どうして人によって暑さと寒さの感じ方が一致しないのか

今日は暑いよね。いやそんなに暑くないでしょ。 よく耳にする会話。同じ温度の空気の中にいるのに意見が合わなかったりします。

論理的には絶対的暑さと相対的暑さの違い。そもそも暑い寒いは形容詞なので相対的表現。その相対基準が各々異なるとすると、評価結果は当然異なりえます。それではなにと相対しているのでしょう。

生物的には空気の温度を直接感じてる訳ではなく各々の皮膚の温度を感じています。皮膚温度は血管の伸縮や発汗により調整されます。それらの程度は各個人の生体的性質によって異なります。

体の温度受容体は多くの電化製品のサーモセンサーとは異なり単一実装ではなく複数種あるのだそうです。わかっているだけで8つ。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK5244/table/ch20.t1/?report=objectonly

区切りは52度<(痛)43度<(熱)32-39度<(暑)27-35度<(暖)25-28度>(涼)17度>(寒・痛) 大体言語表現と受容体が対応しているのが面白いです。

ちなみに上の表にある通り43度のTRPV1、25-28度のTRPM8はそれぞれカプサイシン・メントールでも反応。だから唐辛子で暑く感じたりヘアトニックで涼しく感じたり。(実際に温度が変わってるわけではない。)

上で温度評価は論理的には相対的と書きましたが生物的には意外と絶対的な仕組み。異なる基準で評価しているというよりは、異なる対象が評価していると言ったほうが正しそうです。

この記事を見た人がよく読んでいる記事

トップページ

節約ラボラトリ > どうして人によって暑さと寒さの感じ方が一致しないのか