歴史探索と能登内浦の展望 赤蔵山憩いの森(+110m/石川県七尾市田鶴浜)
赤蔵山は石川県七尾市田鶴浜にある標高110mの小高い山です。その標高ながら、山頂の展望台からの内浦の眺めは素晴らしく、また歴史のある赤蔵神社や、日本名水百選の御手洗池(みたらしいけ)の散策も楽しめるなど、とても充実したおすすめの里山です。
自動車で来られる場合は、御手洗池側の駐車場がよいでしょう。広い駐車場にはトイレも整備されており、池から神社、展望台と効率よくまわる事が出来ます。
車道からはわかりやすい案内板があるので目印にしてください。
駐車場からはそのまま遊歩道を降ります。綺麗に整備された石畳がつらなり、その先に東屋が見えてきます。その横が名水百選の御手洗池です。
この池は、聖武天皇の東宮(皇太子)の眼病のご治療に使われたと伝えられている霊泉。また、戦国時代、戦いに敗れた武将が愛馬諸共入水した底なし池と言われ、元旦の未明に赤い鞍が浮き上がることから「赤蔵」の地名が生まれたと語り伝えられている。うっそうとした巨木の下、幾多の歴史と伝説を秘めながら枯れることなく湧き出る豊かな水は、赤蔵権現の御手洗池として四季折々の姿を水面に漂わせ、訪れる人々の喉を潤し、安やぎを与えている。
水質は、適度なミネラル成分を含み、お茶用の飲用水として利用されている。また、水量は、現在も20数ヘクタールの水田を潤すかんがい用水として利用されている。
橋の下の流れ込みは外のかんがい池へ連なります。川の中には歩行用の石が整備されていますので、寄り道してもよいでしょう。菖蒲園もありますので季節によっては花を眺めることもできます。池を周回も出来ますのでどちらにせよもとの御手洗池に戻ってこれます。東屋の右手の道を進みましょう。
高い杉の木に囲まれた空間はとても神聖な雰囲気です。分岐がありますが、ここは直進します。帰りにここに合流します。程なくして赤い鳥居が目に入ります。
木で組まれたそれは先ほどの分岐を上がった場所にある本殿への鳥居です。風合があり歴史を感じます。その先には燈籠が立ち並び、仁王門や拝殿が見えてきます。
神仏混淆の名残である仁王門です。明治初期までは赤蔵山上一本宮寺という寺だったそうです。神仏分離により赤蔵神社となりましたが、仁王像は境内内に残されました。平成13年の修復時の記録版が残ります。
仁王門の屋根飾りも特徴的です。鯱と狛犬をあわせた様なデザインです。仁王門からは拝殿の方に戻りましょう。左手には「みざるいわざるきかざる」が並んでいます。
この猿像は元々赤蔵小学校校庭に寄付されたもので、統合時にこの神社にうつされたものだそうです。その年、昭和9年(1934)。もう歴史の一部と言ってもよいでしょう。
拝殿を眺めながらそのまま裏手にまわります。そこには木製の階段が上に伸びています。展望台への遊歩道です。やや急ですが、距離はそれほどではないので気楽に行きましょう。
途中分岐がありますが、直進してください。帰りはこの分岐を曲がっていきます。しばらく歩くと舗装路に出ます。そのまま右に車道をすすむと広い庭園が見えてきます。
庭園の中を通って道が通っており、その先に階段が見えます。進むとまた分岐。
一枚岩の橋がありますのでそこを右。途端に視界は広がります。道なりに進むと東屋が見えます。山頂展望台です。
展望台からは北方向の景色が開けます。七尾市和倉方面の形がよくわかります。その先には能登島。左側には内浦のカーブが見え、奥能登の山々まで見渡す事ができます。
東屋は日よけにもなり、食事や休憩をするのには丁度良いです。眺めを楽しみながらの昼食は格別です。
帰りはしばらくもと来た道をもどります。舗装路から遊歩道に入り、一つ目の分岐を右に曲がります。少しのぼり返すと、その先には赤蔵本殿が建っています。
本殿は1664年に再建されたコケラ葺流れ造りの社です。本殿を守る様に外側からさらに社が組まれています。恐らく神社内で最も古い建造物で、内側屋根の苔が長い歴史を感じさせます。
参道を下るともとの鳥居の前に合流します。美しい御手洗池を眺めながら駐車場に戻りましょう。
- 赤蔵山の歴史(秀逸)
- 田鶴浜赤蔵山の御手洗池 :金沢観光情報 【 きまっし金沢 】
- 赤倉神社|石川県神社庁
- 御手洗池 (七尾市) - Wikipedia)
- 環境省選定 名水百選/詳細ページ
- 赤蔵山憩いの森/ほっと石川旅ねっと
名称 | 赤蔵山憩いの森(アカクラヤマイコイノモリ) |
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駐車場 | 20台 |
料金 | 無料 |
住所 | 石川県七尾市字三引 |
TEL | 0767-53-8424(七尾市観光交流課) |
公式HP | http://www.city.nanao.lg.jp/kankou/kanko/kanko/odekakeguide/miru/akakurayama.html |