METAQuest2(OculusQuest2)買う前に知っておきたい欠点とレビュー
発売後、即品切れ状態のPC不要VRシステム、オキュラスクエスト2を手に入れたのでレビューします。
目次
Facebookアカウント連携は必須
これはよく言われるのですが、オキュラスクエスト2を使う場合はFacebookアカウントとの紐づけは必須となります。
しかも、そのためだけにアカウントを作ったりする事自体は、Oculus的にはいいのですが、Facebookがスパム用アカウントと誤認してBANされる事例が多発しているようです。
特にプライバシー設定で3つだけオフにしておけば、勝手に投稿されるようなことはないので、おとなしく普段使っているアカウントを紐づけておきましょう。
(だからこそこの値段で買える、と割り切りましょう、、)
アプリ?PC?
ここが混乱するのですが、パッケージを開けたらスマホで読み取るバーコードが出てきます。なのでスマホのアプリのインストールは必須なのです。
PCは特にQuestの場合は必要ありません。が、OculusLinkという、PCのGPUでレンダリングしたゲームを表示、つまりOculusQuestを表示デバイスとして使う場合はOculusアプリをPCに入れることになります。
こちらも混乱するのですがPCアプリ、というかストアは大きく分けて2つあり、1つは上のOculusアプリストア、そしてもう一つがSteamとなります。両方入れてもOKです。Steamでも同じアプリが売られていたりしますのでお好みで。
せっかくVRゴーグルを買ったのでぜひPCのある方はOculusLinkで体験してみてください。特にGoogleEarchVR(無料)は一度やってみる価値があります。資料館なんかのミニ模型が地球上どこでもみれる感じです。コントローラーで飛行したり等身大になったりできるので散歩や遊覧もばっちりです。
ケーブルは相性がありますので、純正が無難です。互換品もありますが、レビューの良いものを。ゲームなら8mは欲しくなりますが、その場合はアンプ付きを買いましょう。
最初にすること
ガーディアンの設定
アカウント作成後、最初にすることはこのガーディアンの設定です。
ガーディアンというのは、要はぶつからないようにする仮想の壁です。
スタジオのように何もないところで使うならいいのですが、家には物がたくさんあり、当たって壺を割ったりしたら大変です。
そこで、ガーディアンという、線をARでひいて、そこから出そうになったら警告線がでるように設定するのです。
ゲーム主体でない場合は座ってやるので途中で「静止モード」を選択すれば手の届く範囲だけ確認して終わりなので簡単です。
でも最初のチュートリアルはなかなかおもしろく、立ってやるひつようがあるので、さいよだけは半径1.5mくらい場所をあけて起立ガーディアンを作って体験しましょう。
電源を入れるとそこは千と千尋の世界
さて、設定が終わると・・・そこは旅館の一室。
庭園があり、横に池の向こうには千と千尋のような古風な旅館がたちならび奥には富士山。
あまりに素晴らしいホーム画面にこれだけで小一時間浸れます。
このホーム画面の体験だけで3万7000円払う価値あり、と断言します。
(多分Facebookのコンソール投資で赤字で売ってるのでしょうが・・笑)
自動パワーオンについて
設定の中には電源に関して2つ項目があります。1つは装着時に自動的にONにするかどうか。
これはONにしておけばいちいち電源ボタンを押さなくて楽なのですが、注意点としては誤認識してしまうこと。
たとえば床にポンと置いておいた場合、なぜか装着されていると勘違いして起動してしまっている、という事があります。
なので便利な機能なのですがONにした場合は注意しましょう。
自動パワーオフについて
電源の設定でもう一つは自動パワーオフ。こちらは15秒から細かく選んで15分まで設定できます。そしてなぜか4時間という選択肢もジャンプしてあります。多分バッテリー傷めないように完全パワーオンモードはないみたいですね。
OculusQuest2の欠点
VRChatやAmazonPrimeVRがとまる
欠点は、ネットからのダウンロード中です。アプリ自体はVRホーム画面からスマホのようにインストールできるのですが、いざ、アプリを起動すると、アプリ内でもダウンロードを始めるものがあります。
ここまではスマホと同じなのですが、問題は、その間、ずっとヘッドセットを頭につけていなければ、上のオートパワーオフでそのダウンロードが止まってしまうのです。
これはさすがにしんどいので、最初だけはオートパワーオフを長めにしておくことをおすすめします。
万が一調子悪くなったら、一度アプリをアンインストールしてインストール、が基本です。
PCとの接続でバッテリーが減る
PCとの接続中はUSBなので充電されそうですが、実はケーブルによっては充電される電力が使う電力を下回って、ゲームをしているうちにどんどんバッテリーが減ってきます。
これはスタンドアロンで専用充電器をつかっていれば起きないので、PCとの接続(OculusLink)時はちゃんとしたケーブルを使うようにしましょう。
耳と首が疲れる
これはQuest2のコストダウンの結果ですね。簡単なゴムバンドだけなので、耳とすれてかなり痛くなります。あと本体自体は軽いのですがバランスが前荷重なので首が痛くなります。
バランスをとる感じで後ろに専用ヘッドストラップをつけることは必須ですね。耳も擦れない位置にもってくることができます。
これは購入時にかならず買っておきたいアイテムです。
収納時にレンズむき出し
OculusQuest2のレンズは特殊コートがしてあります。なので絶対に直射日光(紫外線)にあてたり、クリーナーを使ってはいけません。コートがはがれてしまいます。
なので触らないのが一番なのですが、収納時にはどうしてもホコリがついてしまいます。下に向けて収納するようにしましょう。
社外品でフタやケースうられているので、それをつけるのも手です。もちろん高級な純正ケースでもOKですが笑
鼻から光が漏れる
鼻の部分とのスペースがかなり開いており、せっかくVR空間に没入しているのにそこから光が入って興ざめしてしまいます。
白人が作ったデバイスだから仕方ないですね笑
ちゃんと社外品でそれをふさぐシリコンパッドが売られています。これは汗もはじいてくれるので、オキュラスクエスト2購入時に同時注文必須アイテムの一つです。
コーヒーが飲めない!
