料理のひきたて役 ピーマンの家庭菜園
ピーマン(畑)
- 湛水に弱いので、高畝にする
- 地温上昇は青枯れ病を誘発する
- 追肥をこまめに行う
- 高温・強光を好む
- 有機質に富み保肥力が強く、保水性の良い土づくり
作り方
植え付け準備
連作を嫌うのでナス科の作物(ナス、トマト、ジャガイモ、シシトウ等)を過去5年以上作ったことのない畑を選びます。植え付け20日ほど前に苦土石灰(130g/平方メートル)をまき耕します。準備を一度に行うと後の結果がよくありません。
植え付け10日ほど前に畝の中央となる所を溝状に掘り長さ1m当たりエコ堆肥1kgと溶燐20gを入れます。5日ほど前に基肥として1平方メートルに固形30号160g、油粕90g、燐硝安加里604号209(または〔N・P・K=8・8・8〕の化成肥料230g、油粕100g)を散布し高さ15cm、幅120~150cm程の畝を作ります。その後、マルチングをすると栽培しやすくなります。
苗選び(4/25~30)
葉数7~8枚程度で、全体的に若々しく無病のもので茎が太く、節問が短く、葉色の濃いガッチリした苗を選びます。
植え付け(5/5-10)
地温が14度を超えないと発根しないので地温を確認し植え急がないようにします。地温を上昇させるにはマルチが効果的です。株問は40~50cmで深植え禁止。仮支柱をたて防風対策、保温対策としてトンネルかポリ袋を使ったあんどんをつくるとよいでしょう。ダイシトン粒剤1~2gを周りにまいておくと害虫の被害が少なくなります。
支柱立て・誘引(5/10~15)
収穫時期の草丈は1.5m程度。強風に耐えられることを予想して作りましょう。園芸用支柱(1.5m)を利用し、しっかりとした組み立てをします。茎を支柱にくくりひもなどで8の字にし、ずり落ちないようにある程度強く結びつけます。
整枝(5/20~)
第一番花が咲き始める頃、一番花のすぐ下の葉の脇から発生する枝(わき芽)とその一つ下のわき芽、そして親枝の計3本を残し他は全部摘みとります。晴天の午前中に行います。
追肥
5月下旬頃に1回、その後20~25日間隔で化成肥料(燐硝安加里604号20g/平方メートル)を株間またはうね肩部に施します。これ以降は草勢を一定させるよう量を加減します。肥料は一番外側の葉の下あたりか、さらに外側に施すと根の成長を促します。
ピーマンの花は晴天で高温が続くと、次々と結実します。一番花の上から出る枝を自然に伸ばし、整枝はしません。
収穫(6/20~)
収穫は6月下旬から10月中旬まで続きます。収穫が遅れると果実が大きくなりすぎ、皮がかたく、色が悪くなるので、開花後22~23日で収穫します。
敷きわら、かん水
敷きわらは降雨による泥のはね上がりと夏季の高温乾燥を防ぎ、土壌湿度を保つ効果があります。また青枯れ病を予防する効果もあります。7月下旬以降の乾燥で果実の色あせ、果皮の硬化、収量低下が目立ってきます。土の乾燥が進まないうちに、夕方たっぷりかん水しましょう。
ピーマンはトマトよりは病害虫は少ないですが、ウイルス病に注意します。ウイルス病の発生原因となるアブラムシはマルチングで防ぎ、見つけたらすぐ捕殺します。アブラムシが発生したら初期にDDVP乳剤1000倍液やルビトックス乳剤1000倍液で徹底防除します。7月以降、雨が多いと疫病が発生しやすいので、ダイファー400倍液、ダコニール600倍液を散布します。
ピーマン(鉢)
- 追肥をこまめに行う
- 「京波」がつくりやすい
- 高温・強光を好む
- 有機質に富み保肥力が強く、保水性の良い土づくり
- 地温の上昇は青枯れ病を誘発
作り方
用土作り、苗選び
植え付け20日ほど前に、鉢土用土を調合し、湿らせておきます。苗選び(4/25~30)は葉数7~8枚、草丈20cm程度で第一花房の花が咲き始めのもので、全体的には若々しく無病のものを選びます。
植え付け(5/5~10)
地温が14度を超えないと発根しないので地温を確認します。深植えは禁止です。
誘引(5/10~15)
支柱をたて倒れないように誘引しま す。誘引の仕方は、茎を支柱にくくり ひもなどで8の字にし、ある程度強ー 結びつけます。
わき芽とり・整枝(5/20~)
一番花がさいたらその下の側枝(葉のつけねから出るわき芽のこと)を上から3本残し、それ以外のわき芽はできるだけ小さいうちに取り除きます。わき芽とりは晴天の午前中に行います。
追肥(6/20~10/20)
途中で肥料切れにならないように、5月下旬頃に1回、その後20~25日間隔に化成肥料(燐硝安加里604号1gほど)を施します。
収穫(6/20~10/20)
6月下旬から10月中旬まで続きます。収穫が遅れると果実が大きくなりすぎ、皮がかたく、色が悪くなるので、開花後22~23日で収穫します。