ウクレレへのピエゾピックアップマイクの取り付け方法

アマゾンの1000円ピックアップマイクの評価がいいので手持ちのウクレレに付けてみました。

ピックアップといえば楽器屋さんでつけてもらうと1万以上しますが、素子自体は意外と安価な様です。

ピックアップには磁気をひろうタイプと振動(音)をひろうタイプの2種類があります。

アコギなどのスチール弦の場合は磁気タイプでも大丈夫でハウリングにも強いのですが、ウクレレの場合はナイロン弦なので振動タイプ一択となります。

振動(圧力)を電圧に変換するのがピエゾ素子と呼ばれる部品です。ギターやウクレレに取り付けるピエゾの形状も大別して2種類。アンダーサドルタイプとコンタクトマイクタイプがあります。

アンダーサドルタイプはその名の通りブリッジとサドルの間に棒状のピエゾを挟み込むタイプ。これはブリッジを削り込んだり小さな穴を開けたりする加工が必要なので難易度は高めです。その分ハウリングには強く、メーカー純正のPUはこちらになります。

対してコンタクトマイクタイプはピエゾ素子をトップ板に貼り付けるタイプです。表でも裏でもよく、それぞれの製品が売られています。

表に取り付けるタイプは最もお手軽です。ジャックもエンドピンに引っ掛けるだけなので工具は何もいりません。ただ難点は見た目に素子が張り付いていることと、ややハウリングに弱いこと。

やはり見た目も楽しみたいので、素人でも簡単に取り付けできて見た目にも影響のないコンタクトマイク内蔵タイプがベストです。

アマゾンの格安ピックアップ

アマゾンの検索では同じ製品でアマゾン発送のものと中国直送のものがあります。値段もわずかしか違わないのでアマゾン発送が無難。翌日に到着しました。

マンドリン用なのでケーブルは長め

一応マンドリン用を謳っているでのケーブルは長めです。ケーブルは板に接触するとノイズの原因になるので、切断してつめることにします。はんだ付けをしたくない場合は。まとめて壁に引っ掛ける方法もあります。

まず動作確認で表面にピエゾを当ててアンプをつなげると・・・ちゃんと音が出ました。この段階で色々位置やピエゾの個数を変えてどこに取り付けるか決めます。

トップ板の裏には力木があるので、うまく素子を貼り付けれる位置も探します。

結果的には、ピエゾは一個、位置はブリッジそばの1弦よりにしました。2個だとウクレレの場合は近すぎるのか、やや濁った印象だったので1個、ソロの場合は1弦がメロディになるので位置はそちら近くを優先しました。

必要な工具

取り付け方

1/4インチプラグの形状

プラグを見ると先端に横穴があいており2段階の太さになっているのがわかります。

太さ12ミリ弱

まず、穴の大きさを決めます。ジャックの太い方の直径は12ミリ弱(製品によって違います)。この大きさ+αの穴を開ければ通るということです。

ピエゾ素子は約30ミリ

ピエゾ素子は30ミリでした。力木を避ける必要がありますが、取り付けられないウクレレはまずないでしょう。

マスキングテープで弦を広げる

まず弦を緩めてマスキングテープで固定しておきます。

スーパーラニはもともエンドピン付きだった

今回取り付けたaNueNueのスーパーラニはエンドピン付きなので、位置決めはしなくてよさそうです。もしない場合は画鋲で下穴を開けておきます。

エンドピンを外した所

この穴を12ミリまで拡張して行きます。

周りを傷つけないようにマスキング

作業中は滑って周りの板に工具が当たる可能性があるので、マスキングしておきます。

細いドリルから順番に

穴のを大きさを見ながら細い径のドリルから慎重にまっすぐ穴に通して行きます。

すこしづつ大きく

一気に大きくすると、木がめくれたりヒビが入ったりするので、できれば0.5ミリずつ、広くとも1ミリずつ繰り返し穴を広げていきます。穴が斜めにならないように横から見ながら作業しましょう。

12ミリの丸ヤスリで仕上げ

大体12ミリに近づいたら、最後の仕上げで12ミリの丸ヤスリを回しながら慎重に削ります。テーパーリーマーを使っている人を見かけますが、斜めになっている上に、この位置は1センチ以上の厚さがあるのでおすすめしません。丸ヤスリなら仕上がりはとてもきれいに径もピッタリになります。