後述しますが、コンコンとたたけば外が見えるのでそのまま生活できてしまうくらい、OculusQuest2は快適です。映画なんかも家の65インチでは物足りなくなるくらい大画面でみれますので、2D鑑賞もVRをつけっぱなし、、といきたいのですが、一つ問題が。
カップコーヒーが飲めないのです。外部表示にしてコーヒーを手に取って普段通り飲もうとすると・・・ガコン。
ヘッドセットにぶつかります。ストローも購入時に一緒に用意しておきましょう。
OculusQuest2の良いところ
いつでも周りが見渡せる!
これはOculusQuest2のすごいところです。コンコンとたたけばいつでも外部カメラで赤外線映像でまわりがみわたせます。これがかなり便利で着替えたりトイレに行く程度であれば十分の解像度とレスポンス。スマホの文字は残念ながら読めませんが、それでも十分です。
没入感がとにかくすごいので、現実世界に転送されてきたような錯覚になります。
ちなみに赤外線カメラなので、リモコンの光などもみえるようになってなかなか面白いです。iPhoneのFaceIDはぜひ見てみてください。どうなるかは・・ぜひ自分でやってみてくださいね。
Firefox Realityがいい
ブラウザは標準ブラウザのほかにFirefoxRealityが使えます。PCのFirefoxと同期はもちろん、とてもいいのがプラグインが使えること。Noscriptプラグインが動くので、広告ブロックや追跡を任意に外すことができます。
また、動画もVR自動検出してくれるので、ブラウザでYoutubeなど好きなサイトを開いて動画を全画面再生すればVR対応動画はVRになってくれます。もちろん主導でVR方式を選択できるのでどんなWeb資産動画もアプリインストールなしで体験することができます。特にYoutubeにはVRで検索すると無数のコンテンツがあるのでそれだけで飽きませんよ。
また、画面の湾曲や大きさもかえれるので、壁一面でブラウジングなんてのもできます。湾曲はONにしておけば見やすいですね。
意外なのはマウスよりも使いやすいこと。両手コントローラーのスティックでスクロール、クリックできるのでマウスを2つもっているようなものです。
体勢もソファにもたれながら(寝てもOK)楽な姿勢でできるので疲れません。解像度も十分。
最初ブラウザはおまけかなーと思っていましたがなんとPCやスマホは使わなくなりました。
目が疲れない
これが意外に感じたところなのですが、前述の通り、耳の擦れは対策しなければきになりますが、目が全然つかれないのです。
これはYoutubeVRやNetflixVRなど2D動画ソフトでも焦点距離が長めにとってあるので、むしろ家の中でスマホやタブレットでみるよりも眼筋の緊張が必要ないためだと思われます。
筆者はすでに家の65インチテレビは使わずに2動画も全部OculusQuest2でみるようになりました。Netflixは権利の関係でやや解像度が落ちるのですが、これがまた、本当の映画館っぽくてにじんでいい感じです。AmazonPrimeVRやYoutubeVRはフル解像度です。
それぞれVR劇場が用意され、家(現実世界)で見るよりもよっぽど解放感があります。
あの映画館から出た後、わーっと明るくなって戻ってきた!って感じが家で味わえますよ。
64GBか256GBか
容量はざっと使った感じ64GBで半分くらい。システムが64GBの1/4位を占めています。256GBにすればよかったなとちょっと後悔していますが、いらないゲームを入れ替えればやりくりはできそうです。
PC用とOculusQuest専用ゲームどちらがいいのか
ゲームには
- PC接続専用
- PC接続/OculusQuest版共用
- OculusQuest専用
の3種類があります。PC接続はOculusLinkケーブルを使って接続します。
共用版を買えば、例えば登山を楽しめるTheClimbなどはPC接続版とQuest版をそれぞれダウンロードできます。_ソフト的には別ものです。
ただ、同じタイトルでも共用とも限らず、DashDashWorldなどはPC接続版とQuest版は別々のライセンスとなります。
PC版はPCのGPUを使うので画面はきれいです。が、実は体験としてはQuest版のほうがいいのです。
というのは、OculusLinkの転送レートの都合でどうしてもPC版はフレームレートが出しにくく、どうしてもカクついた感じ、ぼやけた感じになってしまいます。もちろん、設定を変更してクオリティを落とせばいいのですが、どんなに下げても限界がある感じ。
