急斜面を駆け下りる 奥医王山西尾根冬山トレッキング(+629m/3.8km)

奥医王山は医王3山のピークです。夏場は夕霧峠から登る道がメジャーですが、このルートは冬場は薮が多くおすすめしません。今回は西尾根の方から登るルートを紹介します。急斜面を登るので雪の量が十分であることを確認してください。また迷いやすいのでGPSは必須です。難易度は中上級。

県道209号線、医王山スポーツセンターを抜け、見上峠の分岐をまっすぐに湯涌の方に進みます。やがて道は菱池町の集落に入ります。冬期でもここまでは除雪してあります。邪魔にならないように駐車してからスタートです。

スタート地点。ここまでは除雪されている

しばらく車道を進むと橋がありますので渡りきったら左へ進みます。ここからは山道となります。雪が少ない時期はここをスタートとしてもよいでしょう。

橋を渡ったら左の山道へ

100mほど林道を進むと右に鋭角に曲がるのぼり道があります。この辺りから斜面に向かって登り始めます。

急斜面をまっすぐに登る

斜度はなかなか急です。登りやすい斜面を探しながら100m程度上昇すると林道を横断します。雪が多いときはわかりづらいかもしれません。景色は気がつくと杉林の中です。

あたりは杉林

ここから約200mの上昇は等高線がよっていて非常にハードです。崖の様な斜面を這う様に登っていきます。雪が十分にあることを確認して臨みましょう。

基本的に稜線を探しながら登るのですが途中分岐してわかりづらい場所もあります。稜線の配置をGPSで確認しながら進みます。マーカーも少なくGPSなしでは帰りに迷う可能性が高いコースです。必ず予備電池と一緒に携帯してください。

急斜面を登りきると周りは針葉樹から落葉樹に変化して明るい雰囲気になっていきます。所々アカマツもみられ閑散とした景色に赤が映えます。夏道はもうすぐです。

アカマツがみれられる。夏道はもうすぐ

残念ながら冬期の夏道は薮がひどくそこを通るのは向きません。が、その脇は比較的歩きやすいので夏道を道しるべとして辿っていくとよいでしょう。斜度は先ほどと比べると比較的緩やかになって来ているのがわかります。

やがて740m付近に最初のピークがあります。そこからは左方向に一旦下ります。うっかり通り過ぎてしまうので気をつけてください。そして登り返しの先にはいよいよ奥医王山のピークがその姿を現します。

登り返し地点。奥にピークが

少々もったいないですが700m地点までおりてから再び上を目指します。ここから150m、また斜度がきつくなります。ラストスパートですが体力配分には気をつけて進みましょう。

900m地点。急斜面を抜けると風が強い頂上平付近にでます。まだ頂上には距離がありますがここまでくればゴールはもうすぐです。

強い横風でできた不思議な光景

ここからは向かい側からの風が強くなってきます。木々には片方向からの風で不思議な模様がついています。まるで二重に縁取りしたかのうようです。

水平50m程度、景色を眺めながら進みます。風が強い分、雪庇が出来やすいので十分に注意してください。怪しい端があったら2mは開けて歩くことをおすすめします。

雪庇足下は空中の場合も

頂上の距離は近づいてきます。やがて最後の登りにさしかかります。距離も短いので今までの急斜面とくらべたら比較的かんたんです。登りきるとそこには展望台の頭が。夏場見受けられた戸室石の山は見る影もありません。

頂上展望台

登頂感を楽しんだ後は、長居は無用です.登りの斜面を探しに戻ります。足跡のトレースがあればそれでいいのですが、雪の日は10分程度で消えることがあります。GPSは必須です。

後はトレースをみながら適宜ショートカットすればよいでしょう。気持ちのいい杉林の急下りが待っています。

頂上付近

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