に延びる水路にははるか上の手取川第2ダムからの給水が接続されている様なのです。この水路の間には発電所はありませんので、このあたりの灌漑用なのでしょう。

手取線(ピンク)9番いよいよあと10本を切った。奥には手取幹線(紫)が最終目的地まで高倉山斜面を走る

そうこう考えてる間に我らが手取川線は早くも9番に。もう10番を切ってしまいました。奥の高倉山斜面には手取幹線が手取川第2ダムの給電を受けて降りて来ています。ここからは手取川線、手取幹線が兄弟の様に並走していきます。

手取キャニオンロード白山下駅

本当に駅のようなサイクルステーション白山下駅

サイクルステーション白山下駅はその名の通り本当に駅(だったところ)です。現在は休憩所・トイレとして利用できます。季節によりレンタサイクルも。トイレはサイクリングロードからみて裏側にあります。そちらの方が駅っぽいのでぜひぐるっと一周してみてください。

サイクルステーション白山下駅の中は改札口が再現されている

白山下駅の中は本当に当時の改札口が再現されていてびっくりします。

サイクルステーション白山下駅の運賃表

当時の運賃表。ここが白山下が終着駅だったことがわかります。鶴来から野町までは現在も運行されています。ぜひ名古屋まで行ってほしかったものです。

サイクルステーション白山下駅の時刻表。朝夕しかないのがなんとも言えない味わいがある

こちらは時刻表。朝夕しか無いのがなんとも味わいがありいい感じです。

対山橋から吉野谷発電所へ

サイクルステーションの先を左折。対山橋へ

サイクルステーションで「廃線跡」としての手取キャニオンロードは終了ですが、自転車道はまだ続きます。交差点を左折すると手取川を横断する橋に差し掛かります。

真っ赤なアーチが眩しいの対山橋(たいざんばし)

目にも鮮やかなアーチが印象的な対山橋(たいざんばし)です。

対山橋から上流に見える鉄塔群

対山橋から上流の風景。鉄塔が寄ってきているのがわかります。発電所か変電所がありそうです。

橋を渡ったら登り。キャニオンロードは真ん中の道

このコース一番(笑)の急斜面を上ると国道157号線と合流になります。自転車道は真ん中の道。やや下りに入ります。

そして右手に見えるのが・・・

吉野谷発電所に到着。たどってきた手取線1番が待っている

そう吉野谷発電所。そして横の鉄塔がこれまでたどってきた手取川線の1番鉄塔です。ここからあの鶴来変電所まで58本で繋がっているというわけです!

発電所内にある銅像は大同電力初代社長 電力王 福澤桃介。福沢諭吉の義子

発電所内には銅像が見えます。大同電力初代社長 電力王 福澤桃介。福沢諭吉の婿養子なのだとか。

巨大な導水管が高倉山を貫いて降りてきている。取水口は旧中宮温泉スキー場あたり

道沿い左手には巨大な導水管が高倉山を貫いて降りてきています。取水口は旧中宮温泉スキー場あたり。かなりの距離です。

導水管の先にはクラシックな作りの吉野谷発電所が

導水管の先を覗き込むとクラシックな作りの吉野谷発電所が見えます。よく見ると吊橋もありますね。ちょうど対岸に先程の綿ヶ滝への導水管が通っています。

手取キャニオンロード終点と周回ルート

国道157号下トンネルをくぐりキャニオンロードはまだ続く

国道157号下トンネルをくぐりキャニオンロードはまだ続きます。手取川線1番を見たら、兄貴分の手取幹線1番鉄塔を拝まずには帰れませんからね!(?)