一方Quest版のTheClimbはPCの1/6くらいのサイズですが、Questに最適化されているので、確かにグラフィックはあらいですが、解像度感はむしろQuest版のほうが高く、フレームレートもカクついた感じがしません。
また、これは意外なのですが、バッテリーはPC接続時のほうが減るのです。
どうもPCのポートからは500mAしか給電されていないようで、すこしづつですがバッテリーが減るのがわかります。
実際はその前に疲れてしまうのでさほど問題ではありませんが、ちょっと不便ですよね。
Quest専用ゲームであればちゃんと2A給電されるのでバッテリーはゲームをしていても100%になります。
ということで、TheClimbで試した感じですとPC専用ゲームよりはQuestに最適化されたゲームのほうが断然おすすめです。
VirtualDesktopとOculusLinkとBigscreenどれがいいか
OculusQuest/Quest2ではPCの画面をVRで見ることができます。
なんでそんなことする必要があるの?と思われるでしょうがこれがかなり便利。
例えば純正の動画視聴アプリでは解像度が低くなったりするのですが、PC画面だと特別プロテクトがかかっていない限り制限はありません。
またブラウジングを寝転がってできるのもかなり楽です。ゲームもリアルタイム性が低いものなら十分可能。
そこで手段としては3つあります。
その1純正OculusLink
実はケーブルで接続すればそのまま何もQuest側にアプリを入れなくてもPC画面を表示することができます。PC側のOculusアプリが対応しておりUSBケーブルで画面を転送してくれます。
これは何も入れなくてよくお手軽なのがメリット。デメリットは安定性に難があること。スクリーンの周りの背景もGPUで描いて全体を送っている為、どうしてもレスポンスがいまいちになってしまいます。またケーブルも接続中は電源が足りずどんどん減るので不安であることです。
とりあえずケーブルだけで済ませたい場合はこれでも大丈夫です。映像を見るだけならレスポンスも気になりません。
その2BigScreen
BigScreenというアプリがあります。これは自分の部屋にDLNAやローカルの映像を流し、オンラインの人が勝手に入ってきて一緒に見れるというもの。
無料で、収益としては世界内の映画館の視聴料金(500円程度)やコンテンツレンタル代のようで、自分の部屋で自分のコンテンツを見る分にはタダです。
そして、この機能としてPCからBigScreenのストリーマーを使って画面を自分の部屋で表示できることができるのです。
これを使えば、例えば友達や仕事仲間をよんでVR空間で映画やゲームを一緒にみたり会議をしたりも可能なのです!これはかなり画期的で、今までのビデオ通話会議のようにサボリができないので、よくも悪しくも?かなり集中できます。そして何より楽しいことですね。
BigScreen内ではフレンドの概念もないので気楽にほかの人の部屋をのぞいて言語がわからなくてもハイタッチして遊べます。空間内にはポップコーンやジュースも用意されて食べたりすることもできます。
BigScreen自体はPC用(Rift用)とQuest用の両方があります。Quest用でも上のストリーマーを使えるのでワイヤレスで充電しながら使えるので快適ですね。
OculusQuest2を買ったらぜひ入れておきたいアプリの一つですね。
その3VirtualDesktop(有料)
最後は有料のVirtualDesktop。さすが有料というだけあって、レスポンスは群を抜いています。
もちろんワイヤレスなのでBigScreenと同じく充電しながらも利用可能。
レンダリングはQuestで行うのでとてもきれいな空間で仮想デスクトップを使えます。
空間も宇宙空間から夜景のテラス、はたまた小さいディスプレイなど、おもしろいものがたくさん選べます。
また、ほかの2つが画質などについてはあまり細かく設定できないのに対してこちらはビットレートやフレームレートを指定できるのでWiFi環境にあった調整ができます。
コントローラーでのマウス操作もとても快適。ほかの2つは右クリックがしにくかったりするのですがこちらはそんなこともなくとても自然に使えます。
BigScreenのようにだれかと一緒に見る、という用途には向きませんが、一人で大画面でパソコン操作するには一番いいと思います。
マウスカーソルを上空にかざせば、スクリーンのカーブやサイズを変えたり、頭に追従するようにできたりと快適性もばっちりです。(寝ながら使えます!)
