手取川河川敷自転車サイクリングガイド 河口駐車場から鉄塔ウォッチで10倍楽しむ(30km+90m/石川県白山市美川)


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「手取川」といえば日本酒を思い浮かべる方も多いかと思いますが、一級河川の手取川は白山から白山市美川地区の河口まで70km流れる石川県を代表する川です。特に手取川河口から白山市鶴来地区までの堤防の上は完全に舗装され、車道を横切る事無くサイクリングができる河川敷道路が整備されています。しかも両岸とも舗装されて完全に繋がっているので河口から鶴来地区まで走り、対岸道路から一周して帰ってくるルートが定番となっています。

ここではルート上の6本の橋に加えて同じく手取川を横断する7本の高圧送電系統を説明しながらの手取川河川敷自転車サイクリングルートを紹介します。

目次

  1. 地図
  2. 駐車場
  3. スタート
  4. ジオパーク休憩所から呉竹文庫前
  5. 河川敷路から遊園地に向かって
  6. 松任久常線24番と25番下
  7. 新小松線54番と55番下
  8. 辰口橋と手取川水辺プラザ
  9. 川北変電所と能美川北線
  10. 川北大橋と北陸幹線
  11. 手取幹線と鶴来幹線、そして明島支線
  12. 本コース最後の送電線、大黒部幹線
  13. 宮竹用水取水口
  14. 天狗橋で折り返し
  15. 車両通行止?でも自転車はOK
  16. 送電線と橋を逆にたどる
  17. 参考リンク
  18. コメント

地図

駐車場

手取川河口美川大橋たもとに大きな公園駐車場

スタート地点は河口から1本目の美川大橋のたもと南側の公園駐車場(手取公園美し河原園地)からです。特に閉鎖も無く自由に駐車できます。横には自販機とトイレもあります。輪行アクセスの場合は付近に小舞子駅があります。

スタート

線路の下をくぐってスタート

車道の美川大橋のひとつ上流側には北陸本線の鉄道橋が渡っています。その下を潜ってコーススタートです。写真では分岐に見えますがどちらも先で繋がっています。

ジオパーク休憩所から呉竹文庫前

すぐにあるジオパーク展望スポット 予習していくとさらに楽しい

すぐに河川敷路沿いにジオパーク展望スポットがあります。ジオパークとは地球の成り立ちを感じられる自然公園のことで、この手取川流域全体がジオパークとして指定されています。案内板には地球誕生から!の歴史やエリアごとの地質のポイントが説明されています。予習していくとさらに楽しいでしょう。

呉竹橋は曲がらずに西山橋を左折して河川敷道路へ

呉竹橋という橋がありますがそこは曲がらずに「西山橋」を目指してください。ちなみに横に見える呉竹文庫は大正時代の私設図書館が由来の展示施設です。

西山橋を渡るとすぐにあるのが「某月橋(ぼうげつきょう)」風流な名前です。この様に2つの川、西川と熊田川が手取川河口に向かって流れ込んでいるのでこの様に連続して橋があるわけです。

河川敷路から遊園地に向かって

遠く白山に向かって

再び河川敷路に出ました。天気がいいと丁度白山がいい形に見えます。方向的には白山の南西方向から西に曲がっていくので、残念ながら白山は段々と姿が隠れてきます。今のうちに見ておきましょう。

やがて国道8号線を渡る手取川大橋をくぐると遠くに観覧車が見えてきます。手取フィッシュランドです。

天気がいいと右手には海側から富士写ヶ岳、鞍掛山、大日山の加賀3山。山手には白山山脈の笈ヶ岳・大笠山・大門山・高三郎山まで見渡せる好展望区間です。(山に近づくと段々と見えなくなります)

遊園地手前、手取川橋の下を通過

手取フィッシュランドは元々釣り堀だったのが発展したちょっと変わった由来の遊園地。石川名物8番ラーメンも併設されており食事もできます。

手取川橋の車道迂回は手前のスロープ。ぐるっとヘアピン状に降りて橋の下をくぐります。

松任久常線24番と25番下

観覧車の横は松任久常線25番

観覧車の真横に鉄塔があり送電線が手取川を横断しています。これが「松任久常線」です。番数はこちらが25番。足元にプレートがあり昭和56年3月設置と確認できます。

反対側は松任久常線24番

プレートは若い番号の方に掲示されているので反対側の鉄塔は松任久常線24番だとわかります。送電線は基本的に変電所間を結び、名前はその変電所の名前が入っている事が多いです。

松任久常線25番の向こうに和田山が見えるその横が久常変電所

この松任久常線も例に漏れず変電所に向かっています。こちらの25番鉄塔の更に向こうに小高い古墳がある山、「和田山」が見え、その手前に鉄塔が密集している変電所が見えます。あれが「久常変電所」です。

