シベリア鉄道で北京からアフリカモロッコまでユーラシア大陸横断する日記(欧州編完)

Wikipediaより

欧州編

12.9日目 キエル

ガタンゴトン

キエルからハンブルグへの列車は人の気配が無くレールの音だけが響きます。

結局、フランクフルト行きの列車に乗り遅れたので朝のプラハ行きの列車を待つことにしました。難民や不良がたむろしているハンブルグの駅の中にあまりいたくないので、朝まで乗れる適当な往復列車を探してたら、このキエル行きがあったので、さっき終点まで行ってきたところです。

深夜の特急は静かで仮眠するには適しています。キエルまで往復するだけでも本来なら1万円位必要なのでユーレイルパスならではの技です。

アクリルばりの半個室の三列シートに横になっていたら、さっき車掌が来て起こされました。ただチケットチェックだけで特に寝ている事は咎められませんでした。

再びハンブルグに戻ってきたのは朝の5時。これ位寝れば次の日は大丈夫そうです。

ハンブルグの駅は朝に近づくにつれ、再び賑わいを取り戻して来ます。さあ、チェコ行きの列車はもうすぐ出発です。

13日目 天国

ハンブルグからチェコ行きの日時始発列車はとても混み合います。1等車のほとんどの席は予約済み。予約が入っていないのはたった3席のみでした。それでも座れて良かったです。なかなか景勝の良い路線です。席は出来れば左側がおすすめです。

もう外は明るく、ハンブルグ郊外のドイツの黒い土の農園風景が窓の外を流れます。

、、、

風景を見ていたら寝てしまった様です。もうチェコへの国境付近です。

警察が車内を巡回しています。チェコはユーロ通過ではありませんがシェンゲン協定加盟国なのでパスポートチェックはありません。

やがて列車は動き出し、中欧の歴史の国、チェコ共和国へと入ります。

国が変わってまず気づくのは建物の屋根の色。黒色が多いドイツに対し、チェコ側の家々の屋根はほとんどかオレンジ色。目にも鮮やかな明るい国です。

この国は中世に栄えた場所で、旅行者にとっては見所の多い国と言われています。

プラハの駅は二つあります。Hlavm Nadraziの方が本駅となります。駅の中はチェコらしい赤を基調としたこれまた明るい雰囲気。黒系のデンマークドイツと比べても深夜でもそんなに怖くなさそうです。

さて、今夜の寝台列車を予約しにチケット売り場に行かなければ行けません。これまで何度となく空振りしたチケット予約。初めて話したチェコ人であるチケット売り場のおばさんはとても親切。今までとは大違いです。たった1人と接触しただけなのにチェコ人に対する印象はとてもよくなりました。国際駅や空港の係員は国の印象を決めるから重要な仕事だと思います。

夜まで時間があるのてまたトラムに乗って遊ぼうと一日チケットを買います。自販機の前でチケット個人的に買わないかと声をかけてくる人がいました。おお、地球の歩き方に詐欺師がいると書いてありましたが本当にいるとは思ってませんでした。なんでも自分はもう帰るから買った1日券の残りを1割引で買わないかとのこと。偽物かもしれないのですがチェコの地下鉄やトラム自体、電子的なチェックは無いので偽物でもわからないかも知れません。

荷物は預かり所とロッカーがあります。まる一日預けても400円。ロシアより安いです。トイレは有料ですが、なんとシャワーもあり夜行列車利用でも便利です。

トラムは常に渋滞しています。チェコの人たちは北欧と比べて身長が低くやや柔らかい顔立ちの印象。とりあえず定番の城を見てからトラムでうろうろして街の景色を楽しみました。

感想は、、いいっ(・ω・)ノ

景色もいいし物価も安く余計な料金も取られず、ビールも最高に美味しく人や公共機関もおおらかで雰囲気もいい。風は暖かく乾いていて過ごしやすいです。

北欧で一食分1000円以上していたのがチェコでは500円以下。ビールに至っては500ミリで80円くらい。天国です。北欧からのルートを取ったのは正解でした。逆だと気を病みそうです(´・_・`)。

トラムもやたら細く傾斜した所を平気で通っていくのでまるで遊園地のアトラクションの様です。

時間はあっという間に過ぎました。夕飯に北欧では5000円はしそうなビールとソーセージ串を1000円で楽しみながら列車を待ちました。

ヨーロッパどこか一カ国だけ行っていいと言われたら多分チェコを選ぶと思います。

ただし1点だけ、クレジット使えない場所は北欧に比べたらやや多かった様な気がします。ATMはどこにでもありました。両替のレートは一概に悪いのでなるべくATMを使いましょう。

さて、今夜の列車は寝台列車、ユーロナイトです。明日の朝にはハンガリーです。家なき子だった昨日が嘘みたいな良い一日でした。

13日目 夢の中で

家の中。いつもと同じ室内。使い慣れた椅子。昼の柔らかな陽光。そして突然の激しい揺れ。

地震だ。すぐに避難しなければ。

、、、目覚めと天井。ああ、寝台列車で眠っているのだった。ハンガリーの荒れた鉄道上を走る列車は激しく揺れています。

なんだ、列車が揺れていたから地震の夢を見たのか。

上の段では同じコンパートメントのハンガリー人が寝ています。僕らの部屋は2人だけだった様です。彼はソフトウェア技術者でチェコの方でセラピストについても学んでいる若者です。全く違う職業ですが、形にこだわらない生き方に昨日は関心しました。

窓の外はもう明るいみたいです。時計は7時。ブダペスト到着まであと1時間。寝ぼけた目でふとベッドの横を見ます。

バックパックがそこにありました。僕のです。昨日ベッドの下に格納したはずですが、なぜか横にあります。その施錠した口はなにかで塞がっています。財布です。あれ、確か財布はズボンのチャックポケットに入れて、ズボンごとバックパックに入れたはずです。寝ぼけがだんだん冷めてきました。

!!置き引き!!

そうです、誰かが寝ている間に僕の鞄の口に無理やり手を入れて財布を出そうとしたのです。幸い口は施錠してありギリギリ財布は出なかった様ですが、もう少し口を緩めてあったら財布とクレジットカードを取られていました。

すぐに他の荷物を確認します。パスポート、カード、タブレット、チケット、予備の現金、スマホがない、、、バックの底に落ちてました。漁られた時にズボンから落下したみたいです。

危なかったです。個室で扉もあるのと、今まで大丈夫だった気の緩みからカギだけかけてベッド下に放りだしていたのが原因です。ここはもう日本じゃない事を改めて感じました。恐らく犯人は僕らを起こさない様にバックパックだけ部屋から出し中を漁っていたのでしょう。諦めて返してくれたからよかったですが、少しの間でもバックパックが持ち出されていたと思うとぞっとします。返してくれたから良かったですが、バックパックごと取られたら本当にアウトでした。本当にジャージ一枚でハンガリーに取り残される所でした。

同室のハンガリー人も幸い被害はなかった模様。よかったです。

これからは貴重品の分散とワイヤーロックを徹底します。軽い事故は重大事故に備える為の勉強です。ある意味、犯人に感謝してもいい位です。

そうこうしている間にブダペスト到着。シンプルな駅です。ハンガリー人に別れを告げホームにおり立ち、余っていたチェコクローネをハンガリーフォリントに両替。タブレットに入っている地球の歩き方で予習します。

ハンガリーは温泉が有名なのだそうです。あとは定番スポットはドナウ川を挟んだブダ地区とペスト地区を結ぶ最初の橋であるくさり橋。あ、注意情報に何か書いてあります。

「ハンガリーは比較的治安はよいが、置き引きやスリが多い。特に地下鉄や列車のコンパートメントでの置き引きが多発している」

・・・知ってます(´・_・`)

