風情漂う好撮影スポット 東郷変電所(福井県福井市東郷地区)

福井県福井市東郷地区は福井市の東、足羽川流域で大野市へと通じる渓間部の入り口で今もかつての宿場町の風情を残す風情のある街です。

総合変電所はそんな東郷地区の南西部の田園地帯にある77kVの小さな配電変電所です。

概要

北陸電力 東郷変電所

福井市から大野市へ国道158号線を走るり高速を抜けるとまず関西電力北陸幹線、次にまず東郷支線と福井幹線の下をぐぐります。

この2番めの東郷支線の南方向の先が東郷変電所です。

南方向からだと鯖江の東側から東郷武生線と福井幹線が南北に並走していますのでそれを追いかければたどり着けます。福井幹線は丹波岳、広野山を乗り越えて、東郷武生線は横の谷間から。この2系統が山間部の田園を並走する様はなんとも言えない情緒を感じられます。

東郷変電所 周辺

東郷変電所 銘板

田園の中にぽつっとある東郷変電所。いつごろの設置なのかは手元の資料ではわかりませんでした。

引き留めされている鉄塔は南北に1本、東側の田んぼの中に1本です。

まず北側からみていきましょう。

東郷支線(接続図 緑)

東郷支線19番銘板 2002年10月

北側は東郷支線19番、最終鉄塔です。

東郷支線19番

支線とありる通り、変電所を介さずに北の殿下町荒木町にて成和線(せいわせん)より直接南に分岐して南側に福井幹線と降りてきています。成和線は高圧の松岡変電所より福井市内成和に向かう77kV線です。

一番上の腕金が長いちょっと変わったオフセットなのが特徴の鉄塔です。

足羽線(接続図 黄)

足羽線61番最終1989年11月

西側は足羽線61でした。1989年11月とあり上の東郷支線より10年以上前のものであることがわかります。

足羽線61番

この足羽線、このまま東へ足羽川と国道158号の南の山の上を大野方向に縦走し、高圧変電所である越前変電所へと接続されます。

東郷武生線(接続図 紫)

東郷武生線1番 銘板

南側の東郷武生線は同じく高圧変電所である新武生変電所より。新武生変電所のモンスター8回線鉄塔の上から2番めの系統となります。鯖江線との併架でしたが途中で別れて独立し、東へ向かってここにたどり着いています。

東郷武生線1番

番号はこちらの東郷変電所側が1番となります。新武生変電所側の設置は昭和50年(1975年)。上の東郷支線と比べるとずいぶん古いはずですが、上の銘板は(ちょっと写真では確認できませんが)それとは異なる建設になっています。

北陸電力 東郷変電所 接続図

北陸電力 東郷変電所 接続図

さいごに接続図です。まったくシンプルな接続ですが、福井幹線は関与せずに東側を悠々と南下していっています。横の東郷武生線がちょっと塔高があるのもその立体交差の為とおもわれます。

東郷変電所の周辺

東郷地区は景観がよく、水も豊富な場所です。用水や田園のの風景も美しく鉄塔写真を撮るには良い場所です。

5月の田園に映える東郷武生線

ただ、1点気になるのは地図上には「東郷発電所」とあるのに実際は「東郷変電所」であることです。資料がなくて調査できていませんが、そんなに電力需要も少なそうなのに高圧変電所から3系統(一本は成和線経由)もひかれているのもちょっと不思議な事柄ですね。また追って調べてみようと思います。

独特の形の用水路

参考リンク

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