観念音楽理論(執筆中)

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はじめに

序説

人間は倍音が重なった音を心地よく感じる。その根源は古来、祖先が動物としての集団行動をの隊列の足音である。同じペースで歩いている集団からは規則正しい足音の倍音が発生する。もしそこで協和しない音が聞こえてきたとしたら、それは敵の可能性があり不安感を感じ警戒して身を守る。そうなることで人類は集団として生き延びてきた。正確にはそうなった集団だけが残って今日に至っている。

草葉から落下する雨粒の音は規則正しい倍音である。集団で寝ている時の寝息、母親と自分との鼓動。これらの倍音の乱れは外敵の存在を意味する。

文明が発達し多くの人々は外敵を警戒せずとも生活が出来るようになった。本質的な外敵検出メカニズムからは音楽という嗜好が生まれた。

Aという概念があり浸透していたとする。後に実はAという概念には特別なCという種類があり区別された。本来はAにはCではないA(Bとする)もある筈なのだが、Aの言葉はすでに浸透している為、B概念をAという言葉で扱われることが往々にしてある。Aという言葉が果たしてB概念なのかBとCの抽象概念であるA概念なのかを判断するのは文脈に頼らずを得ず、時に困難となる。

この問題を解決するには、一旦定義をリセットしてA概念・B概念・C概念を正確に定義する必要がある。

ここに古典的音楽理論に対してそれを試みる。

一般律論

周波数と弦長

感覚的な音とは鼓膜の振動である。外部からの刺激はパターンとして対応する脳内の「観念」が反応する。脳の観念は関わり合いながら情緒を操作し次の行動を多数決的に決定する。

1秒間の鼓膜の振動を「周波数(単位Hz)」と呼ぶ。

ピンと張った弦を弾くと、弾いたのは1回なのに弦は繰り返し振動し音が聞こえる。この振動数は弦の長さと太さと重量で決定される。

ここで太さと重量を変えずに弦の長さを途中で押さえて短くして弾く。すると振動は先程より速くなるのがわかる。

弦の長さと周波数は反比例する。弦の長さが半分になれば周波数は倍になる。

ある周波数に対してその2の(マイナスも含めた)累乗を「倍音」とする。

例えば440Hz(一秒間に440回の鼓膜の震え)に対して880Hzは2の1乗倍、220Hzは2の-1乗倍なのでどちらも倍音である。

倍音パターンからは安定感の観念が本能的に反応する。この安定感の量を「協和量」とする。

反対に非倍音のパターンからは不安定感の観念が本能的に反応する。例えば440Hzの音を聴いていて全く整数的に関連のない447Hzの音を鳴らすと非常に不安定な響きを感じる。これを「協和量の低い」「非協和音」とする。自然界での外敵の存在である。

周波数440Hzの倍音の全てを「A」とする。例えば220Hz、880Hzも「A」である。

ある周波数に対して、その音と倍音全てを「ド」とする。例えばAに対して440Hz、220Hz、880Hzは全て「ド」である。

調律

張られた弦の2/3の地点を押さえて弾くとその逆数の3/2倍の周波数の音が発生する。

ある周波数の音に対して3/2倍の周波数(周期比2/3倍)の音とその倍音全てを、ある周波数の「ソ」とする。例えば440Hzの3/2倍の周波数660Hzは「Aのソ」である。またその倍音の330Hzも「Aのソ」である。

ある周波数の音のソのソを「レ」とする。同様に「レのソ」を「ラ」とする。続いて「ラのソ」を「ミ」とする。これらを繰り返し「ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ・フィ・デ」を定義する。

ある周波数の音がソになるようなドの音を「ファ」とする。同様に「ファ」がソになる音を「チ」とする。これを繰り返し「ド・ファ・チ・リ」を定義する。

デのソを「サ」とする。またリがソになる音も「サ」とする。「観念」上は同じとみなす。これについては和音と協和量の項で述べる。

これらを「階名」とする。ある階名の倍音は同じ階名とする。

「・・サ・リ・チ・ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ・フィ・デ・サ・・」の循環の順列を「階順列」とし、それぞれの階名の一つの差を「1階」とする。例えばドとレの差は2階である。

適当な階名を基準としてそれに近い階名を比率順に並べると「・・ド・デ・レ・リ・ミ・ファ・フィ・ソ・サ・ラ・チ・シ・・」の循環となる。この順列を「段順列」とし、それぞれの階名の一つの差を「1段」とする