松任久常線は久常変電所と白山市村井町の松任変電所を結びます。大きな流れで言うと「北金沢変電所(大きい)→松任連絡線→松任変電所→松任久常線→久常変電所→久常線→新小松変電所(大きい)」の系統となります。高圧と言っても比較的電圧の低い77kVで各変電所から低圧配電するのが主目的の送電線です。

新小松線54番と55番下

新小松線55番昭和62年4月

更に進むとまた送電線が。今度は新小松線です。下のプレートや上の番号札を見ると55番の数値が。プレート側が若番でしたね。なので対岸は54番となります。

反対側は新小松線54番から若番に伸びている

対岸の景色です。新小松線が平野部を行進しています。実はこちらの送電系統も先程と同じく「北金沢変電所→新小松変電所」と同じ経路だったりします。

東レの工場を回り込む様に送電線が配線されているのがわかる

どうして同じ経路で2つも送電系統があるのかといいますと、先程の松任久常線は77kVの配電用の電圧だったのに対してこちらは154kVの長距離送電用の電圧なのです。なので中継する変電所も無いという訳です。電圧の見分け方は後ほど説明します。

こちら側の新小松線を見ると、東レの工場を回り込む様に迂回しているのがわかります。送電線を曲げる鉄塔は角度鉄塔といいますがどれも特徴ある形をしています。

ちなみにこの東レも大きい工場で直接高圧を引き込んでいるのですが、この新小松線は154kVでそういった特性の為、接続されていません。そのかわり先ほど見えた久常変電所から77kVの専用線がこの工場まで伸びてきています。その名も「東レ線」です。

辰口橋と手取川水辺プラザ

辰口橋は下にトンネルがある

辰口橋は川北大橋と手取川橋との間にある6本の中では一番細い橋となります。かつて川北大橋が有料で「100円橋」と呼ばれていた頃、無料の迂回路としてよく利用されていました。

そのままも通れますが折角なので専用の下のトンネルをくぐりましょう。

手取川水辺プラザ公園手前を左に降りる

トンネルを抜けてしばらく行くと公園があります。手取川水辺プラザです。特に案内もないのですが公園側に降りないと駐車場で行き止まりになってしまいますので注意してください。

川北変電所と能美川北線

対岸に見えるのが川北変電所、そこから延びるのが能美川北線鉄塔

対岸に鉄塔が寄っている場所が見えます。川北変電所です。そこから延びるのがこれから下を潜る能美川北線です。

渡ってきたのが先程の能美川北線8番の鉄塔。これは変電所方向に番号が増える

こちら側の鉄塔。足元にプレートが無いですが頭に8番の数値があります。なので向こう側にプレートがある、つまり対岸方向は番号が増えてる(老番)ということになります。

珍しい風車付き鉄塔

この能美川北線8番鉄塔、なんと風力計付き。骨組みの数カ所に柄杓の様なプロペラがありくるくる回っています。利用目的は不明ですがなかなか珍しい鉄塔です。

巨大なドラム缶の様な宮竹発電所

奥に見えるのが七ヶ月用水からの支流である宮竹用水を使った宮竹発電所です。七ヶ用水について興味があれば下の記事を読んでみてください。

能美川北線は山の中の工場の横まで伸びているキャンドル型の1番鉄塔が見える

能美川北線は上の別の記事でも紹介していましたが、ちょっと謎な送電系統です。若番(こちら側)に辿るとは山の上の工場に引き込まれていますがその先の配線は不明です。川北変電所→工場だけというのはありえないので(発電所が無いので)、その先から給電されていると考えるのが妥当でしょう。

川北大橋と北陸幹線

川北大橋も橋の下を通過できる

そんな事を考えながら先に進むと手取川大橋と並んで手取川最大級の橋、川北大橋が見えてきます。

こちらは案内があり自動的に下をくぐる道に誘導してもらえます。

やがて見える一風変わった鉄塔群

その先にまた送電線が渡っていました。今度は今までと雰囲気が違うデザインの鉄塔です。

シングルテーパーの三角オフセット腕金の北陸幹線114番。なんと関西電力で昭和4年開通

テーパーというのは鉄塔の垂直方向の骨組みの曲がりで一般的な鉄塔は1段か2段回に曲がりが入っているのですが、この鉄塔はスラリとして曲がりがありません。こういった鉄塔をシングルテーパーといいます。また、横に出てる腕金の長さが、雪国では中段が長いのが一般的なのですが、こちらは下段が長く三角形。かなり異質な鉄塔です。