13.5日目 キャンセル

新しい都市についたら地下鉄トラムの一日券を買うのが定番になってきました。下手な建物のなかに入るより、乗り物に乗っている方が地元の人の雰囲気や街の様子が展望できて僕にとっては楽しめます。

ブダペストの1日券は大体500円程度、インフォメーションで購入できます。 北欧から来ると物価が安いのがありがたいです。感覚的には前に居たチェコより安い感じです。ついでに路線図をもらうのも定番になってきました。

ブダペスト駅のロッカーはプラハと同じくコインを入れて施錠してカギをもちあるくタイプ。ここにはおばさんがうろうろしていて一文無しになったから恵んでと絡んで来ます。嘘とわかっているのですが、ロッカーの使い方を親切に教えてくれたりコインに両替してくれたりと色々世話になったのでチッブのつもりで1ユーロだけあげました。施しは悪であると言う風潮もありますが、少しの親切と感謝を買ったと思えば安いものです。むしろ何もせずに持っていかれる税金の方が納得いきません( ̄Д ̄)ノ

ハンガリーといえば温泉。一番有名なセーチェニ温泉に行ってみました。場所は地下鉄のセーチェニ駅を降りた公園の中にありわかりやすいです。

料金は4500フォリント。クレジットオッケーですが、タオルや水着を借りたい場合はその分だけ現金が必要です。タオルは1000フォリントで保証金2000フォリント。保証金は後から返って来ます。

支払いが終わると腕に巻くIDがもらえます。ロッカーとの間の通路が扉を閉めて個室に出来る作りでそこで水着に着替えます。水着は持って来なかったので下着でそのまま入りました。コンプレッション下着は水着としても自然ですぐに乾くので旅行におすすめです。

ロッカーはもらったIDで施錠します。ボタンをIDで押し込むとそのID以外では開かなくなります。なかなか先進的なシステムです。

セーチェニ温泉は日本でいうスパリゾート。屋外の温水プールと屋内の温泉があり、水着で入ります。シャワーとトイレだけが男女別になってます。

プールではチェスをしている人がいます。そんなに得意ではありませんがゲームを見物して時間を過ごしました。

旅行者が多い場所でアジア系の人も見かけるので気軽入れるのでおすすめのスポットです。

今日の午後はレイルジェットでオーストリアに向かいます。発車は15時30分。まだ時間があったのでトラムでドナウ川を観に行きました。

ドナウ川には公共機関として船が運行されています。停留所に行ってみましたが大体1時間おきでタイミングが合わず断念。くさり橋だけ見てブダペスト東駅に戻ります。

さて、そろそろ案内板に僕が乗るレイルジェットが出てくる筈です。ところが・・・

・・・ない(゚o゚;;

どうして?手元の時刻表にはちゃんとありアプリからも確認出来ます。

心配になってチケット売り場で聞いてみると、、なんとキャンセル。すでに夜のウィーンからの寝台列車は予約してあります。困った(-。-;

寝台列車はウィーンから21時台。レイルジェットは本来17時頃に到着予定でした。タイムリミットはあと6時間。それまでになんとかウィーンにたどり着かなければ行けません。

時刻表を見ると隣の国のスロバキア経由なら列車がありそうです。ブラチナバへのユーロシティは15時25分発。ブラチナバへは18時07分着、そこからウィーンへローカル線で20時台には着けそうです。ウィーンの見物が出来なくなりますが背に腹は代えられません。

それにしてもハンガリーは物価が安すぎて小銭を使い切るのに苦労します。残り約1500円。駅の店でビールとフライドチキンを食べて500円。ピザとビールお代わりで500円。お腹いっぱいになって夕飯のサンドイッチと飲み物で300円。残りは足を悪くした(様に見える)物乞いしている老婆にあげました。わずかな小銭にも関わらず、ものすごく感謝されました。施しは悪であると言う風潮もありますが、少しの感謝を買ったと思えば安いものです( ̄Д ̄)ノ

ハンガリーは朝から盗難にあいそうになったり物乞いに絡まれたりと大変でしたが、大体人々は親切でニコニコして対応してくれます。悪い人もいますがある種の純朴さがありちゃんと気をつけていれば大丈夫だと思います。だんだん白人の顔つきも地方によって区別できる様になってきました。

さて、いまからブラチナバ行きのユーロシティに乗り込みます。思ってもみなかったスロバキアですが列車キャンセルのおかげで訪れる機会になりました。トラブルに感謝です。どんな所か楽しみです!

13.5日目 本能

ブラチナバへの列車も遅れ気味。ついた時にはウィーン行きの列車まであと30分。駅の周りをぐるっと歩いて終了です。

しかしヨーロッパどこの駅の近くでも至る所に落書き(グラフィティアート)が描かれています。国は違えどこれは共通。人間の本能の中には壁にサインする欲求がなにかインプットされているのかも知れません。ブラチナバの駅周辺は特にそんな印象を受けました。

さて、駆け足で次はオーストリアのウィーンへのローカル線に乗り込みます。ブラチナバは首都ですが、オーストリアの国境近くに位置し、ウィーンまではそう遠くありません。ちょうど岐阜と名古屋みたいな感じです。

ウィーン中央駅は昨今作り変えられたばかりの近代的な駅です。青と灰色を基調とした洗練されたデザインと先進的な設備。オーストリア国鉄であるOBBのラウンジもあります。

そんなモダンな駅のはずのウィーン中央駅なのですが、今年に限っては雰囲気が異なる様です。

13.6日目 こちら側とあちら側

人の壁。

ホームに降り立った僕を待っていたのは地下通路にひしめく人々でした。

ラッシュアワーのそれは全く雰囲気が異なります。移動していないのです。人々は床にシートを敷き、寝ていたり子供を連れ力なく立ちすくんでいたり。

そう、この年は中東や北アフリカからの難民が何万人もヨーロッパに流れ込んだ年。ちょうどこの日はオーストリア政府が難民の増えすぎに対して受け入れの制限を始めた日。ハンガリーからの審査も厳しく、先ほどのブダペストウィーン便の列車のキャンセルもそれに起因しているのかもしれません。

人々の壁を避けて違う出口を探します。ありました。駅の構内もたくさんの難民達が警察に誘導されています。ハンブルグやコペンハーゲンの比ではありません。

次のベネチア行きのユーロナイトまでは1時間以上あります。人混みを避けてOBBのラウンジへ逃げ込みました。

入り口でユーレイルパスを見せて入場。高級カフェの様なおしゃれな雰囲気。なんとビールワインも飲み放題です。汚らしい山菜バックを背負った僕には全く似つかわしくありませんが、特典は特典なので遠慮なく利用します。

ラウンジは二階のガラス張りになっており駅の構内の様子が一望出来ます。窓の外には難民達が止まるでもなく移動するでもなく波を作っています。

お酒とつまみを机に並べてぼーっと窓を眺めます。難民と言っても身なりはそんなに特殊ではありません。人種が偏ってる意外は特にその辺の旅行者と変わりません。むしろラウンジにいる僕の方が怪しい麻のバックパックに使い古したミニタリーパンツ、500円のサンダルと貧乏たらしい格好をしています。

ガラスの向こう側の彼らとこちら側の自分のと違いはなんだろうと考えます。同じ異邦人で身なりも似た様なもの。究極的にはクレジットカードパスポートを持っているかどうか以外はなにも変わりません。

人生の90パーセントは生まれた時の環境で決まってしまうと思います。残りの10パーセントだけが自分でなんとか出来る範囲。彼らも僕もその10パーセントの選択の結果、ここですれ違います。それが後になって自分自身にどう評価されるか。それは今は知る術もありません。ただ限られた時間を全力で生きる、そういった意味では彼らの方が僕なんかよりよっぽど優れた生き方をしている。そんな気がしました。