Aに対してこの順列を適用した周波数群を「A・b・B・C・D・e・E・F・f・G・g」とする。階名に対してこれらを「音名」とする。

この様に周波数の観念的な集まりを「調律」とする。

そして特にこの順列を「ピタゴラス律」とする。またこの順列で隣り合う12個の階名の周波数比を等比数列に修正した律を「平均律」とする。

12階を「1オクターブ」とする。

備考

絶対周波数をアルファベット表記、相対周波数比をイタリア式とした。古典論の度数表記は数学的な意味が低いので用いず、半音を基本単位とした。アルファベット表記の変音は小文字で補った。イタリア式の変音は西塚智光式で補った。

サの周波数の違い(ラb/ソ#)を吸収する概念として「観念」という用語を定義した。音は自然界の現象であるが音楽は人間の脳の観念上の事柄であるからである。機械は音を聞けるが音楽は聴けない

完全5度を1とする「階」の概念を導入した。

階順列と段順列

階順列

階名
-4 +8
-3 +3
-2 +10
-1 ファ +5
+0 +0
+1 +7
+2 +2
+3 +9
+4 +4
+5 +11
+6 フィ +6
+7 +1
+8 +8

段順列

階名 差名(下降/上昇) 古典論呼び名
+0 ル/ル 完全1度
+1 イ/ワ 短2度
+2 フ/ツ 長2度
+3 ミ/サ 短3度
+4 ヨ/フォ 長3度
+5 ファ ゴ/ファ 完全4度
+6 フィ/シ -
+7 ナ/セ 完全5度
+8 ハ/エ 短6度
+9 ク/ニ 長6度
+10 ト/テ 短7度
+11 ア/ヴェ 長7度
+12 1ド ベ/トゥ 長7度

1オクターブ以上の場合は階名にオクターブ数をつける。1ドは12階である。明示的に0をつけることも出来る。0ド=ドである。

「差名」は「階名」の別名であり本質的には同じとする。

備考

「差名」は数値の呼び名下降は英数、上昇は和数の頭を用いた。和数の11と12はAとBからである。特に音の差である事を明確にしたい場合はこの「差名」を使う。古典的な音名との混同が問題になる場合に用いる。

相対音感のトレーニングにおいては「差名」での音唱はが非常に有効である。

スケール

階名の集まりを「スケール」とする。

スケール 階名 段数差 階数差
ペンタトニックスケール ドレミソラ ・・+2+2+3+2+3・・ ・・+1+1+1+1+9・・
イオニアンスケール ドレミファソラシ ・・+2+2+1+2+2+2+1・・ ・・+1+1+1+1+1+1+6・・
ディミニッシュスケール ドリフィラ ・・+3+3+3+3・・ ・・+3+3+3+3・・
オーギュメントスケール ドミサ ・・+4+4+4・・ ・・+4+4+4・・
クロマチックスケール ドデレミファフィソラチシ ・・+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1・・ ・・+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1・・

段数差が固定のスケールを「等段スケール」そうでないスケールを「非等段スケール」とする。

階数の観点では非等段スケールにおいても端を除いては固定となっているのがわかる。

備考

メジャースケールとマイナースケールは本質的に同じであるため、抽象概念としてのイオニアンスケールと定義した。4段固定スケールと3段固定スケールを定義した。階数が固定のスケールの 概念を定義した。

イオニアンスケール論

和音と協和量(どうしてミは明るく感じるのか)

音(ド)を鳴らしている時に周波数比m/nの別の音を鳴らすとする。音の波長は周波数比m/nの逆数なのでn/mとなり、ドの波はn回に1回、別の音の波m回に1回重なりあう。重なり合った波はそこだけ音圧が倍になり重なり合った周期で第3の波となる。nが2の累乗である時には第3波はドの倍音となる。例えばドに対して0ソ(周波数比3/2)を鳴らしたときはドの波は2回に1回重なり合い-1ドの第3波が発生する。

反対にmが2の累乗である場合は重ねた音の倍音が第3波として発生する。例えばドに対して0ファ(周波数比4/3)を鳴らしたときはファの波は4回に1回重なり合い-2ファの第3波が発生する。

ドに対して1ソ(周波数比6/2=3/1)を鳴らした時はドの波は毎回重なりあい、0ドの音がそのまま音量を増す。実際にギターでCとGを鳴らした時とCと1オクターブ上のG(1ソ)を鳴らした時では同じCの弦からの音量が異なるのがわかる。