それもそのはず、これは北陸電力ではなく関西電力のしかも1929年と戦前に設置された歴史ある送電系統、「北陸幹線」なのです。

対岸方向の北陸幹線。2番めと3番目(111番と112番)がやたらシブい

プレートは114番と書いてあり底に年月が書き込まれています。おそらくこの114番と(プレートがこちらなので)対岸の113番は建て直された感じがしますが、対岸奥の112番と111番は見るからにレトロな設計。早く反対側に行って近くで見てみたいです。

手取幹線と鶴来幹線、そして明島支線

対岸に巨大ドラム缶。七ヶ用水利用の明島発電所。横は明島支線1番鉄塔

対岸に巨大ドラム缶が見えます。こちらも七ヶ用水利用の発電所、明島変電所です。詳しくは上の北陸鉄塔ファンのページを御覧ください。

2本鉄塔が仲良く並んでる。手前が手取幹線64番、奥が鶴来第1線14番

さて、こちら側は2つ連続で送電線をくぐります。鉄塔も当然2本。手前が手取幹線64番、鶴来第1線14番となります。どちらもプレートが見えないので対岸が老番(高い番号)と推測できます。

対岸の接続。2つの送電系統が分岐されて川を渡る。先程の明島支線との接続部も

対岸の接続です。先程の明島変電所からの明島支線が接続されているポイントが見えます。

対岸の接続。左手取幹線と右鶴来第1線が元々1つの鉄塔で別れて来ているのがよく分かる。

そして上下に併架(同じ鉄塔で2つ以上の系統が兼用されていること)された2系統が手前で2つに分岐しているのもよく見えます。上の通り高い番号になるので左が手取幹線65番、右が鶴来第1線14番です。

[鶴来第1線15番。石川を代表するレガシー鉄塔。赤い風合いがたまらない]

それにしても右の鶴来第1線15番。いい色しています。石川を代表するレガシー鉄塔です。

先程ちらっと書きましたが送電系統には電圧があり、見て大体わかります。

ガイシの数で電圧がわかる。手前手取幹線は10玉で154kV (https://kanasys.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/org/o-P1020302-1558546321.jpg)

それはこの白い玉、「ガイシ」これは電気が金属の鉄塔に流れ込まない様に絶縁するためのパーツです。この玉数が多いほど高圧と判断できるのです。手前手取幹線は10玉で154kVで長距離送電用。

ガイシの数で電圧がわかる。鶴来第1線は5玉で77kV

奥の鶴来第1線は5玉で77kVでこちらは配電用とわかります。

鶴来第1線こちら側方向。山の中に伸びていっている。13番と12番もレガシー感

鶴来第1線のこちら側の鉄塔。13番と12番も矩形のレガシーの造りです。送電線は山の中へ。鶴来第1線は南金沢変電所(石川県白山市荒屋町)から、この先の鶴来変電所まで繋がっています。この先キャニオンロードへ入るロングコースの方はその姿が見れるでしょう。上の方で紹介した七ヶ用水の記事でもレポートしています。

こちらは手取幹線。154kVは基本的に大きいのだが62番だけやたらチビ鉄塔

手取幹線のこちら側。同じく山の中へ。154kVは基本的に大きいのだが62番だけやたらチビ鉄塔でなんだか滑稽です。手取幹線のこの62本先、手取幹線1番鉄塔ははキャニオンロードへ入るロングコースの方にとっては最終目的地となります。

本コース最後の送電線、大黒部幹線

本コース最後の送電線、大黒部幹線が山から降りてきている

さあ、最後の送電線をくぐります。左手から巨大な鉄塔群が山を降りてきているのがわかります。山肌はバリカンで削られたように刈り取られ送電線が急角度を行進。手取川を渡っています。

こちらも関西電力。大黒部幹線82番。

大黒部幹線。番号は82番です。プレートがこちらにあるので向こう側は若番でしたね。なので2つ上の写真は大黒部幹線81番から80・79・・と下がって行きます。これも先程の北陸幹線と同じく関西電力管轄です。

ガイシの数で電圧がわかる。黒玉は10個おきだから18玉。今回最大の275kV。しかも2本1組の2導体

ガイシに着目してみましょう。先程の手取幹線154kVよりも更に多いですね!10玉ごとに黒玉が入っているので18個もあるのがすぐにわかります。また電線も1本ではなく2本一組(2導体)。そう、この大黒部幹線は本日最高圧になる275kV系統なのです。電圧が高いほど長距離送電と書きましたが、この大黒部幹線はどれくらいなのでしょう。起点は富山県城端の開閉所、そして終点は北大阪変電所。なんとその数724本! この先600本以上切れ目なく大阪まで繋がってると考えると胸が熱くなります。

