費用タダ改造なしでウクレレの響きを劇的に向上させる裏技(ソロウクレレ専用)

ウクレレを買ったけどイマイチ響きが物足りない。そんな時があります。

もちろん高いハンドメイドの機種を買えば響きは個体ごとに調整されているので少ないのですが、工場生産品だと良くも悪しくも”無難”に作られているので度々そういうことがあります。

前の記事で書いたように時間と多少のコストをかければ、かなり良くなるのですが、もっと簡単にいい響きを得る方法はないのでしょうか。

じつはPC一台あればできるのです。

ウクレレの共振周波数は個体によって違う

ウクレレには大きさに応じてソプラノ・コンサート・テナー・バリトンの種類があります。

ボディが大きいと音量がおおきくなるという人もいますが小さいソプラノでも大きな音を出す機種もあります。

それではウクレレのボディの大きさは何を決めるのでしょう?

それは共振周波数なのです。

スペクトラムアナライザ

"共振周波数"とは、弦が出した響きをボディが”拡声”する時に一番”得意”な音の高さです。「ド」の音が共振周波数のウクレレは「ド」の音が一番響きます。「ソ」の音が共振周波数のウクレレは「ソ」の音が一番響くといった具合です。

また共振周波数は正確には最低共振周波数と言い、その周波数より低い音は響きにくいといった特性があります。つまりLowGでいうドの音に共振するボディの場合は4弦のソはほとんど響かないということです。

さて、共振周波数はボディのサイズが大きければ大きいほど低くなります。それを知るにはどうしたらいいのでしょう。

実はとても簡単なのです。

ブリッジ(弦の付け根)をコンコンと叩けばいいのです

そのコンコンという音の高さがそのウクレレの共振周波数なのです。「ド」が共振周波数のウクレレはコンコンという「ド」の音が鳴っているのです。

それを知ることができるのが「スペクトラムアナライザ」というソフトです。

PCがあれば無料のものがたくさん出回っています。MACだと以下のiSpectrumがおすすめです。

ブリッジを叩いた音

ソフトをインストールして起動してマイクの前でブリッジを叩くと山ができるのがわかります。この山のピークの周波数が共振周波数です。

上の例では220Hzの「ラ(A)」の音に共振しています。下の表を参考にしてください。

周波数と音階対応表

周波数 音階
165Hz E
175Hz F
185Hz F#/G♭
196Hz G
208Hz G#/A♭
220Hz A
233Hz A#/B♭
247Hz B
262Hz C
277Hz C#/D♭
294Hz D
311Hz D#/E♭
330Hz E
349Hz F
370Hz F#/G♭
392Hz G
415Hz G#/A♭
440Hz A

周波数は四捨五入してあります。

ボディの共振周波数を変更するのはサウンドホールを変形させるなど形を変える必要があり非常に困難です。それではよく響かせるにはどうすれば良いのでしょう。簡単です。チューニングを変えればよいのです。

もちろん合奏したり弾き語りする場合はチューニングを変えると音が合わなくなるのでおすすめできませんが、ソロで弾く場合はあまり影響ありません。それがタイトルの(ソロウクレレ専用)の理由です。

最低音Cの音でもボディの共振周波数よりは上

試しに3弦を弾いてみると上のような波形がでます。ボディの山とはあっていないのがわかります。

余談ですが山が右に複数みえるのが「倍音」です。これは弦の種類で出方が異なります。

倍音が多い弦はいわゆる「きらびやか」に聞こえるといわれています。弦を交換した時はぜひ波形で確認してみてください。

さて、先ほど「共振周波数はそれ未満の音は響かない」と書きました。そして共振周波数に対して音が高くなればなるほど共振が少なくなります。つまり一番低い音をボディの共振周波数に合わせるのが理想的なチューニングということになります。

つまりHighGの場合は3弦のCの音、LowGの場合は4弦のGの音です。

HighGの場合3弦LowGの場合は4弦を共振周波数に合わせる

上の例の場合はHighGチューニングでボディ220Hzの「ラ(A)」の音が最適なので3弦を「ド(C)」の262Hzから「ラ(A)」の220Hzまで落とします。

響く様にチューニングをずらす

もちろんそれだけずらした場合は他の弦がそのままで演奏できないので、同じだけ他の弦もずらします。ずらし方も上の表を使います。

表をみて例えばCをAに変更したのであれば「上のに3つ」と覚えて、他の弦も「上に3つ」ずらします。2弦のEは上に3つでC#、1元のAは上に3つでF#、4弦のGは上に3つでEといった具合です。上げる場合は下方向です。

響きが劇的に向上

最低音を鳴らしてみると明らかにボディが強く震えて共振しているのがわかります。これにより全体的にも比較的共振しやすい状態なので演奏してみると違いがすぐにわかると思います。

おわりに

大まかですが、ウクレレはボディのサイズによって共振周波数は以下に近く設定されています。

ボディサイズ 共振周波数の典型
ソプラノ C
コンサート A(low)
テナー G(low)

ただし、ぴったり合わせられているものもあれば工場生産の個体ゆらぎに対してマージンを取るため、やや下に設定されているものもあります。また下手をすると上になっている場合もあります。その場合は最低音にほとんど共振しないということです。

また、上記からわかるのはソプラノをLowGにしても低音がほとんど響かないということ、

反対にテナーの場合はLowGチューニングが適しているといえ、HighGも響かないことはないけど、C未満の音はでないので美味しいところが使えずちょっともったいないとも言えます。

コンサートはLowGよりはやや高めなのでソプラノと同じことが言えるのですが、CとLowGの中間に設定されているので、今回の方法でHighGの場合はやや低く、LowGの場合はやや高めに調整してやれば、どちらでも対応出来るということになります。

簡単な方法でウクレレ本来の性能が発揮できますので、ぜひお試しくださいね。

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