この第3波とのオクターブ差が「協和量」である。単位を「協和」とする。例えば0ソの場合は-1ドなので0ソは0ドの-1協和となる。

同時に鳴らす音 周期比 第3波 協和量
-3サ 16/81 -4サ -
-2リ 8/27 -3リ -
-2チ 4/9 -2チ -
-1ファ 2/3 -1ファ -
0ド 1 0 0
0ソ 3/2 -1ド -1
1レ 9/4 -2ド -2
1ラ 27/8 -3ド -3
2ミ 81/16 -3ド -4
2シ 243/32 -5ド -5
3フィ 729/64 -6ド -6
4デ 2187/128 -7ド -7
4サ 6561/256 -8ド -8

オクターブを正規化(1-2の間に)すると

同時に鳴らす音 周期比 第3波 協和量
0サ 128/81 -7サ -7
0リ 32/27 -5リ -5
0チ 16/9 -4チ -4
0ファ 4/3 -1ファ -1
0ド 1 0 0
0ソ 3/2 -1ド -1
0レ 9/8 -3ド -3
0ラ 27/16 -4ド -4
0ミ 81/64≒5/4 ≒-2ド ≒-2
0シ 243/128 -5ド -5
0フィ 729/512 -9ド -9
0デ 2187/1024 -10ド -10
0サ 6561/4096 -12ド -12

この表から読み取れるのは、ドに対して段数がプラスの場合はドの倍音が、段数がマイナスの場合は同時に鳴らした方の音の倍音が発生すること。段数の差がが多くなると協和量が下がっていくことである。

0ミの行に注目して欲しい。81/64はほぼ80/64=5/4に近似できる。つまり0レや0ラよりも協和量が大きい。ドと同時に鳴らした場合、階数の低いレやラに比べてもミの方が明るい音がするのはこの為である。これは後ほど述べるメジャートライアドコードのインデックスがミであることにも通じる。

同時に鳴らす音の周波数が近すぎるとの低周波になり「うなり」の様に聞こえる。例えば440Hzと444Hzの音を同時にならすと差の4Hzのうなりが発生する。この例だとある音が一秒間に440回振動するのに対して重なった音が444回振動すると、4回の波の位相のズレが起きる。位相のズレの周期で倍増と打ち消しが生じ、結果、4Hzの強弱のうなりが生じるのである。うなりはスケールの音の倍音ではない為、非常に不安定に聞こえる。ギターやピアノを持っているなら低めのEとFの音を同時に鳴らすと簡単にうなりが確認できる。

2つ以上の重なった音を「和音(コード)」とする。またあるスケールの音だけで構成される和音をそのスケールの「ダイアトニックコード」とする。

観念つまり人間は感じた音をその音が消えてもしばらくの間記憶している。例えばCを鳴らした後にGを順番に聴くと観念上はCGの「記憶の和音」が発生する。

調律の補足

ここで調律の項の補足として、どうして-3サと4サは異なる周波数なのに同じ階名にしたかを述べる。理論的には-3サと4サの倍音は重ならず段数を無限に増やしても3/2の累乗と-3/2の累乗は公約数を得られることはない。循環する扱いやすいスケールを作るにはどこかで近似してまとめる必要がある。

そこで-3サのオクターブを3上げてみる。16/81x2の3乗で1.58。また4サのオクターブを4下げてみると6561/256x-2の4乗で1.60。これは非常に近いといえる。したがって-3サと-4サを同一の階とみなす。

これはあくまでスケールを使うための便宜上の定義であり自然科学的なものではないことを強調しておく。この取り決めをもとに作られる平均律は人工的なものである。

キー音

イオニアンスケールにおいて一番安定感のある構成音を「キー音」とする。

例えばFCGDAEBのスケールだと「キー音」はC、bFCGDAEのスケールだと「キー音」はF、CGDAEBfのスケールだと「キー音」はGとなる。ここから段数順に並べた時の左から2番めが「キー音」になることは感覚的に読み取れる。しかしそれはどうしてだろうか。

例えばCGDAEの音が無作為に鳴ってるとする。前述の様に同時になっていなくてもそれらは「記憶の和音」として観念上は和音として形成される。しかしこの状態ではこのスケールの「キー音」がCであるのかFであるのかGであるのかはっきりしない。(実際、これはペンタトニックスケールであり、イオニアンスケールの伴奏がFであろうがCであろうがGであろうが同時に鳴らしても違和感がない)