二回目のユーロナイトの6人部屋はすでに満員。オーストリア、ドイツ、韓国とみなツーリストで多国籍。観光で人気のベネチアに向かう列車であるからそれは当たり前です。

昨日の教訓からバックパックはきっちり施錠して部屋に固定。3段ベッドの中段は超狭いですが寝るには十分。普通列車のシートで寝ることから比べたらとても快適です。

それではおやすみなさい(@ ̄ρ ̄@)

14日目 水の道路

朝の6人部屋クシェットは慌ただしいです。限られたスペースで身支度や朝食を取らなければいけない為、各自入れ替わり譲り合いながら各々の用を済ませます。このベネチア行きのウィーンからの列車は簡単ですが朝食が付いています。

窓の外は霧の水辺。水上を船の様に列車は走ります。

ベネチアは水の街で知られている通り、なんと車が一台も走っていません。主な交通手段はボートのみです。

水上バスの乗り方は駅の目の前に停留所があるのでそこでチケットを買います。自動販売機もありクレジットカードも使えます。1時間券が7.5ユーロで1日券は20ユーロでした。路線図をみてあとはバスと同じで乗り込むだけです。

ベネチアでの持ち時間はたった3時間。それでも駅からサンマルコ寺院まで水上バスで往復するだけで、水の街の雰囲気は十分感じられました。裏路地に少し歩いて見ると喧騒から離れてとても静かな空気。車が無いというのはこの様な感じなのですね。

往復してまだ時間があったので近くのカフェでコーヒーセット1.5ユーロを頼んでWi-Fiを使わせてもらい、今夜と明日の宿をExpediaとHostelBookersで予約します。本当に便利な世の中です。モバイルインターネットは旅行のスタイルを革命的に変えてくれました。

たたぶらぶらしているだけで昨日一緒の部屋だった旅行者二組と川越しに二回も会って手を降って挨拶しました。ベネチアは狭い街です。

駅の構内で今日の列車を予約。イタリアの列車はほぼ必ず予約が必要なのです。しかし券売機が優れていてユーレイルパスに対応しているので他の国より簡単です。

日本でほとんど情報の無かったStMorizベルニア鉄道への裏口であるMilanoCからTiranoへのTrenordの列車もここで切符を買えました。価格は11ユーロ強。この区間はユーレイルパスは使えません。ベネチアからミラノへは予約料だけで10ユーロもするので安いものです。(ちなみに実際の列車の中で実験的に車掌にユーレイルパスを見せたら通ってしまいました。よくわかってない車掌さんも居るみたいです)

ちなみにミラノへの列車Freccibiancaではドリンクサービスがありました。列車で飲み物いかがと聞かれた場合は必ず無料かどうか確認した方がいいです。車両によっては後から請求書を持ってくる場合があります。たった数ユーロでも知らずに後から要求されるのは気分が悪いものです。ちなみにこの列車は最初の一杯だけが無料の方式でした。

快晴の青空にこの地方独特の赤みがかかり色あせた風合いのあるベージュの家々が映えます。ミラノまで2時間強。気の休まる時間です。

14.5日目 二度目のエクササイズ

ミラノはイタリア第二の都市。金融の中心であると共に中世からの建築やファッションで有名な場所です。

駅のプラットホームは鉄骨の渋い作りですが、構内に入るとその豪華な作りに誰もが驚きます。

繊細な彫刻が施された石造りの天井は遥か高く、まるで美術館や博物館にいるかの様な錯覚に陥ります。

ミラノでの持ち時間はたった1時間。16時20分にはティラノ行きのトレノルドに乗らなければいけません。

ゴシック建築で有名なドゥーモだけは見たいので地下鉄で向かってみました。

ミラノの地下鉄は時間制ではなく日本の様な一回いくらの方式です。ゾーンや時間制限はありますが、ドゥーモに行くだけなら気にしなくて大丈夫です。チケットは自動販売機があり英語もクレジットも大丈夫です。料金は1.5ユーロ。

路線図を見ながら適当に乗り換えてみます。最初ドゥーモとドモドッソラを間違えてしまい遠回り。目的地に着いたのは15時40分。あと30分あります。中央駅まで本当は直通があるので来た時よりは早く帰れそうです。

14世紀からなんと5世紀もかけて建築されたゴシック建築、ドゥーモは圧巻の大きさ。都会に初めて来た田舎者の様にあんぐりと口を開け上ばかり見てしまいます。500年かけて作られた建築は5分は楽しめました。さあ、帰ります!

外国人ばかりだったベネチアとは異なりミラノの地下鉄は地元の人が多い感じです。こちらの人は北欧から比べると背は低めで肌は褐色、唇も比較的厚めです。ちょうど日本人が台湾人を見る様な感じなのでしょうね。

そうこうしてると中央駅には16時10分到着。よかった、あと10分あり間に合いそうです。ところが、、、

広い´д` ;

そう、ミラノ駅では地下鉄からプラットホームまでかなりの距離。しかも、飛行場の様にゲートがあり、決まった所を通らないと行けません。のんびり進むエスカレーターにやきもきします。どこかで失敗したパターンです。

16時17分、残り3分。ゲートの前には長蛇の行列(゚o゚;; そういえばテロ対策でセキュリティチェックが強化されているというニュースが頭に思い出されました。まさかの二度目のタイムアップ。

と思いきや、混んでるのは国鉄のゲートだけで、僕が乗る私鉄のゲートは比較的空いています。駆け足でもう発車準備されている列車に向かいます。さらに中東っぽい旅行者に「この列車はxxに途中とまるのか」と止められます。知らんて(^^;) なんで沢山イタリア人がいるのにこんなストレンジャーのアジア人に聞くんでしょう。わからんわからんと振り切って列車に飛び乗ります。危なかったです。前にも乗り遅れたのにまったく学習してませんね~~;

さっきまでは海にいましたがこれから北の山の中に向かいます。おすすめは左側の席。ティラノはイタリアの北側国境に近い街。今夜はそこに泊まります。そしてその先は、、、そう、スイスです!

14.6日目 ティラノ

Tiranoは国境の小さな街です。今日はホテルのシングルをとってみました。北欧のホステルと値段が変わら無いのてお得な感じです。

駅から15分くらい歩いた所にあるAlbergo Stelvioというホテルで一階はレストランになっています。ホテルの前でうろうろしてたら受付のおじさんが声をかけてくれました。明日の朝早朝に出発したいと言ったら鍵置いておいてくれたらいいよとの事。南の方はこのおおらかさが好きです。部屋は今までと比べとても清潔で感動しました。日本ではあたりまえの品質なのですが、ホステルや寝台列車ばっかりの旅なのでそんな当たり前のことが新鮮に感じる様になりました。

ここぞとばかり洗濯を開始。共同じゃないので洗面台で気兼ねなく洗えます。化繊の衣類で揃えて来たので朝までには乾くでしょう。ホテルのバスタオルに包んでおくのも早く乾かす技の一つです。さらにこれにドライヤーをあてたら効果てきめんなのでやってみてください。

夕飯は駅の近くのスーパーで買ったアンチョビと日本から持ってきた白米の混ぜ御飯。旅行なので夕飯くらい地場のレストランで食べろよって感じですが、僕はあまり食にはこだわっていません。日本でも各国の料理は食べようと思えば食べられますし、なにより外国のスーパーってすごく面白いのです。日本じゃ考えられ無いものが売られてたり、反対にまったくないものがあったり。僕にとっては観光地の建物を眺めるよりもカルチャーギャップを感じられる必須のスポットです。

ここへ来てようやく半月の間、使いもしないのに持って回っていた重量物のトラベルクッカーが役にたちました。ホステルと違い、ホテルは湯沸かしすら出来ないので、コーヒーやご飯炊きに使えました。なんどもこんな重いもの持ってくるんじゃなかったと思ったものですが、ふっくらおいしい日本の米を食べるとそんな苦労も忘れます。当たり前だったこの味がこんなに素晴らしいものだったとは。旅に出るという事は「外」を知る事であると共に、空気の様に気づかなかった「内」のありがたさを再認識する為の手段でもあると思います。

