日本人なのにAirBnBで貸切国内旅行。日本語でOK!?(7/12更新完)
AirBnBはオンラインの民泊仲介サービスです。世界中で空いている部屋を有料で貸してくれるホストがいて、様々な部屋に泊まることができます。
一戸建てまるまる貸し切りから、ゲストハウスの様に個室を借りて水回りはシェア、さらにはワンルームの横でホストが寝ていることも。
コミュニケーションの楽しみからプライバシーの尊重までゲストとホストのニーズにあったマッチングができます。また料金はAirBnBが代行して支払いなのでその場で現金を受け渡しする必要や心配もありません。
とはいえ、これはホストが外国人とのコミュニケーションを目的とするサービスで国内旅行には向かないのでは?と思う方も多いと思います。
その感触を検証する意味も混めて、AirBnBで日本人が国内旅行は出来るのか!?を実証した記録をここに綴ります。
※この日記は住宅宿泊事業法施行のずっと前のものです。当時は特に届出は必要が無くガイドラインも無かった時代なので、その点にご留意願います
目次
方針
貸切物件を利用する
AirBnBは先に書いた様にホストが横に寝ているシェアから人目もホストに会わないことがある貸し切りまで様々なスタイルがあります。
今回の旅ではこの「貸切」を積極的に利用してみました。シェアはどちらかというとホストは外国人とのコミュニケーションを求めて行っている感じがしたのと、僕自身が話べたで間を持たせる自身がなかったということもあります。
キッチンや冷蔵庫、洗濯機までを貸し切れる、AirBnBならではのもう一つの側面が貸切にあります。
突然予約してみる
計画をたてて1ヶ月先の予約までたてる旅もありですが、僕の場合は行き当たりばったり。退屈な場所は手短かにすませたいですし、楽しい所があったらずっと過ごしたいものです。それらは実際に行ってみないとわかりません。今回の旅ではなるべく直前、1日か2日前に予約リクエストをしてみてホストがどう対応されるかも検証します。
なるべく安く
AirBnBの物件は高い物で1泊5万円以上の物もたくさんあります。5万円で5000円の10倍の満足感が得られればいいのですが、ちょっとコスパ的にリスクが高すぎます。気に入ったらずっと住めるくらいの価格帯を狙います。
それでは出発です。
日記
7/1(水) 当日予約リクエストでもOK!?
「今九州にむかっています。今晩泊まれますか」
始めてのAirBnBメッセージです。AirBnBの予約は通常の場合、即予約とはならず、オーナーの都合が良ければ承認といった形に成ります。
今回の様に突然の場合は都合が合わない場合も多そうです。返事は即来ました。
「セットアップ済みなので大丈夫です。部屋の番号と暗証番号はxxです。」
なんだか手慣れた感じです。セットアップとは清掃済みとのことなのでしょう。AirBnBはオーナーと顔をあわせなければいけないと思っていたのですが、こんなふうに現地で番号だけで鍵を受け渡して利用出来るなんて意外でした。
指定されたマンションの玄関のポスト。そこに暗証番号を打ち込むと・・・開きました。
上階へエレベーターであがります。なんだか高そうなマンションです。指定された部屋の扉に鍵を差し込むと、無事開きました。
始めてのAirBnBのへやはモダン和風のとても素敵な部屋でした。外国人向けに和風の調度品がおかれ、風呂場には木桶。なかなかよいセンスです。
これってホテルよりも気を使わなくていいかもしれません。特に今回はチェックインが遅くなりそうだったので有り難い方式です。支払いはAirBnB経由なのでこれももう完結しています。
ホテルと同じ様に歯ブラシやタオルも置かれています。ホテルよりいいのはキッチンや食器、調味料が充実していること。スーパーで食材を買って自分で作れば安上がりですし、地元の食材を楽しめます。
スムーズなチェックインにホテル泊以上の利便性と広さ。
AirBnBは旅のスタイルの革命です。感動しながらゆったりとしたソファとスーパーで買ってきたビールで良い時間を過ごしました。
7/2(木) 普段住んでる家でもOK!?
「今夜泊まれますか」
また突然の予約問い合わせ発射です。AirBnBには「通常の予約」と「即予約」があり、「即予約」の場合はオーナーの都合にはよらず予約されてしまいます。
この設定は物件を登録する時にするのですが、もし自分がオーナーだとしたらなかなか大変な設定です。さらに今回の様に当日ともなると。
「ちょっと調整させて下さい」
返事はすぐに来ました。調整とは?よくわかりませんが待ちます。やがて返事が来ました。
「大丈夫です。鍵はマンションの入り口のポストに入れてあります。番号はxxです」
昨日と同じく、ポスト受け渡しの様です。正直、他人とのコミュニケーションが苦手な僕にとっては有り難いシステムです。
夕方、指定のポストに番号を入れると・・・空きました。中には鍵が入っています。
しかしエントランスの入り方がわからずにウロウロします。明らかに不審人物です。
オーナーさんに聞こうかなと思ってると、他の住人の方が入ってきました。
操作板にごにょごにょしているのをジロジロチェック。
なんとかわかってエントランスを通過できました。部屋の前。
どきどきしながら玄関を開けると・・・
眩しい照明が目がくらみます。おお、照明までセットアップ済みとは。
写真通りのスタイリッシュな部屋です。入り口には歯ブラシなども置いてあり、冷蔵庫にはビールも。
「自由に飲んで下さいね」
オーナーさんからのメッセージ。かなりの低価格なのでいいの?と思いながらも遠慮なく頂きます。
テーブルの上には九州旅行のトラベルガイドも置かれていて、気遣いが感じられます。
どうやらオーナーさんはこの部屋に普段住まれているようで、先ほどのリクエストですぐにゲスト向けに片付けてくれたようです。
昨日の物件は手慣れた感じでAirBnB専用といった雰囲気だったのに対して、今回はまた気合が違います。
まさに友達の家にお邪魔したかの様な雰囲気。どこまで見ていいのか気を使ってしまいます。
オーナーさんは今どこに寝てるんだろう?と思いつつも本棚には面白そうな旅やビジネスの本がたくさん置かれており、無料のお酒と一緒に楽しませてもらいました。
7/3(金) 築90年でもOK!?