今ここでFが鳴ったとする。この時点でキーはCかFかのどちらかになる。そして最後にbが鳴った時、始めてこのスケールの「キー音」がFであることを認識される。そしてその後に鳴るFの音は最も安定感をもって感じられる。明らかに最初の不定状態の時のFと確定状態のFは「観念」的には異なる音に感じられる。

上の例で最後にbではなくBが鳴ったとしよう。すると「記憶の和音」の構成は「キー音」Cのスケールとして組み変わる。するとその後に鳴るCの音は最も安定感をもって感じられる。そしてFはそれほどではない。上の段落のFと周波数は全く同じなのにも関わらず、である。つまり「キー音」というのは「観念」的に形成されるものである。

ファドソレラミシの音が連続して無作為に鳴っているとする。前述の様に同時になっていなくてもそれらは「記憶の和音」として観念上は和音として形成される。それぞれの音が確率的に均一であるとしても、それぞれの協和音には偏りが生じる。前述の通り協和音は段数が高い音が低い音の倍音を発生させることである。つまりファドソレラミシの「記憶の和音」では最も段数の高いシの音の倍音がほとんど鳴っていない。

もう一点、近い周波数の音は記憶の中でも「うなり」を発生させる。そして「観念」はそれらを解消しようという「動機」を発生させる。イオニアンスケールにおいて「うなり」のペアはファとミ、シとドである。

つまり上記の2つの要素により最も倍音の少ない不安感の高いシの音をそれと近い周波数で安定感の高いドに解消させようという動機、これがドが鳴った時安定感そのものでありドが「キー音」である所以である。(ここでシの音を「キー音」に対して「動機音」とする。)

よってイオニアンスケールの「キー音」は構成音を段数順に並べた時の一番上の段の音の1階上の音となる。例えばFCGDAEBの場合はBの1階上のC、CGDAEBfの場合はfの1階上のFという具合である。そして結果的には左から二番目の音となるわけである。(7x6+1=43,43mod12=7,7/7=1)

パワーコード

ある音(ド)とそのソの和音を「パワーコード」とする。前述の表からわかる通り、非常に協和量の高いドの倍音が生じる。和音はその構成音の一番下の音名を使い表記する。例えばCとGのパワーコードは「Cのパワーコード」とする。この一番下の音名をそのコードの「ベース音」、付加音を「ハーモニクス」とする。パワーコードはベース音に段数差である「7」をつけて表記する。例えばCのパワーコードは「&C7」である。ドのパワーコードは「&ド7」である。(古典論のセブンスコードとの混同を避ける為に&をつける)

トライアドコード

パワーコードにミまたはリの音を更に重ねた和音を「トライアド」とする。

ミが使われたトライアドを「メジャートライアド」とする。どうしてミより段数の近いレやラではないのかという理由は前述の「協和量」がレやラよりもミの方が高いことにある。このことにより全体的に協和量の高い明るい響きになる。

リが使われたトライアドを「マイナートライアド」とする。リは「うなり」が発生するシを除いては最も「協和量」が低い独立した音である。「協和量」の低い音は暗く感じる。これは冒頭の生物が隊列する時、振動から外れた音は本能的に敵を意味することに由来する。またリはドやソに対してマイナス段数なのでドやソの倍音は発生させない。

ミを含むトライアドコードをパワーコードに「4」とハーモニクスとの差をつけて表記する。Cのメジャートライアドは「&C43」である。リを含むトライアドコードをベース音に「3」、並びにハーモニクスとの差を付けて表記する。Cのマイナートライアドは「&C34」である。

トライアドコードで加えられた音を「インデックス」とする。

コード進行

1階差2の近い音はうなりが発生し、不快感を感じる、時間差で発生した音は観念的には和音として捉えられると前述した。観念の記憶にある音と比べてうなりが発生する音が鳴らされた場合は不安定感を感じ、それを是正しようとする「動機」が発生する、

例として、ドミソのトライアドを10秒程度連続で鳴らしたあとにシの音を鳴らすと不安定感を感じる。そしてもう一度ドミソを鳴らしたくなる。反対にシリフォの音を10秒程度鳴らした後にドを鳴らすと今度はこちらに不安定感を感じ、またシリフォの音を鳴らしたくなる。興味深い事に、同じことを最初のドミソは10秒のまま、次のシリフォを1回だけとした場合、最後のドの音は安定して聞こえる。ここからわかるのは、基礎となる「記憶」の和音はある程度の時間聴き続けることで形成されるということである。