15日目 メモリー喰いのベルニナ鉄道

朝のティラノ駅はほとんど人がいません。ミラノ方向からの駅とStMoriz方向への駅は別ですがすぐに横にあるのですぐにわかります。

今日乗るベルニナ鉄道はもうホームにスタンバイしています。出発まであと40分あったのですが、もう乗っていいらしいので列車の中で暖をとりました。

席は定番左側をキープ。でも乗客はほとんどいないので、必要に応じて右側にも座れました。この列車もユーレイルパスで無料です。

ベルニナは天井ガラス張りの急行が有名ですが、はっきり言って各駅停車のローカル線に乗った方がいいです。理由は予約不要で空いているのと窓を開けて写真が撮れることです。窓の内と外からでは迫力が違います。

景観列車はフロムやベルゲンなど乗って来たのでそんなに期待していなかったのですが、ベルニナ線の楽しさは他とレベルが違います。景色の美しさはもちろんですが、なにより変化が多様で飽きないのです。

列車はゆっくりと進み出し登りに入ります。早速小刻みなカーブが連続。列車ってこんなに小回りきくのかというくらいクネクネ旋回します。後方車両から緑の景色に旋回する真っ赤な車両が映えます。

窓のすぐ横は絶壁の谷。高度感を感じながら風合いのある橋を渡ります。

やがて標高は上がり森林限界を抜けます。一転して荒野の景色。むき出しの岩が浮かぶ広い湖はまる柔軟剤の様な非自然的な青色。ほんとにここは地球なのでしょうか。まるで違う惑星を走ってるかの様な錯覚を覚えます。

景色は再び渓谷に戻り、その向こうには山にかかった白いカーテンの様な巨大な流れ。そう、氷河です。まったくデジカメのメモリーがどれ位あっても足りません。

列車はやがて下りに入り、Mirteratschあたりになると川の流れが逆になっていることに気づきます。

道路や踏切も見え始め、列車はやがて街にたどり着きます。セントモリッツです。

15.5日目 舵取り

スイスは雨。明日からはグリンデルワルドやツェルマットを予定しています。

高山観光はギャンブル性が高い面があります。大枚で遠路遥々と山の麓にたどり着いてもそこで雲がかかっていたら何も見えません。時間に余裕があれば1週間でも1ヶ月でも待つことが出来ますか、ユーレイラーにそんな時間はありません。

現地の天気予報を見ると、今週はずっと雨。それでも運が良ければ雲が切れて山が見えるかも知れませんが、リスクは高いです。

ちょうど予定的にもスイスに割く時間が多く、後のマージンがギリギリなのが気になっていたので思い切って予定変更。今日中にスイスから出る事にしました。

変更した目的地はフランスはパリ。といってもがっつり観光する訳ではなく、後に予定していたニースへの寝台列車に乗るのが目的です。

セントモリッツの駅にはチケット売り場があり国際対応なのでパリへのTGVとニースへのナイトトレインの予約をしました。すると係員さんは怪訝な顔。

それもそうですよね。南のイタリア側からわざわざ北のパリに行ってまた戻って南のニースに行くなんて通常ではあり得ないお金の無駄使いです。

正直にパスホルダーで宿代を浮かすためって説明すると笑っていました。今回は点でなく線を楽しむ旅なのでそれでよいのです(^_^*)

TGVのユーレイルパス枠は限られているので直前で取れるか心配だったのですがなんとか予約出来ました。予約料だけで30CHFはちょっと抵抗ありましたけど。係員さんはChur経由でTGVが出るチューリヒまで行けると言っていましたが、ここはあえて遠回りのLandquert経由。ここからはインターシティがチューリヒまで出てるので結果的にはこちらの方が早いのです。料金を気にせず時間優先で経路を選べるのもパスホルダーの良いところですね。

計画時に気にはなっていたけど経路的に諦めていたチューリヒとパリに行けるのも楽しみです。それぞれ数時間ですが、それぞれの空気を吸うには十分な時間です(^_^)

15.6日目

スイスの山々はどれもが存在感のある形をしています。一つ日本に持っていけば簡単に名山にノミネートされそうです。

Landquert経由のZurichへのルートはいかにもスイスという緑の芝と山小屋風の家の風景が続きます。

途中で乗り換えたインターシティは二階建ての立派な車両でカウンターソファまでありました。ちょっと調べてみたらこの区間1万円弱。こんな一等車にも無料で乗れるなんて本当にユーレイルパス はありがたいです。

昼は駅の売店でサーモンサンドとマカロニサラダを買ってみました。ビールはその名もスイスビール。日本で言うとジャパンビールですか。なんかおかしいですよね。気になる会計はなんと1700円。北欧に戻った気分の物価の高さです((((;゚Д゚)))))))

それでも1等車2階から山の壁に囲まれたWalensee湖を眺めながら食べる昼食は最高でした。車掌さんもニコニコ親切で感じがいいです。

自然の景色はノルウェーも良かったですが、スイスの風景は飽きさせない多様さがあって好きですね。

やがて窓の外にはまた別の湖が現れます。周りにはたくさんの家々が密集しています。チューリヒ湖です。もうすぐスイス最大の都市チューリヒに入ります。

15.7日目 高級おにぎり

チューリヒでの乗り換え時間は1時間。トラムに乗っている暇はなさそうなので駅の東側のリマト川沿いに散歩してみました。遠くには大聖堂や聖母聖堂が見えます。パシャっと写真を撮ってチューリヒ観光完了です(・ω・)ノ

コープがあったので買い物するふりしてうろうろ。どんな物か売られているか見学してみました。

基本的にどれも高いですが特に高いのは魚。海のない国だから無理もないですね。日本食も流行っているのかSushi(どう見ても刺身)やおにぎり(一個500円!)も売られていました。生活用品も興味ぶかい品揃えで半日は時間が潰せそうですが、駅の中も見たいので手ぶらで戻りました。

チューリヒ駅にはロッカーやトイレやシャワーもあります。コインを入れるタイプでクレジットカードは使えなさそうでした。

駅にはSBBのラウンジもあります。軽食はありませんかゆったりとしたソファでコーヒーやビールを楽しめます。Wi-FiはSMS認証方式だったので僕は使えませんでした。

さあ、ホームにはすでにフランスSNCFの超特急TGVが待っています。400キロ強を数時間で突き進みます。その先に待っているのはフランスの首都、パリです!

15.8日目 喉元過ぎれば

パリのリヨン駅のプラットホームの屋根は他の多くの駅とは異なり三角屋根の造り。

TGVは予約料が高いので2等車にしましたが最高時速300キロのスピード感は十分楽しめました。速度が上がってくると案内板が切り替わり速度表示になるのが粋です。

それでも天候不良で15分の遅延。パリでの持ち時間は2時間を切ってしまいました。とりあえず凱旋門だけは見れるだろうと地下鉄でシャルルドゴールに向かいます。

パリの地下鉄は回数制。クレジットカード英語対応の自販機でまとめて何回分という感じでチケットを買うことができます。古いマシンはトラックボールのインターフェースでちょっと戸惑いました。タッチパネルには移行中みたいです。2回分と押してお金を入れます。てっきりICカードにチャージされてくると思いきや紙の切符が二枚出てきました(´・_・`)

