AppleWatchは登山やサイクリングで使い物になるのか

AppleWatchは純正でワークアウトというアプリがありウォーキングはもちろん、自転車や山登りにも使えます。

しかしながらアップルウォッチで確認できる情報はスピードや心拍などごくわずかで、普段Garmin機器などを使ってると比べるとどうしても情報量が物足りなくなります。

先日、登山やウォーキングで使っていた愛用のeTrex Vista HCxがバックアップ電池の問題で壊れたので(内臓電池を交換してもダメだったので)、次の候補を探していました。候補以下の通り。ちなみに自転車はGarmin Edge500を使っています。

その他フィットネス系スマートウォッチはランニングに特化して地図の表示機能がなかったりAndroidWearを常時動作させなければいけなかったり(一部プロトレックスマートの様にモード切り替えするものもありますが)と、選択肢からは除外。

Garmin eTrex 30x/35x touchは鉄板で乾電池駆動も魅力ですが、どうせなら流行りの時計型を使ってみたいと思いました。

特にプロトレックスマートはアンドロイドウェアですが、2面液晶で電池の持ちも良く、登山でよく使う方位と標高は白黒液晶で常時表示と気の利いた設計(F30)

Garmin FenixとEpixは比べたら重さ以外ではEpixの方が優ってそう。ちょうど小さいeTrexといった感じです。

で、いろいろ考えた末、筆者が選んだのは候補にもなかったAppleWatch。どうしてかというと、Cyclemeterというアプリがあってそれが好きだからという理由。(ちなみに同じ開発元からのRunmeter/Walkmeterは名前が違うだけで中身は同じで一つあれば登山やランニング、ウォーキングどれでも対応できます)

最初に書いた様に、AppleWatchで登山やウォーキング、自転車での詳しい統計情報の表示は純正ワークアウトでは出来ないのですが、Cyclemeterシリーズならかなり高度なレベルの統計情報カスタマイズ表示が可能です。

Cyclemeter+AppleWatchで表示出来る情報

設定からページを追加できます。ページはフリックで切り替えられます。ページの種類としては

が選べ、ゲージ以外は好きな統計情報を自分で選べます。例としては

Splitと言って決めた距離ごとに統計出来るので、前後の区間についての表示も細かく選べます。この統計情報の選択肢の幅には圧倒されます。Garmin機器もこれについては多いですが、それに匹敵するレベルです。

それでは使ってみた感想。

ウォーキングや登山は純正ワークアウトより使える

特に山登りで現在標高をさっと時計で確認出来るのはありがたいです。標高確認だけなら純正でもできますが、Cyclemeter+AppleWatchではそれに加えて方位や上昇/降下距離、平均速度/ステップなど様々な情報を好みで表示出来ます。

ルートを設定してあれば残り距離やベストからの時間/距離差も出せるのも面白いです。

また、画面を触れた時にアナウンスさせる設定ができ、声で統計情報や現在時刻を喋ってくれるので、長い情報は音声確認にしておけば周囲から目をそらす時間も抑えられ安全です。

iPhoneは完全にポーチなどにしまっておけるのでバッテリーの消費も最低限になります。さらに、しまっておけるというのは外部モバイルバッテリーを常時接続できるということです。これは単体で動くアンドロイド系スマートウォッチより安心感があるのではないでしょうか。

登山地図は別に必要

Cyclemeterの設定でAppleWatchに地図は 出せるのですがあくまで簡易的なものでほぼ使い物になりません。iPhone側にオフラインで使えるYAMAP/ジオグラフイカ/国土地理院Rなどの地図アプリを入れておいて併用をおすすめします。残念ながら2019年現在これらはAppleWatchには対応していませんが、常時地図をみながら歩くということは少ないと思うので、統計情報はCyclemeter+AppleWatch、停まって確認する地図はオフライン地図アプリと使い分けるのがよさそうです。

ちなみにViewRangerという登山用アプリがAppleWatchに表示できるオフライン地図機能がありましたが、残念ながら統計情報のカスタマイズがCyclemeter(WalkMeter)ほどではなかったのと国土地理院地図に対応していなく情報量も少なかったので使用には至りませんでした。

自転車のサイコンとしてはX

自転車でも使ってみました。最初は統計情報を確認しながら走る事を想定していたのですが、これは無理がある事がわかりました。

なので、危なくてサイコンの代わりにはなりません。簡易的なものでもいいのでサイコン専用機を併用しましょう。(RFTKTを使えばCyclemeterの情報を常時表示することも出来ます)

AppleWatchのサイクリングでのメリット

とはいえ、AppleWatchはCyclemeterをスタート/ストップさせるリモコンになるのでこれは便利です。前述したようにiPhoneを完全にしまっておけ、必要ならモバイルバッテリーを常時接続しておけます(Siriでも開始出来るらしいですが、日本語設定だと出来ないみたい?)

基本的にApplewatchはリモコンとして使い、AppleWatchに触れるだけアナウンス機能を使って、好きな統計情報を喋らせるのがオススメの使い方です。リアルタイム性の必要な速度や時間は専用のサイコンで。

スタートとストップは横のクラウンとボタン同時押しにアサイン出来るので、自転車の場合はそれが一番確実です。(タッチだと誤動作したり視線を外すので危険)

結局AppleWatch+Cyclemeter(Walkmeter)は登山やサイクリングに使えるか

結論は「統計情報表示やリモコンアナウンスは最高。けど地図やサイコンは別に必要。iPhoneはカバンの中でモバイルバッテリー接続で」です。

当初想定していた登山地図をApplewatchでみながらというのはちょっと無理がありましたが、iPhoneをしまっておけるのでモバイルバッテリーを常時接続可能→オフライン地図アプリをいつでも使えるというのは電池の持ちの面で十分eTrex代わりになりそうです。

地図表示の面でEpixやProtrexと比べたとしても視認性ではiPhoneには敵わないでしょうし、先にも書きましたが現実的に常時地図をみながら登山というのは雪山でもない限り少ないと思います。

記録的には純正のHealthにワークアウトとして自動的に共有させたりStravaに自動投稿できたりとデータ管理の煩雑さも少ないのが良いですね。

肝心のAppleWatch自身の電池の持ちですが、これは心拍計を使うか(Cyclemeterで設定できます)に依存しますが使わずにたまに情報確認するくらいならほとんど減りません(GPSはiPhone側を使ってるから?)。オススメのカバンの中にiPhone+モバイルバッテリーのスタイルなら、山小屋で寝る時だけモバイルバッテリーから充電しておけば、日中は全く問題なさそうです。むしろ単体でGPS常時補足している他のスマートウォッチの方がバッテリーの残量を気にしてしまうのではないでしょうか。

ということで、Cyclemeter+Applewatchでの山登りやサイクリング、とてもオススメです!

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