この働きが和音の流れを形作る「動機」となる。

異なる和音を連続して聴いた時もこの動機は発生する。ドミソとソシレのトライアドはドとシの音が1階差で近いのがわかる。先ほどと同様に楽器でドミソを10秒鳴らしてからソシレを1回鳴らすと、不安定感が発生しまたドミソを弾きたくなる。反対にソシレを10秒鳴らしてからドミソを1回鳴らすとまたソシレに戻りたくなる。「記憶の和音」を形成するにはある程度の時間がかかる。

「記憶の和音は」直接的な和音から以外にも単音のメロディからも形成される。その結果、音の動機が発生する。例えばドミソを和音でなく順番に繰り返し10秒弾いてからシを弾くと、やはりドを弾きたくなる動機が起きているのがわかる。これは「記憶の和音」としてドミソが観念上形成されているからである。

ダイアトニックトライアド

ダイアトニックコードのトライアドを考える。ダイアトニックコードはスケールの音のみのコードであるからイオニアンスケールには6つのダイアトニックトライアドが存在することになる。

&ド43、&レ34、&ミ34、&ファ43、&ソ43、&ラ34がその6つである。

&ソ43と&ミ34には「動機音」のシが含まれる。「動機音」シは「キー音」ドに安定しようとする。つまり&ソ43はドを含むコード、&ド43、&ファ43、&ラ34に安定しようとする雰囲気をもたらす。

「動機音」を含むトライアドを「ドミナントトライアド」とし、メジャードミナントトライアド&ソ43をO、マイナードミナントトライアド&ミ34をoと略す。

「安定音」とその倍音を含むトライアドを「トニックトライアド」とし、メジャートニックトライアド&ド43をT、マイナートニックトライアド&ラをtと略す。

「動機音」を含まないトライアドのうち、「安定音」は含むが倍音を含まないトライアド(&ファ43)、「安定音」を含まないトライアド(&レ34)を「サブドミナントトライアド」としそれぞれSとsと略す。

4和音

トライアドコードにチまたはシまたはラの音を重ねた和音を「4和音」とする。特にメジャートライアドに付加した4和音を「メジャートライアド4和音」、マイナートライアドに付加した4和音を「マイナートライアド4和音」とする。

トライアドにシを付加したものを「メジャーメジャーセブンス」「マイナーメジャーセブンス」とする。それぞれ該当するトライアドコードに「4」を付けて表す。Cメジャーメジャーセブンスは「&C434」、Cマイナーメジャーセブンスは「&C344」となる。イオニアンスケールのダイアトニックコードとしては&S4(&ファ434)のみが存在する。

トライアドにチ付加したものを「マイナーセブンスコード」とする。特にメジャートライアドにチを付加したものを「メジャーマイナーセブンス」、マイナートライアドに付加したものを「マイナーマイナーセブンス」とする。それぞれ該当するトライアドコードにハーモニクスとの差の段数、つまり「3」を付けて表す。段数の前にはハーモニクスとインデクスの段数差も入れる。Cメジャーマイナーセブンスは「&C433」、Cマイナーマイナーセブンスは「&C343」となる。イオニアンスケールのダイアトニックコードとしては&O3(&ソ433)、&t3(&ラ343)、&s3(&レ343)、&o3(&ミ343)の4つが存在する。

トライアドにラを付加したものを「メジャーシックス」「マイナーシックス」とする。メジャーシックスは3段下のマイナーセブンス(メジャートニックはマイナートニック、メジャーサブドミナントはマイナーサブドミナント)と同じ構成音となり、響きも同じである。それぞれ該当するトライアドコードにハーモニクスとの差の段数を付けて表す。Cメジャーシックスは「&C432」、Cマイナーシックスは「&C342」となる。イオニアンスケールのダイアトニックコードとしては&T2(&ド432=&ラ343=&t3)、&S2(&ファ432=&レ343=&s3)、&s2(&レ342)の3つが存在する。

備考

セブンスコードは明示的にマイナーセブンスコードとした。

TODO

ペンタトニックスケール

ペンタトニックはキーの+0段+1段+2段のイオニアンスケールに適応する。CぺんたはCGDの各イオニアンスケール。つまりキーの一段下のペンタはメジャートライアドすべてに適応する。

イオニアンスケール

参考

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