森林浴ヒルクライム鍋谷和佐山金剛寺線 高野山揚原山展望台 自転車サイクリング周回コース 大黒部幹線をたどりながら(22km+403m/石川県能美市)
金沢市内からのアクセスも良い白山市白山町鶴来地区からスタートの22km登り400m程度のお気軽ヒルクライムコースです。
天狗壁トンネルを通って鍋谷和佐山線から300m上の高野山揚原山稜線にある手取扇状地の絶景展望台へ。帰りは金剛寺線から送電鉄塔をたどりながら、軽いアップダウンで元の場所に周回コースで戻ります。
時間もかからず交通量も少ない好展望のサイクリングルートです。
目次
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天狗橋横駐車場から
石川県白山市鶴来水戸町の近く、天狗橋の横から河川敷道路を南に少し入った所に広い公園駐車場があります(十八河原公園)。
天狗橋を渡ってスタート
まず天狗橋を渡ります。橋の上は交通が多いので注意してください。歩道もあります。
反対側に見えるむき出しの壁が天狗壁です。山全体が凝灰岩で出来ており過去にいくつもトンネルが掘られたのだとか。
天狗橋を渡って左で天狗壁の林道に入ります。ここからは交通がほぼまったくなくなります。
手取川東側林道と天狗壁の2つのトンネル
ちゃんと舗装された林道です。獅子吼高原や手取川の地形がよく見えます。
やがて天狗壁のトンネルに差し掛かります。明らかに一般的なトンネルと比べて異質な雰囲気。くり抜かれてトンネルが差し込まれているような造りです。
見上げると巨大な凝灰岩の天狗壁が上に伸びています。人工的に切り取られたのでしょうか。上には天狗が住んでいるという伝説があるそうです。
トンネルはもう一つあります。こちらは中がカーブして先が見えません。めったに車は来ませんが慎重に。途中のむき出しの壁が印象的です。
鍋谷和佐谷線入り口
やがて林道を抜けると田園が。和佐谷町の集落です。そのまま突き当たって右で鍋谷和佐谷線です。
大谷
ここは大谷と呼ばれる谷です。渓流が流れており杉林が植林されています。この辺りはまだ傾斜も緩いのでのんびり森林浴気分でサイクリングが楽しめます。
やがて杉林はなくなり一気に空が広がります。と同時に傾斜も。ペダルに踏みごたえが感じられます。凝灰岩はもろく落石がよく落ちていますので足元に注意してください。
高野山と揚原山
ぐるっと時計回りに巻いて北側の斜面に出ると、能美市の代表的な山である高野山と揚原山が見えます。下から登山もできるのでもし興味があれば下の記事を参照ください。
今回は2つのピークの間の凹みの部分まで自転車で行きます。
鍋谷和佐谷について
所々に山が切り開かれて道が作られています。鍋谷和佐山線は以前まったく舗装されてなくてMTBかオフロードバイクでないと2輪では登れない場所でした。近年になって全舗装化されロードバイクでも入れるようになりました。
東側の斜面から南東方向をみると口三方岳と烏帽子山がよく見えます。手前は奥獅子吼山の尾根です。
峠への最後の登り
峠はもうすぐです。道は直線になり斜度はそこそこ。夕霧峠の魚屋坂と比べたら軽いものです。
登りきった辺り、木々の間から白山の姿が見えます。このコースでは白山を見れるのはこれで最後になります。
鍋谷和佐山線峠
峠は揚原山と高尾山の登山道でもあります。左には揚原山の標識がありますがなかなか距離もありますのでここから行くのは難儀です。
展望台へは近く、右の階段を上ると1分くらいで付くのでぜひそちらはぜひ寄ってみてください。
展望台より
展望台からは手取扇状地が一望できおくには海が広がります。右には獅子吼高原が見えます。
鍋谷和佐谷線下り
さて戻って続きを進みましょうここからは下りです。石が浮いている場合があるのでスピードには注意してください。
途中に名勝蟹淵池の入り口があります。徒歩で10分位できれいなコバルトブルーの池がみれます。やや距離があるのと途中岩があるのでビンディングシューズだとちょっと厳しいかもしれません。 先程の登山の記事で様子を紹介しています。
鍋谷集落へ
やがて道は一般道に。ここを右折です。鍋谷川と並走して北東へ向かいます。
途中微妙な分岐がありますが、どちらもも先は繋がってるので安心してください。
鍋谷金剛寺線と大黒部幹線鉄塔
やがて奥にに鉄塔が見えます。ここを右に登ります。鍋谷金剛寺線です。
この坂、このコースで最大斜度となりますのでゆっくりベダルを踏みしめて登りましょう。
大黒部幹線をたどる