シャルルドゴールに着いたのは20時過ぎ。地下鉄は各駅停車なので思ったより時間がかかりました。本来はRERと呼ばれる快速電車を使ったほうが速いみたいです。

凱旋門は夜間でもライトアップされ迫力があります。

パシャ

さて、時刻は20時20分。ニース行きの寝台列車は21時22分。どうしよう、エッフェル塔も見たい欲求がふつふつと湧いてきます。

ニース行きはさっきのガールドリヨン駅では無く、川を挟んだガールドアメリッツ駅から出ます。そこは徒歩なのですが、セーヌ川を渡るのにどれ位かかるか見積もれません。

路線図を見ると、ここから6番線に乗ってエッフェル塔へ、そこからRERを使えば直接目的の駅に着けます。

どうしよう。エッフェル塔を諦めて直接戻れば多分遅れることはなさそうですが、、。

頭の中にミラノで弾丸観光に滑り込み成功した記憶が浮かびます。

ウィーンガチャン

6番線のゲートを押してエッフェル塔行きに乗る僕でした。

まったく失敗は賢者を生みますが成功は愚者を生みます(−_−;)

15.9日目

プシュー

シーン

なんかさっきから6番地下鉄が止まっているのですけど(; ̄ェ ̄)

時計の時刻は容赦無く進みます。頭の中あった地下鉄は1分以上停車しないと法則が崩れ去りました。

しばらくして駅のトイレからおじさんが出てきて運転席に乗り込みます。

まさかのトイレ休憩∑(゚Д゚)

6番列車がエッフェル塔に着いたのは20時40分。大丈夫、まだ間に合う。

駆け足でエッフェル塔の案内をたどります。ありました!おお立派なタワー。

パシャ

これでパリで凱旋門とエッフェル塔を生で見たという自己満足フラグを立てることが出来ました。

RERの駅は地下鉄と一緒になってます。案内に従い、プラットホームに行き電車を待ちます。地下鉄より間隔が長いようですが時計は20時46分。ちょうど電車が来ます。ラッキーです。ところがよく見るとプラットホームの案内板には逆方向の行き先が。

!!このホームじゃない!!

おかしいです。ここまで来る分岐はありませんでした。探す時間はありません。横に居たお兄さんに聞いて見ます。ところがお兄さん、同じ事で悩んでたらしく案内板を見て考え始めました。どうやら聞く人を間違えたみたいです。すると老夫婦が声をかけてくれて後ろだよ、との事。後ろ?もしかして分岐を見逃したのかも知れない。慌てて改札まで戻るもやはり行き止まり。もしかして改札も別のとか!?だとしたらでられないのでチェックメイトです。するとさっきの老夫婦が慌てて呼びに来てくれました。連れて行かれた先はさっきの場所。よく見るとすぐ後ろに地下への連絡通路があります。慌てていたので完全に見えていませんでした。ありがとうございます。20時46分の次は20時50分です。残り32分。

パリのRERはなんと二階建ての日本の新幹線の様な車両が地下道をゆっくり走ります。なんか不思議な感じです。このゆっくりというのがポイントで、停車駅は確かに少ないのですが停車時間も含めて想像以上に遅い(-。-;

また電車の中でルームランナーしながら焦ります。到着は21時05分。長距離列車の駅の案内は左右にそれぞれあります。どっち!?近くの係員に聞いてみると上の階との事。慌てて階段を上がると、、長距離列車の案内が消えました。どうしよう、この先には長い通路。失敗したらアウトです。

念の為、戻って再度確認。ここは地下2階だから階段じゃなくてエレベーターに乗って0階を押してねとの事。戻って良かったです。

なんとかニース行きの列車のセキュリティチェックを受けたのが21時15分。電車一本逃していたらまた野宿でした。

まったく失敗は賢者を生みますが成功は愚者を生みます(c_c)

16日目 地中海

6人部屋のクシェット寝台にも随分慣れました。今回は一番上の三段目。結果的には一番快適でした。というのは一番上は物置が付いており自分のスペースとしえ使える事と上に誰も居ないので比較的落ち着く事からです。今回は4人使用で三人ともフランス人でした。言葉は通じませんでしたがニコニコ愛想がよい人たちで良かったです。

フランスは想像以上にフランス語表記しかありません。少なくとも駅では出口を表す言葉だけでも覚えておいたほうがいいと思います。

ニースは南フランスの観光都市で、駅前は旅行者であふれています。今日の目的は鳥の巣の愛称で有名な海沿いの迷路の街、エゼです。

ニースからエゼはトラムとバスで行きます。観光案内所で地図と乗り換え場所を教えてもらいレッツゴーです。

ニースの交通はバストラム共通券です。一回1.5ユーロで一日券が5ユーロだったので一日券にしました。トラムとバスと車内に打刻機があるので乗る度に通します。

バス乗り継ぎ上で地球の歩き方をもった旅行者が迷っていたので一緒に行くことになりました。世界各地いろいろ行っている方で経験豊富な感じです。某航空会社を使ったら預かり荷物から金品をすられたり2日遅れで届いたりと武勇伝?を聞かせて貰いました。気をつけないといけませんね。

ニースからエゼへのバスは必ず右側に座りましょう。1.5ユーロでお釣りがたくさん来るほどの絶景を楽しめます。海沿いの絶壁にへばりつく様に建物がくっついています。鳥の巣とはよく言ったものです。

エゼ村はその迷路の様な雰囲気が特徴です。そこからの眺めは建物で遮られていてほとんど見えません。ホテルかレストランに入るか、有料の展望所に行けば視界が開けます。

しばらく散歩してからせっかくなのでこのままバスでモナコまで行くことにしました。モナコへのバスは一時間に2本くらい出ています。

バスが到着して1日券を打刻したら運転手に注意されました。なんでもニースパスは使えないみたいです。現金で1.5ユーロ払って乗車しました。回数券にしておけば良かったですね。

モナコへのバスも右側がおすすめ。お金持ちの集まるモナコの高級マンション群とクルーザーだらけのマリーナの様子が一望できます。

バスはカジノ前にたどり着くので、そこから駅に500メートルモナコの街を散歩します。モナコは坂だらけなのでこの距離でもいい運動になります。

高級ブランドの店が立ち並び高そうな車が沢山走っています。ここに住んでる人はどんな生活をしているのでしょう。

モナコ駅は地下にあり、プラットホームの天井はまるでSF映画の様にライディングされています。無人キオスクがなかなか面白く、まるでネット通販の様に注文したら飲み物やお菓子が出てきました。

ニースへはTerと呼ばれる予約不要の二階建てローカル線が走っています。二階の左側なビーチを眺められてよいでしょう。

航空券とホテルの予約にネットを使いたかったので駅前のケバブ屋さんに入りました。Wi-Fiと書いてあったので店員さんに言うとパスを書いた紙をくれました。

日程を3日分カットしたのでだいぶ余裕が出来ました。やっぱりゆとりは必要ですね。ギリギリだと追われる感じでそればかりに気を取られてしまいます。今日はとりあえず西の方に向かい、そこで一泊して明日の昼にスペインに入ります。いよいよ大詰めが近づいて来ました。

16.5日目 検察

ヨーロッパの鉄道のほとんどは電車に乗る時の駅の改札はありません。つまりやろうと思ったら高速鉄道すらお金を払わずに乗れてしまうということです。

もちろん対策として車内で車掌さんがたまに巡回してチケットをチェックしていきます。感覚的には特急以上で90パーセント、ローカル線で10パーセントといった確率でしょうか。

そんなのなので地元の人たちは本当にお金を払っているのかよくわかりません。

マユセイユ行きのローカル線で一度一斉検察がありました。なんと、周りに座っていた人の半分が切符を持たす、その場で支払う結果に。無賃乗車はスピード違反の様な感覚で見つかったら払えばいい程度に思われているのですかね。

そうこうしている間にマルセイユが近づいて来ます。ほとんど岩で出来た山々の景色が特徴的です。到着したマルセイユ自体はビルが立ち並ぶ都会の街。明日からの鉄道の予約を入れなければいけません。