渡っている桁橋は風流な名前の濁澄橋。ちなみに右の国道157号のアーチ橋も同名

トンネルを潜ってすぐ見えるのが風流な名前の濁澄橋。ちなみに右の国道157号のアーチ橋も同名です。手取川はこの手前で分岐があり、今下を流れているのは尾添川となります。

国道157号と合流する瀬戸野交差点、自転車走行可能歩道へ左折

ちょっと林道風の道を抜けると国道157号線瀬戸野交差点。左折します。ここからは自転車通行可能歩道になります。

すぐに道の駅瀬女が見えてキャニオンロードは終点

国道157号は先程の交差点で曲がってしまい、こちらは国道360号。この先には岐阜へのホワイトロードがあります。

やがて道の駅 瀬女が見えて手取キャニオンロードは正式に終点となります。

大規模自転車道というと終点がうやむやで終わることが多いのですが、手取キャニオンロードは道の駅が終点でフィナーレ感があってよい自転車道です。(廃線路跡走りとしては先程の白山下駅で終点でもよい気がしますが)

左高倉山から降りてきたのは手取幹線。番号は4番。あと3つ先に目的地の1番が

左を見ると、手取川線の兄貴分、手取幹線が降りてきて国道360号を横断、道の駅の裏山を越えているのがわかります。

さあ、手取キャニオンロードは終点になりましたが、そのまま周回ルートに入りましょう。裏山の向こうで手取幹線1番鉄塔が待っています!

瀬女トンネルを抜けて

道の駅瀬女の次の交差点を右折で瀬女トンネルへ

道の駅の前を進むと信号交差点、右に曲がると瀬女トンネルに入ります。かつての瀬女高原スキー場の前になります。

瀬女トンネル

時代を感じさせるタイル画が印象的な瀬女トンネル。

我々がいる(?)

我々がいます。じゃなくてこれは瀬女高原からのMTBダウンヒルですね。

トンネルを抜けたら右折で本コース折り返し地点

トンネルを抜けて右。ここがキャニオンロード周回コース折り返し地点となります。

手取川第1発電所と手取幹線1番

左対岸に見えるのがJPOWER(電源開発)の手取川第1発電所

ここから国道157号線の側道を戻ります。そして左側に見える施設が上の手取湖の水圧で駆動するJPOWER(電源開発)の手取川第1発電所です。そしてその横が・・・

手取幹線1番

そう、手取幹線1番鉄塔です。とうとう到着しました!。残念ながらプレートは向こう側で確認できませんが頭頂の番号で1番と確認できます。先程の4番から山を越えて急角度で手取川第1発電所に引き留められています。

ここから先程の経路をたどり、最終的には南金沢変電所に引き込まれます。その数76本。なかなかの距離ですね。興味があれば下記の記事もあわせて参照ください。

手取川第2ダム

途中左手には手取川第2ダムが

少し進むと手取川第2ダムが見えます。ちょっと寄り道になりますが、興味があれば寄ってみてもいいでしょう。ここには発電所は無く、先程の道の駅の向かい側の高倉山の中を導水管が貫かれていて手取川第3ダムの丁度上流の手取川第2発電所での発電となります。(もちろん手取幹線もそこを経由します)

瀬戸野交差点へ

先程の瀬戸野交差点へ戻る。こちら側の交通は少ない

国道157号線を先程の瀬戸野交差点へ向かいます。側道は広いのと交通量は道の駅から減るので快適に戻れます。

瀬戸野交差点に戻ってきた。真っ直ぐでキャニオンロードを戻る

瀬戸野交差点に戻ってきました。直進で手取キャニオンロードを戻ります。

最終地点

白山鶴来まで戻ってきた、かつてはここを右折して加賀一宮駅でゴールだった

鶴来地区。かつてはここを右折して加賀一の宮駅でゴールでした。現在は直進で天狗橋まで直通です。

一箇所案内がない場所がありますので注意してください。国道157号のトンネルが見えたら左で河川敷道路です。

まとめ

ということで今回は手取キャニオンロードの周回ルートを手取川線の送電線鉄塔をたどるテーマで紹介しました。

山間部の道というのはそもそもダムや発電事業の為に作られている事も多く、それらを繋ぐ送電線を軸に意識して走ることで普段は気づかない施設や地形が発見でき、サイクリングが何倍にも楽しくなります。また今回のように沿線の鉄塔番号を見ることで距離感をつかめたりそこから目的感も生まれます

これからもぜひ送電線探訪サイクリングをエンジョイしてください!

河口までロングコースの方へ

(河口までロングコースの方は天狗橋の下をくぐって河口周回コースに戻れます。)

河口までのロングコースの場合は天狗橋の下をくぐれる

おまけ 手取キャニオンロード立ち寄りポイント案内

手取キャニオンロード立ち寄りポイント案内(クリックで拡大)

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