先程の鉄塔が間近にみえます。鉄塔は頭に番号が振られており連番になっています。この鉄塔は「関西電力 大黒部幹線」で番号は98番です。本コースはここからこの大黒部幹線沿いにゴールへと向かいます。ゴールの大黒部幹線鉄塔の番号は82番。覚えてたどると楽しいです。
ちなみに右側にはすでに大黒部幹線97番が見えます。
竹林を登る
先程の鍋谷和佐谷線とはまた違った雰囲気の金剛寺町鍋谷線。道が狭いのと景色がほとんどないからでしょうか。
登りはわずか80mくらい。すぐにピークにつきます。ここからは下り傾向になります。
ぐるっと時計回りしてきました。右の鉄塔はさっき見えていた大黒部幹線の97番。裏側に出たわけです。
金剛寺町から坪野町まで
やがて林道を抜け田園地帯へ。金剛寺町です。
このお茶屋さんの看板を右折。2車線の車道です。
交通量は少ないですがたまに車が通りますので注意してください。大黒部幹線鉄塔も並走してきています。奥に見えるのは大黒部幹線93番鉄塔。最初のが98番でしたから5本進んだことになりますね。
渓流沿いの気持ちのいいワインディングをぬけたら坪野町です。
坪野町クライム
八幡神社の最新は応神天皇・神功皇后・比咩大神の三神です。その神殿の右横に有る「小神様」と呼ばれる小さな祠は昔高野山の頂上に在ったものが火事に遭い移された「水の神様」であるそうです。村から遠く不便であった為現在の位置で併神され、人々から崇拝されています(坪野ものがたりより)
さて、坪野町からはもう一山越えます。といってもわずか50mくらいですが。途中には八幡神社が見えます。
峠のピークにはお地蔵様が待ってくれています。
ここからは下降に入ります。
スピード注意。
大口町へ
この地は海抜150m辰口町で一番高地の集落です。白山神社の下、弘法様の清水は今も残っており、昔は皆水汲みに行くのが日課だったそうです。集落縫製には「長生寺」と呼ばれる丘があり、室町時代から真言・天台宗の寺院が点在し、隆盛を誇っていた名残と思われます(大口ものがたりより)
やがてまた田園地帯。はるか先には北陸先端大が見えます。手前には送電線が。
そう、大黒部幹線です。ちゃんとついてきてますね。番数は88番。
灯台笹へ
昭和37年に灯台笹天狗の山(通称テックの台)で偶然発見あsれた先土器石器が県下の考古学の話題になりました。昭和43年には安岡康巾易氏を中心に発掘調査が実施され、約15000年前の片刃、両刃礫器等約20点が採集され灯台笹遺跡として一躍有名になりました(灯台笹ものがたりより)
このまま真っすぐ行ってもいいのですが車の往来が激しいので手前の灯台笹への林道を通ります。案内標識を右折。
こちらは交通の殆ど無い静かな道です。大黒部幹線もここを通ります。番数は87番に。82番まであと5本。
途中で「先端大線」という2回線鉄塔の6番が先端大へ引き込まれていました。その先には5番から2番までが見える脇道が。どうやらこの先で分岐されて来ている様です。大黒部幹線は275kV高圧なのでそこから分岐は考えづらいのでおそらく能美線あたりから分岐されていると思われます。
さあ、最後のピークへペダルを踏んでいきましょう。登りはこれで最後になります。
ピークを過ぎたら集落へ下りに入ります。ちらりと横に見える大黒部幹線は85番。あとたった3本です。
当台笹から岩本へ
この地は白山比咩神社のの三社の一社である岩本神社を中心に栄え、平安末期には「宝殿「拝殿」等の多くの建造物が建っていたと言われています。現在もその名残を留める「浄土」「往生寺」などの地名が残っています。また「勧進帳」の源義経一行が参拝したことも記録されています(岩本ものがたりより)
灯台笹町の集落は真っ直ぐ進みます。先には七ヶ用水の明島発電所が見えます。七ヶ用水は手取川上流から人工的にひかれた用水で手取扇状地を灌漑しています。歴史のある用水でスタート地点の周りの鶴来地区には関係施設のみどころがいくつかあります。下記記事を参照ください。
止まれが有るので右に右折します。ここから僅かな距離ですが交通量が多くなるので注意。
振り返ると大黒部幹線84番が降りてきています。その先は当然83番。そして前に見えるのが・・・
そう、大黒部幹線82番です。もうこれでほぼゴールです。大黒部幹線はそのまま若番方向に山を登っていっています。この先で内川ダムを横断して富山県城端まで向かいます。
フィニッシュ
ここまでくれば天狗橋まではそんなに距離もありません。上の七ヶ月用水関係の宮竹用水の公園やサイフォン取入口もありますので寄り道して見学してもいいでしょう。
やがて赤い天狗橋が見えてきます。駐車場はもうすぐです。