自動端末だと明日のバルセロナ行きが満席でした。駄目元で窓口に並ぶと途中で席を変えてもいいならいいよとの事。聞いてみるものですね。ついでにスペイン国内の分も予約。国外へのなので手数料5ユーロ取られました。今まででこんなのは初めてですが、窓口の人に言ってもしょうがないのでここは我慢。

さて、今夜の宿を探さなければいけません。ブッキングコムには格安ホステルらが一件だけ出ていますが、レピューにはアパートの一室でまったく場所がわからないとの事。念のため予約前にその場所へ行ってみましたか、なるほど、わからない(°_°)

暗くなってたので、やっぱり別のホテルにしました。駅から500メートルくらいのHotel Gambettaというところ。共同トイレですが部屋にはシャワーもあり安くて快適でした。よく考えたらシャワーは部屋にある方が着替えが楽ですがトイレは着替える必要がなく数回しか行かないので共同で十分です。合理的ですね。

明日は早起きして駅からバルセロナにむかいます。それではお休みなさい^_^

17日目 遅い夜明け

朝6時半のマルセイユはまだ暗いです。西ヨーロッパはほとんどの地域で同じ時差を使っているので西に行くほど夜明けは遅くなります。ホテルから駅へは人の気配の少ない裏路地を通らなければいけないのでやや緊張します。

昔からフランス最大の港町として栄えたこの都市。かつての交通は地中海が主だったのでフランスの玄関口とも呼ばれていたそうです。初めて日本人が訪れたのもこのマルセイユなのだとか。

朝焼けの明星と丘の上のノートルダムドラギャルドバジリカ聖堂のシルエットが美しいです。

マルセイユ駅のSNCFラウンジは朝6時から開いていました。残念ながら飲み物は有料(それでも0.5ユーロ)でしたが、治安があまり良くないと言われているこの都市での安全な空間はありがたいです。Wi-Fiは受付で言えばログイン情報を教えてもらえます。

今日の列車はスペイン国鉄Renfeの高速列車AVEです。なぜかチケットにはTGVと書いてありシート番号も二系統あり混乱しました。フランススペインはユーレイルパスでも予約料が結構高いです。予約自体も面倒なので、もしこの地方だけを中心に周る場合はパスはあまり向いていない様な気もします。

フランスは感覚的には白人系9割に黒人系1割くらい。ほとんどの人はフランス語以外話せませんが、みんな笑顔で愛想が良くとても気持ちいい国でした。

いよいよヨーロッパの行程もスペインとポルトガルを残すのみです。置き引き注意地帯だそうなので注意せねば(・・;)

18.5日目 国境

山岳の国で山々を車窓から見るのも良いですが、ここ南フランスの海岸沿いの鉄道からの眺めもなかなかのものです。

コートダジュールのビーチから始まり、 Avignonあたりでは平い盆地にポコポコと低い丘が並んだ変わった景色、その先Montpellierまでは緑の平原に歯ブラシの様に点在する木々の眺め。Narbonne付近では池が点在する湿原に点在する池 越しの地中海。海は時折手が届きそうな位の距離に接近します。ずっと見てても飽きることはありません。列車の席はぜひ左側をとりましょう。

やがて進路は湾曲した海岸沿いに西向きから南向きに変化していきます。国境近くになり警察官が何人も乗車してきて車内のチェックが始まりまさ。湾の向こう側には山々の影。その先は、、、スペインです!

17.5日目 とろける建築

海外ではあまりマクドナルドで食事はしません。ありふれているからと言うのもありますが、一番の理由は意外と注文が難しいから。コーヒー一杯とかならいいのですが、セットメニューだとオプションが多様でサブメニューやドレッシングはどうするかなど現地語て色々聞かれるとパニックになってしまいます。

今回ヨーロッパで気になっていたのが、EasyOrderと呼ばれるシステム。これは入り口に端末がおかれていてそこで注文から決済までして後は食べ物を受け取るだけという外国人にはありがたい仕組みです。バルセロナ駅のマクドナルドにちょうどそれがあったので利用してみました。

まず端末の言語を選んでから持ち帰りかどうかを選んでからクレジットカードを挿入。先に入れさせるのはいたずら防止とかですかね。

画面はまるでネットショップの様にグラフィカル。セットメニューの組み合わせも簡単に選べます。

サラダのドレッシングにバルサミコ酢を選べたり、セットメニューのドリンクにビール(追加料金なし)があったりとちょっとだけスペインらしさを感じます。

決済が終わると銀行の待ち札の様な番号が出てきます。136番です。これを持って専用窓口に並べば良いのですね。簡単です。ところが、、、

番号をスペイン語で呼んでる∑(゚Д゚)

しかもどこにも番号表示が無いので細心の注意で聞き取らなければいけません。おかげで数字だけ覚えることが出来ましたσ(^_^;)

バルセロナの駅にはロッカーもあるので夜まで荷物を預けます。ロッカーの入り口ではX線チェックがありました。ロッカー自体はコイン式の鍵ロッカーでした。

今日はホステルをとってあるので余裕を持って観光出来ます。新しい都市に着いたら路線図と一日券を買うのはもう定番になって来ました。バルセロナの地下鉄トラムのチケットは地下鉄の駅の券売機で買えます。一日券というものは無く、シングル2ユーロか10回券9.8ユーロ、後は2日券がありました。迷いましたが10回券を購入。この10回券、1時間15分の乗り継ぎ機能付きなので一日ではなかなか使い切れません。

まずは今回一番見たかった建物であるサグラダファミリアに行きます。地下鉄駅はその名もサグラダファミリア。中央駅から直通です。駅から降りると人々が揃って上の方向を凝視してます。その視線の先には、、、、ありました。本物です!シビれましたヽ(;▽;)ノ

このまるでとろけたアイスクリームの様な教会、200年以上前に着工されたのですが、なんと未だに完成されておらずクレーンが取り付けられ今日も作業しています。完成にはさらに10年以上かかるのだとか。200年以上もずっと建築中なのにロマンを感じます。

ガウディはこの建物の建築に生涯を捧げたのだそうです。バルセロナには同氏が手がけた建築物として他にもグエル公園という場所があります。行ってみましょう。駅はVallicarcaです。

駅を降りると案内看板がありますのでそれにしたがって歩きます。10分程で公園の麓に着きます。麓と言うくらいなのでこの公園は山の上にあるのです。連続した屋外エスカレーターがあるのですが、それでもいい運動です。

グエル公園に着くとここまで登ってきた努力が一瞬で報われます。そこは360度のバルセロナ市街のパノラマ。先ほどのサグラダファミリアを始めカテドラルなどの著名な場所、そして豪華客船が浮かぶ地中海まで一望できます。公園の随所にはガウディの手がけた構造物が組み込まれいます。バス乗り場の案内に従って行くとそれらを見ながら戻る事ができます。バスの停留所からは地下鉄の駅への便が出ています。

個人的な趣味でカテドラルの近くにあるダリ美術館も行ってみました。隠し部屋があるので探して見てください。残りの時間はトラムと電車で市内を巡回してバルセロナの人と街並みを見て過ごしました。スペインの人の容姿は南の方と言う事もありイタリアの様に色黒で黒髪。比較的顎が小さい人が多い感じがしました。バルセロナはパリやニースと違いどこに行っても3ヶ国語表記でわかりやすいのも良いです。地下鉄の案内音声が面白く、男女のかけあい風。男性がproxima estacio(次の駅)と言うと女性がそれに答える様に駅名を言ってくれます。外国人にとってはどこが駅名がわかりやすいので助かります。

今日の夕飯は中央駅内にあるフードコートにしました。トレーを取って食べたいものを注文してから会計するタイプです。海外での食事の中でもフードコートはかなり簡単な部類に入ると思います。大抵は写真が大きく掲示されているのと支払いのシステムがわかりやすいので。ファストフードなんかよりもよっぽど気を使いません。パエリヤが食べたかったのですが品切れとの事で同じライスが付いてくるステーキセットにしました。安くて簡単で美味しくてフードコート最高です^_^

さて、お腹も一杯になったので荷物を引き取り今夜のホステルに向かいますよ!

