USBのTypeCコネクタがゆるくなった時の対処方法【分解修理不要】
USB Type-Cコネクタが緩くなって充電されなくなった時にデバイス側の修理ではなくケーブルを工夫して充電する方法を紹介します。
改造ケーブル(ファイナルケーブル)を作るのでデバイスが損傷する可能性がありますので、あくまで最終手段としてください。
Type-Cは弱い?
Type-Cは裏表どちらでも使えて便利なのですが、コネクタ部が緩みやすいという欠点があります。AppleのLightningはケーブルにテンションをかけてもケーブル側がオスで突出しているので抜けて力がかからず壊れにくいのですが、TypeCのコネクタはその逆なのです。
こちらがUSB TypeCのデバイス側。内側にLightningケーブルの様なオス端子が出ているのがわかります。
これがUSB TypeCのケーブル側。ケーブル側にバネがついているのでその力で挟み込むようになっています。なのでバネが弱くなってもデバイス側を交換せずにケーブル交換だけで大丈夫、という設計なのでしょう。
ところがなぜかTypeCは挿抜によりケーブル側のバネが弱まる前に、雑な扱いでデバイス側のコネクタのさらに外側部分がゆるくなってグラグラになってしまうのです。
USB TypeCで充電されないときの対処方法
さて、いきなり本記事で紹介するファイナルケーブルを作る前にまずは基本的なUSB TypeCで充電されないときの対処方法を紹介します。
1. ケーブルを換えてみる
まずケーブルを換えてみましょう。これで大抵治る場合が多いです。先のとおり、TypeCはケーブル側が消耗する工夫がしてあるので単純な挿抜による摩耗であればケーブルの交換でなおります。
2. 接点をエアダスターで飛ばす
ホコリが詰まっている場合があります。スプレー式エアーダスターでデバイス側を吹きましょう。多少強く吹き付けても壊れることはありません。
スプレー式エアーダスターはエレコムの3本セットがコスパが良くておすすめです。
3. 接点復活スプレーを使う
それでもだめならクレの接点復活スプレーをふきます。付け過ぎには注意しましょう。少しだけデバイス側の中のオスコネクタにふいてから周りについた液体を拭き取ります。
何度かケーブルを挿抜して馴染ませて使います。
それでもダメならファイナルケーブル
さて、それでもダメな場合はおそらくデバイス側の周りの押さえ部分がゆるくなって、しっかりオス端子に噛まない状態になっている可能性が高いです。
そこで無理やり緩んだTypeCデバイス側の端子にピッタリ噛み込むケーブル、ファイナルケーブルを試してみます。
TypeCファイナルケーブルの作り方
ファイナルケーブルは名の通り最終手段です。デバイス側を破壊する可能性がありますので、もう壊れてもいいレベルになった場合にだけお試しください。
TypeCファイナルケーブルの材料
TypeCファイナルケーブルの材料は不要なType-Cケーブルとラジオペンチだけです。
Type-Cケーブルは他のデバイスで使えなくなるので不要なものを用意してください。ラジオペンチがなければプライヤーでも大丈夫です。
TypeCファイナルケーブルの作業手順
作り方は簡単、ラジオペンチでTypeCケーブルの口をほんの少しだけ狭くするだけです。
ごく軽い力で端子の端に力をかけます。この時絶対に強い力をかけない様に注意してください。横幅が出過ぎてケーブルが全く挿入できなくなります。
片方を少し狭めたら反対側も同じだけ狭めます。そしてデバイスに差してみます。
ちょっとだけ硬くなってしっかり固定されるのがわかると思います。これは横幅が出た分、空間が埋まりぐらつきが解消され、しかも縦幅が狭まりバネの力が強くなったからです。
この時点で入らなくなっていたら狭め過ぎで失敗なので絶対にむりに挿入しないでください。
作業としては少しづつ狭めて挿す、狭めて挿すを繰り返す形となります。
まとめ
ということで少しだけ幅広にしてぐらつきを抑える最終手段のケーブル、TypeCファイナルケーブルの作り方を紹介しました。
繰り返しますが、デバイス側を破壊する可能性があるので壊れてもいいレベルになったら最後の手段としてお試しくださいませ。
また、それでもダメな場合は、デバイス側のコネクタ部品の根元を再ハンダする必要があるレベルまで陥っている可能性があります。その場合は大人しく諦めましょう。
TypeCケーブルは本当に壊れやすいので、予防策として壊したくないデバイスには早めにマグネット式ケーブルに変更しておくことをお勧めします。