通った

丸ヤスリが通ったら、試しにジャックを入れてちゃんと貫通するか確かめます。もし引っかかるならもう少し横にテンションをかけて穴を僅かに広げます。

ピエゾの位置を決める力木に注意

ピエゾ素子の位置を最終決定します。裏に当ててみて音と力木の配置を考慮しましょう。

マスキングテープで印をつけてケーブル長を測定

ケーブルは壁に当たるとノイズが出るので、ピッタリのサイズにします。取り付け位置にマスキングテープを貼りプラグの先が来る場所との距離を測ります。

穴までの厚みも測定して計算

厚みの分も測定しておきましょう。「(トップの距離の2乗+厚みの2乗)平方根」が必要なケーブルの長さです(三平方の定理ですね)。電卓で計算出来ます。

はんだでケーブルをつめる(やや余裕をもって)

ケーブルは先程の距離から1.5センチくらい余裕をもって切断します。一旦ハンダをとかして取り外し、ピエゾ素子を1つだけはんだ付けします。ウクレレの場合は2つよりも1つのほうが音がよいです。

ジャックのナット位置決定

さて、ジャックに戻りましょう。L字の六角レンチなどで木の厚みを測りその幅にセットします。ちゃんと締め込みをイメージして、上段'のナットが締まりすぎないようにしましょう。

ナットどめは輪ゴムがおすすめ

ウクレレの中でナットがずれないように輪ゴムをつけておきます。弾力があるので押さえつける役割も担います。

穴から通した針金の先にジャックをとりつけ

穴から針金を入れ、サウンドホールから取り出し、ジャックの横穴に引っ掛けます。

いってらっしゃい

慎重に抜いていきます。最後に穴を通すのですが、段がついているので針金が引っ引っかかることは少ないはずです。だめそうなら戻して穴を少し拡張します。

ラジオペンチを開く感じで押さえてナットを仮止め

ラジオペンチを開く感じで固定、ナットを締め込んでいきます。

横穴がでてきたらアーレンキーなどで

横穴がでてきたらあとはアーレンキーなどの棒で固定できます。モンキーレンチで締め込んでいきます。力を入れ過ぎないように。

ピッタリ面がでるまで繰り返し

最後のキャップまでつけて、面が揃うかか確認。だめな場合は一旦取り外して調整します。

いよいよピエゾ接着

面がそろったら本締めして、いよいよピエゾ接着です。

この状態で何度も仮ぎめの位置に当ててみてちゃんとつけられるかイメージします。指を2本揃えて素子をのせ、目的の位置に貼り付ける感じです。もしケーブル長の不足を感じたら素直にジャックを取り外してケーブルに余裕をもたせましょう。

仮ぎめを繰り返し自信がついたら両面テープを剥いて軽く位置合わせします。本当に強く押さなければ多少は微調整、やり直しできます。

いい位置についたら、ぎゅっと押さえて接着完了です。3Mの両面テープは未塗装の木でもよくくっつきます。

きれいに付いた。ケーブルが接触していないかチェック

写真のような鏡があれば確認できます。とくにケーブルがトップ板にくっついていないかチェックしてください。折衝している場合は指やピンセットなどで逃します。

完成

ジャックを少し緩めてマスキングを外せば完成です。ジャックの頭はきれいなメッキなのでまるで純正の様です。

値段に思えないほどいい音

音も評判通りのクリアな音色。FI**MANがついたカマカを持っていますが、それよりもノイズが少ない印象です。個体差もあるかもしれませんね。

ハウリングもおもったより気になりませんでした。

余った素子はジャックをもう一個買ってきて再利用する予定です。

ちなみに使っているアンプはYAMAHAのTHR10X。エレキギター用なのですが、クリーンモードがありウクレレでもとてもいい音を出します。この製品だとプリアンプなしでもノイズがほとんど出ていませんでした。もちろんエレキ用のエフェクトをかければジェイクシマブクロのドラゴンみたいなキュインキュインさせた音をだすこともできます。

難しそうに見えるPUの取り付けですが、工具が揃って慎重にやれば誰でも出来ます。ぜひチャレンジしてみてください。

今回使ったウクレレはaNueNueのスーパーラニのコンサートです。ハワイアンコアやマホガニー主流のウクレレには珍しいスプロースの単板モデル。美しいカッタウェイ形状とスロテットヘッド、斜めに整形されたボディなど所有感たっぷりのお気に入りの1本です。生音もクリアで印象的な響きですが、今回のPU+アンプのリバーブ+生音でコンサートホールで弾いているような素晴らしい響きが楽しめるようになりました。

今回、加工に際して、古くからの知人で元大工さんの木工の師匠にアドバイスをもらいました。この場を借りてお礼を述べさせてもらいます。

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