17.6日目 18ユーロと18人部屋

「スペインは気をつけた方がいいよ」

知人にそんな事を言われた事があります。

今夜の宿は一泊18ユーロの格安ホステル。なんと18人部屋です。今までで一番多くても8人部屋だったので、その倍以上です。

場所はスーパーの2階。呼び鈴を押すといかにもスペイン人といった風体の男が出てきて受付を始めます。

「43ユーロを支払ってください、現金で」

43ユーロ!?18ユーロじゃ無かったの!?

43ユーロと言うと一般的なホテルのシングルルーム並みですを昨日のホテルは40ユーロでした。18人部屋のドミトリーにしては高すぎます。

予約メールの写しには確かに18ユーロとあるのでそれを男に見せます。すると彼はメールの中の一文を指差します。

「この価格には別途徴収される税金やその他料金は含まれていません」

なるほど、僕が見落としていたのですね。←バカ

この辺りではこのホステル以外は43ユーロ以上するので仕方ないなと思い支払います。

トイレにはシャワーも併設されていました。数があるので混み合う事もなさそうです。早速身体を洗います。昨日は寝台列車だったので倍気持ちいいです。それにしてもさっきの43ユーロが気になります。たまたまシャワーで隣だった人に聞いてみると、、

「一泊21ユーロです。43ユーロ?ありえない」

!?もしやと思い同室の人にも聞いてみるとやっぱり21ユーロ。

ぼられたヽ(;▽;)ノ

「スペインは気をつけた方がいいよ」

知人の言葉が頭に浮かびます。今思えば領収書ももらってません。予約したブッキングコムに連絡しようとするも延々とオペレーター待ちでそれだけで43ユーロかかりそうだったので断念。

まあ払っちゃったしいいかなと泣き寝入りするもやっぱり納得いかないので 駄目元で直接文句を言いに行きます。領収書貰ってないので白を切られたらアウトです。

「違う人と間違えました」

( ̄◇ ̄;)

なんでも同じ日に来る2泊の日本人と僕の名前が似ていたのでそちらの料金を取ってしまったとの事。特別料金は税金分の数十セントでよく見ずに答えたのだとか。ごめんごめんと差額は返して貰えました。なんでも言ってみるものですね。

しばらくしてその2泊する方が僕の隣のベッドに案内されて来ました。受付の人はまだ申し訳なさそう。もういいですよ(^_^;)

このお隣の方、なんと800キロも歩いてきたのだそうです。この地方では巡礼の旅と言ってお参りをしながら各所の宿でスタンプを集めるという旅があるそうで、先日それを達成したのだとか。すごい!ずっと列車の中でビール飲んでダラダラしている自分が恥ずかしくなります。

なんとドバイで働いていたとの事で向こうの様子や生活など普段聞けないお話を聞けて興味深かったです。

それにしても18人部屋は広い。向こうの人の顔も見えません。裏を返せばあまり気を使わなくて済むので下手な4人部屋よりも気楽でいいという人もいるかも知れませんね。

さあ、明日も早いのでそろそろ寝ます。5時半起きでマドリードへのAVEに乗りますよ!

18日目 赤の大地

スペインの朝6時のはフランスよりもさらに真っ暗。駅への道を歩いてると道端で乱闘している人たち。そっちを見たいのを必死に抑えながらロボットの様に身体を硬直させ変な歩き方でその横を通り過ぎます。巻き込まれません様に( ̄д ̄;)

朝ごはんはまたマックのEasyOrderでクロワッサンセット。簡単早いので気に入りました。

バルセロナ発のAVEにもロッカーと同じくX線検査がありました。スペインに来てテロへの警戒が強まっているのを感じます。

バルセロナからマドリードへは内陸を進みます。緯度が低くなってきており景色は砂漠の様な白い大地。昨日の地中海の景色とはまた違った絵が楽しめます。時間はわずか3時間足らず。席は右側がおすすめです。列車は近づいてくる旅の目的地に向けて荒野を着実に走り続けます。

18.6日目 地下鉄ライブ

マドリードには駅が複数あります。バルセロナからのAVEが到着するのはAtocha駅、リスボンへの夜行列車が出るのはChsmartin駅です。間の移動時間は結構あるので当日乗り換える場合は注意してください。

早速地下鉄の駅で路線図を貰います。マドリッドではツーリストパスという1日券がありました。価格も9ユーロ弱だったのでこちらを購入。自販機が用意されています。

まずは明日の長距離バスを予約しなければいけません。地図を見るとバスターミナルという所がいくつかあります。街の見物がてらまわってみます。Plaza de Castillaは近距離バスのみ、Banco de Espanaも中距離しかない様です。正解はMendez Alvaro。ここにはALSAなどの長距離バスカウンターがありチケットも買えます。リスボンからアルゲシラスまでは65ユーロでした。

マドリッドの地下鉄はずっと乗っていても飽きることはありません。ストリートミュージシャンや大道芸人がひっきりなしに乗り込んできて唄って芸をしてカンパを募ってから降りていきます。(ちなみにカンパは少なすぎると怒られます(経験談))。楽器もアコーディオンやギターからカラオケ(!)まで多彩。路上でも同様で観光地には音楽が絶えません。楽しい街です。

温度は36度。外に居たら干からびてしまいます。おすすめはバスの環状線。Atocha駅からC1かC2のバスです。マドリッドの街をぐるっとまわって雰囲気を眺められ、冷房WiFi完備。一周1時間半、何周でも周るっていられます(・ω・)ノ

時刻は午後7時。どうしてこんなに時間を潰していたかというと、Atochaの美術館、ソフィア王妃芸術センターがなんと夕方から無料になるのです。ここにはピカソのゲルニカの本物が展示されています。人間、メディアでしか見たことないものの現物を目の当たりにしたらビビッと来るものです。ビビッと来るためにそこに向かいます。

無料と言っても形だけチケットは必要です。チケット売り場に行けば貰えるのでそれを持ってゲートに並びます。ゲートはX線検査があり厳重な雰囲気。

ソフィア芸術センターは19世紀に開設された美術館でダリやミロなどスペインを中心とした画家のコレクションが豊富です。もともと病院だった建物は中庭を囲みとても広く迷ってしまいそうになります。ゲルニカは二階の奥側の部屋とのこと。複雑に仕切られた部屋の入り口をくぐると、、、ありました!ビビッと来てまた一つ現物を見たフラグが立ったのでそれで満足しました。

ちなみにこの美術館の他にも近くのプラド美術館も夜は無料になるので忙しくなりますが、そちらも一緒に行くといいと思います。

さて、今日のリスボンへの夜行列車はアトッチャ駅ではなく北のチャマルティン駅からです。地下鉄で急いで移動します。

18.7日目 ナイトトレイン

夕飯は駅のカフェテリアで生ハムサンドとビールで9ユーロ。ヨーロッパに来て思ったのですが、どこで食べてもパンが本当に美味しい。小麦の違いなのですかね。

ちなみにマドリッドのラウンジはパスだけではNGで1等チケットを持っている事が利用条件です。ご注意を。

今日の夜行列車はRenfeのホテルトレインです。ちょっとプレミアム感のある列車で2等寝台でも手洗いやミネラルウォーターのサービスがあり、寝心地もなかなか良いです。こんな列車に予約料29ユーロだけで泊まれるなんてユーレイルパスのお陰です。

4人部屋はドイツ人1人になんと日本人3人。こんなの初めてです。その内の1人はなんと今日のマドリッドで財布をすられて緊急送金を使ってなんとか移動しているのだとか。明日は我が身です。何かあったら言ってくださいねと連絡先を交換しておきました。無事の帰宅を祈ります。

明日目が覚めたらとうとう大陸の最西端、ポルトガルです。同室の方が住んでいるらしく、物価も安く人柄も良い国なのだとか。ワクワクします。それではおやすみなさい!