また、後ほど紹介するSideQuestを使えばなんとケーブルレスでPCのVRゲームができるのです。なのでほかの代替え手段はあるにはあるのですが、それ以上に満足感がありますので、ぜひ購入しておきたい1本です。
SideQuestとVirtualDesktopの関係
よくQuestの記事で見かけるSideQuest。これは何かといいますと「_Oculusストア以外のアプリをQuestにインストールする」アプリです。
といっても怪しいものではなく、Oculusストアにのせる前のベータや、権利者が定まらないオープンソースのソフトが無料で多数あがっており、セキュリティ的には公式アプリと同じ制限がかかってますので安心して使えます。
使い方はSideQuestのホームページの手順を踏めば10分くらいで終わります。
簡単に書きますと
- SideQuestのサイトにメアドを登録
- サイトのリンクからSideQuestアプリとドライバを導入(インストールするだけ。ドライバはinfを右クリックでインストールを選ぶ)
- Oculusのスマホアプリから開発者モードをON
- SideQuestのサイトのリンクからOculusのサイトを開いてデベロッパー名(仮に必要)を登録
- Oculusアプリを開かずにPCとUSB接続しQuestで承認を押す
こんな感じです。ややこしそうですがすぐ終わります。一度終わらせたらあとはアプリをインストールしたい時だけUSBをさすだけでOKです。
一度USB接続すればWiFi無線接続でアプリのインストールもできるので簡単。
SideQuestのアプリがOculusQuestのアプリ一覧に現れない
ちょっとはまるのが、さあオープンソースアプリをインストールしたあとに、OculusQuestのアプリ一覧に現れないこと。
これはアプリ一覧で「すべて」を選んでるとSideQuestのアプリが出ないからなのです。ここを押して「提供元不明」を押せばSideQuestアプリが起動できます。紛らわしいです。
SideQuestを使えば無料でもなかなか質の高いフリーゲームがたくさん楽しめるのでぜひ試してみてくださいね。
SideQuestとVirtualDesktop
さて、先ほど書いたVirtualDesktopですが、実はこのSideQuestと関係がありましてよく一緒に紹介されています。
というのはSideQuestを使うとVirtualDesktopの機能拡張ができるからなのです。追加料金はなしです。
そしてVirtualDesktopの機能拡張とはなんとPC用ゲーム(Rift用/SteamVR用)がケーブルをつながなくてもできるようになることなのです。
ケーブルつなげばいいだけじゃん?
とお思いになるかもしれませんが、先も書いた通り、QuestはPC接続時は電力消費がマイナスになってしまうので、長時間PC接続アプリを使うとだんだんバッテリーが減ってきて不安になってしまいます。
なので、ちゃんと高電流ACアダプタで充電しながらWiFiでゲームができる、というのはかなり重要なことなのです。
やり方は簡単、OculusストアでVirtualDesktopを購入した後にSideQuestで追加機能をインストールするだけです。
なんでこんなに遠回りなの?最初から一緒にしておけば?といった感じですが、おそらく、Oculusストアの審査基準に反してしまったから上記機能だけを分離してSideQuestストアで配布しているのでしょうね。
あとは、SteamVRとOculusRiftのアプリがVR上のVirtualDesktopのメニューに現れるので、そこから起動するだけです。集約して起動までVRでできるのもうれしいですね。
WiFi接続なのでラグが心配だったのですが、なんとラグはほとんどなし。レースゲームでも十分楽しめました。
まとめ
ということで、OculusQuest2の欠点と良いところを書いてみました。また一歩踏み込んでオススメのBigScreen、VirtualDesktop、SideQuestの紹介もさせていただきました。この3つはぜひQuestを購入したら一緒に導入したいアプリです。
さて、一昔前のVRは周りにセンサーを設置、場所を作ってさあ始めるか、という感じでした。
こんなスマホ感覚でスタンドアロンで手軽に手に取れるVRデバイスができて本当に技術の進歩はすごいですね。
先にも書きましたが、Facebookの資本がはいっているのでこのデバイス、質のわりにめちゃくちゃ安いです。ゲーム機のように先行投資的に赤字で売っているのでしょう。
また意外にも買ってわかるのは_座ったまま使うことが多いこと。VRといえば立ち上がって広い場所で、というイメージですが実際は椅子やこたつにすわってのんびり使うのが主体なような気がします。
もちろん運動不足にならないようにたまに立ち上がってゲームもしてくださいね!