宮竹用水取水口

宮竹用水は対岸の七ヶ月用水から巨大な手取川の地下をサイフォンの原理で水を通している

さて、折返し地点はもうすぐです。右手に見えるのが宮竹用水の取水口です。なんとこの大きな手取川の地下をポンプなしで向こうの七ヶ用水からサイフォンの原理で取水しているのです。

轟轟と勢いよく吹き出る様は原理がわかっていても本当に不思議です。

対岸にサイフォン入り口部が見える

対岸に見えるのがサイフォン入り口部で七ヶ用水から分流しています。この先キャニオンロードへのロングコースの方は手取川から七ヶ用水の取水口も見ることができます。

天狗橋で折り返し

やがて見える河口から6番目の橋。天狗橋。真っ赤なカラーが印象的

やがて真っ赤な印象的な橋が見えてきます。第6の橋、天狗橋です。この天狗橋、幾度となく建て替えられていて現在で6代目。桁橋になって橋らしさは薄れましたがとても走りやすい広い道路になっています。

橋の上は車道と合流するので注意。左で本コース。右でキャニオンロード瀬女コース

天狗橋の上だけは車と並走になるので注意してください。左で本コース折返しです。

キャニオンロードのロングコースに入られる方はここで右折となります。

車両通行止?でも自転車はOK

いきなり車両通行止めびっくりするが、自転車はOKなので大丈夫

いきなり車両通行止になってびっくりしますが、よく読むと自転車はOKになっていますので安心してください。

送電線と橋を逆にたどる

登りで潜ってきた送電線を逆に辿る

対岸の周回コースですが折り返しなので今まで見てきた対岸の鉄塔がよく見えます。

まずは大黒部幹線81番。対岸は82番だった

まずは大黒部幹線81番。対岸は82番でしたね。釣人送電線注意の文字が印象的です。カーボン糸が275kVの回線に絡んだら大変なことになりそうです。

手前鶴来第1線と奥手取幹線の分岐部が間近に。分かれ目がよく見える

次は鶴来第1線と手取幹線。分岐部がよく見えます。それにしてもこの鶴来第1線15番、本当にいい形です。有形文化財指定してほしいくらいです。

シケインあり

明島発電所を過ぎたらシケインがあり次は北陸幹線。

シングルテーパー3角オフセットの北陸幹線。番号は113番。対岸は114番だった

シングルテーパー3角オフセット。対岸の113番と瓜2つの北陸幹線114番。一番下にねずみ返しのテラスが付いています。

こちらの河川敷道路も大通りは一切横切らない設計

対岸もそうでしたが、こちらも車が往来する道は一切横断しない素晴らしい設計。ここは川北大橋です。

能美川北線が見えてきた

次は能美川北線です。川北変電所へ番号を増やしていっていましたね。

能美川北線11番は工場引き込み。高圧を直接使っている

向こうの能美川北線は8番でこちらは9番でした。その先工場を回り込んで川北変電所に入るのですが、その工場に引き留めされている鉄塔がありました。能美川北線11番です。引き留め鉄塔は強度的に工夫がいるのでまた独特の形になります。

辰口橋。ここも下にくぐれる

辰口橋。実は交通量は一番少ないのでそのまま渡りたくなりますが、この先は河川敷道路がズレているので素直に降りましょう。すぐにトンネルがあるので左折で入ります。

コース中一番迷いやすいポイント。写真よくを見て公園の右横に出よう

ここがコース中一番迷いやすいポイントです。写真の通りにうまく公園横に入ってください。行き過ぎると河川敷道路の向こう側に行ってしまいます。

ここに出れば正解

このグラウンド横に出れば正解です。トイレもありますので休憩にもよいでしょう。

シケインあり

シケインの向こうには送電線が。次は新小松線でしたね。潜ったら続いては松任久常線。

遊園地横の手取川橋。ここも潜ってからぐるっと登ってくる

反対側には遊園地の観覧車が見えます。手取川橋です。ここもそのまま渡りたくなりますがせっかくなので車道をバイパスしてみましょう。左に降りてぐるっと上へ。ちなみにこの道はかつての国道8号線となります。現在は県道になっています。

最後の美川大橋が見える。用水の橋を渡ってすぐに左で線路下

現国道8号、手取川大橋を潜ると道は北に。潮の香りがしてきます。海が近いです。三角のトラス橋が最後の美川大橋手前の鉄道橋です。矢印に従って線路の下に入ってください。専用道があります。

美川大橋交差点を左で駐車場方向へ

交差点で信号。本コース初の信号です!左折で美川大橋へ。

車道との間には防音壁が設置されあり快適

美川大橋は車道との間には防音壁が設置されており快適に走れます。向かい側にはもうスタート地点の駐車場が。お疲れ様でした。

美川大橋を渡ると駐車場が見えてくる

参考リンク

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