19日目 後でもいいやは悪魔の言葉

グワングワン。

マドリッドとリスボンの間の鉄道はよく揺れます。まるで嵐の中の船。夜中に何度も目を覚ましては二度寝三度寝を繰り返しました。

何度目の目覚めでしょう。暗い室内を見渡すと他の二人がいません。ああ、彼らはポルトで途中下車するのだでした。という事はもうすくリスボンです。

急いで身支度して出発の準備をします。もう1人のドイツ人は寝台の長さが短すぎて寝れなかったとの事。日本人身長で良かったです。彼もインターレイルパスホルダーでリスボンが最後なのだとか。やはり最西端は誰もが目指したくなる何かがある様です。

到着したのはリスボンのSanta Aporonia駅。中央駅であるOriente駅とは少し離れており電車か地下鉄で移動できます。

Santa Aporoniaは比較的小さな駅。ちょうどブダペスト駅と雰囲気が似ています。この駅には無料の待合所がありチケットを持っていれば誰でも利用できます。WiFi電源完備で横に売店カフェもあるのでとても便利。

トイレは50セントですが個室が広く中に洗面台もあります。見ると洗面台はノンストップ式、、、

おもむろに全裸になります。

昨日は寝台で今日は夜行バス。身体は洗える時に洗おうという魂胆です。後でもシャワーがどこかにあるかもしれませんが、最初のチャンスこそが最高のチャンスなのです( ̄^ ̄)

セームタオルで身体を拭いて洗面台で頭を洗います。このタオル、水泳用なのですが乾かさなくてもいいので旅では重宝しています。仕上げに全身ベビーパウダー。さらっとした感じが続いて消臭にもなるのでこの二点は欠かせません。さっぱりしました。お金を払っているので使用時間は遠慮なしです( ̄ー ̄)

19.5日目 ユーラシア大陸最西端へ

さて、いつもならここで地下鉄路線と1日パスの定番セットを買うのですが、今日はちょっと違います。リスボンからさらに西に数十キロ、大陸の最西端、ロカ岬に向かうのです。

岬へはオリエンテ駅からSantraという所までは列車、そこからはバスでロカ岬までアクセスします。ロカ岬からはまたバスでCascais、そこからリスボンまでは電車が通っています。Alcantaraでの乗り換え(徒歩10分)でオリエンテに帰れます。

オリエンテまでは地下鉄でも良いのですが、せっかくユーレイルパスがあるのでそれもローカル電車を使いました。

オリエンテ駅は中央駅と言うこともあってなかなかの広さ。乗り換えは10分間だったのですが念のため夜のアルゲシラス行きのバスの発着所を確認しようと外にでてみました。モダンなつくりの駅でまるで空港の様。バスの発着所はすぐ横に確認できました。

ALSAのバスの場合は一番奥にあるintercentreのオフィスで一時間前にチェックインです。注意点としてはLisbon-Algeciras線の場合はセリビア乗り換えになること、バスにはALSAとは書いてない事です。必ずチェックインカウンターで乗るバスを確認してください。

小腹が空いたので売店に行くもレジは順番待ち。また遅れたら嫌なので商品を戻して急いでSantra行きに乗りこみました。

少ないサンプルですが、ポルトガルの列車や建物設備は比較的清潔な気がします。Santra行きのローカル線は空いており、のんびりとリスボン近郊の、のどかな町を抜けていきます。これぞ鉄道の旅といった雰囲気です。

お世話になったユーレイルパスも今日で最後です。あと2日分、余りましたがこれはマージンと思っていたので特に勿体無いとは思いません。総計30回の乗車。一応元は取れたと思いますが、もしそうで無くてもラウンジ利用権や持っていることの安心感、予約で列に並ぶ時間を考えたら、とても価値があったと思います。

Santra駅の出口にはゲートがあり検札がされます。ユーレイルパスの場合は係員に見せると通して貰えます。機械の不調かゲートが開かずチケットがある乗客もそちらから出ていました。ちなみに他の駅でゲートがある場合でもチケット売り場でパスを見せれば遠隔でゲートを開けて貰えます。

サントラ駅からはバスです。近くにバス停があるのでロカ岬行きの番号を確認。乗る時に運転手に現金で支払います。4.1ユーロでした。

このバス、またジェットコースター系なので注意しましょう。普通車ですら徐行する細い峠道もかなり攻めた走り。途中の村の路駐天国も針に糸を通す様な超絶技巧ですり抜けてくれます。やりますね(O_O)

行く道にはたくさんのチャリダーやバイカー達がロカを目指していました。人間、地図を見ていると陸の先端の岬にはどうしても行きたくなるものです。岬というの実際に行っても概してただ海が見えるだけの場所だったりするのですが、それでもなにか人の本能をくすぐるなにかがある様です。

ロカ岬。その場所は風にさらされ禿げあがった岩と低い植物、見渡す限りの海に先端のモニュメントと、他の岬となんら変わりない風景でした。それでも頭の中の大陸最西端という言葉が、今ここに居るという事に価値を与えます。

「写真を撮って撮ってもらってもいいですか」

バイクの人が声をかけて来ました。象徴的な十字架のモニュメントと一緒に撮ってあげます。

「ありがとうございます。どちらからですか」

今まで何度となく答えて来た質問。旅をしている人にとっては声をかけられて一番好きな言葉だと思います。

ニコッとしていつもの通り答えます。

「北京から来ました。鉄道で!」

20日目 終わりと始まり

ユーラシアとアフリカ。二つの大陸は対岸が見える位の近さの海峡で相対しています。

リスボンからの夜行バスは無事、朝には海峡の街であるAlgecirasに到着しました。モロッコへは到着したすぐ近くのフェリーターミナルでチケットを買い、予約なしで乗船出来ました。

北京から陸路での約2万キロの旅はここアフリカモロッコで終わります。

旅の本質とは「違い」を追い求めることにあると思います。「外」を感じて「内」との「違い」を体験する事により「外」を知ると共に「内」とはなんなのかを知る事です。

航空機で飛び回り、都市や観光地の聖堂や博物館、レストランやホテルでそれを感じるのも一つの手段です。

それに対して鉄道の旅は「点」ではなく「線」の旅です。移動中の窓の外の風景や駅での一コマ一コマ、同じ車両やコンパートメントの乗客や車掌の雰囲気、言葉、匂い、全ての瞬間瞬間が「違い」であり「旅」であったと感じます。

短い間ですが寝台やコンパートメント、ホステルは、さほど社交的では無い僕でも容易に他人との接点を持てたいい場所でした。それぞれ違う目的やルールを持って旅している者同士がある一点で交差するという事は個対個では奇跡的な確率です。そんな彼らの考え方や価値観もやはり僕にとっての「違い」であり「内」である自分自身を知るいい刺激になった気がします。

手元のモロッコのカサブランカから飛ぶ航空チケットを眺めます。長い時間をかけて鉄道で移動した距離をものの1日で飛んでしまうからあっけないものです。

フェリーは対岸タンジェに近づいて来ました。いよいよアフリカの地を踏みます。カサブランカまではバスや鉄道があるのでなんとかなるでしょう。

眺めていた航空チケットをカバンにしまい急いで上陸の準備をします。忙しい一日になりそうです。

カバンにしまわれたチケット。使い古されボロボロになりガムテープで補強されたユーレイルパスのその横。その行き先の欄。そこには「Japan」とは記載されていませんでした。

その行き先とは・・・

「Chicago,Ill,USA」

・・・世界一周編につづく

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