北九州市のマンションで起床。オーナーさんの物が多いので、自分の物と混ざらない様に注意しながら荷物をまとめます。
ハブラシからひげ剃り、垢擦りからドリンクに至るまで至れり尽くせりの気持ちが有り難いです。机の上の本のチョイスもメッセージ性が感じられ思わず高評点をつけてしまいます。
もし自分でAirBnBのホストをするのであれば、物件には限界があるにせよ、この様な気遣いが良いレビューに繋がるのだと思います。
さて、北九州を後にして九州の風景を満喫しながら西へと進みます。
今夜の目的地は糸島。福岡県に西側の半島です。ここに向かう理由はAirBnBで古い古民家を改造した物件を見つけたから。マンション続きだったので刺激が欲しいところです。
ナビに案内された場所は今までとはうってかわり、かなりのカントリーサイド。田園風景が広がる中の古民家です。
「ごめんください」
入って声をかけます。思えばAirBnBでオーナーと会うのは始めてです。これまではポストの鍵わたしで全く会う事はありませんでしたから。同じ貸し切り物件でもいろいろですね。
オーナーの方はとても優しそうな方。ここぞとばかり、ゲストハウスを始めたきっかけやAirBnBの事情を聞いたりしてみました。
古民家物件はとてもおしゃれ。照明が凝っており、一部屋一部屋が芸術作品の様です。置いてある物もおそらくかなり貴重であろう、古いおもちゃや書籍。
二階の書斎部屋なんか、男の隠れ家感が漂います。
こんなところに泊まれるなんて、AirBnBが無かったらありえません。薪の香りに包まれたお風呂を頂きながら感動に包まれた古民家での滞在でした。
7/4(土) AirBnBじゃなくてもOK!?
古民家にて起床。ふとんがふかふかだったので寝心地がよく疲れもとれました。
8時頃にホストさんが戻ってこられました。別れとお礼を告げていざ佐賀県へ。迷路の様な古民家ではとてもよい経験をさせてもらえました。これからもパワーアップさせるとのこと。是非また訪れたいものです。
さて、進路を南西に移します。今日中に長崎県島原に移動したかったので、佐賀県は通過するだけになってしまいました。
長崎県の佐世保にまず向かいます。長崎市に対してはややそれる形になりますが、第二の都市ということもあり立ち寄ってみました。
佐世保バーガーはこれといったレシピがあるわけではく、厚みのあり具も大きい、手間がかかったハンバーガーという定義らしいです。
訪れたのはビッグマンというお店。
オーダーを受けてから作り始めるという定義の通り、注文してから10分ほどかかりました。こうやって待っている時間も美味しさのスパイスなのでしょうね。
佐世保は旧海軍の基地があった場所で、現在も自衛隊や米軍が駐留しています。なので湾岸は立ち入り禁止の場所が多かったりします。それはそれでこの都市の特色なのでしょう。
オランダの町並みが見えるハウステンボスの横を経由して江上バイパスに入ります。通行料金は200円。
この有料道路からの景色はすばらしく、その為だけに料金をはらっても損はないと思います。長崎らしいリアス式海岸の様相が高所から一望できます。
長崎県は本土一の海岸線の長さを誇るように、まさに「島の県」です。流れ込んだ海が右に左に見え、田畑もほとんどありません。
ここからの進路は国道206号線。長崎市への最短ルートです。
徐々に交通量が増えて、やがて長崎市の中心部に出ます。平野が少ないので、やはり坂が多い印象を受けます。
平和公園は一番象徴的なスポットなので立ち寄ってみました。奥には原爆資料館もあり、2番目かつ史上最後の(であってほしい)都市であることを思い出させられます。
喧噪をさけてそのまま東へ。雲仙島原に向かいます。
島原へは国道251が海岸線沿いに通っているのですが、雲仙岳を見たい場合は縦貫している国道57号線を通る事に成ります。
しかしながら今日はあいにくの雨。雲仙岳の姿も期待出来ません。
結局選んだのは国道でも県道でもない広域農道。傾斜のまだ低い内陸部を快走することができるオススメの道です。
島原に入ったとたん、今まで目にしなかった田畑が目につく様になりました。アスファルトの舗装も多少チープになり、なんだか違う雰囲気を感じさせられます。
今日の宿泊はビジネスホテル。結局鳥取熊本はAirBnB過疎地帯で、物件がみつからなかったのでやむなしです。
チェックインした部屋はいかにもビジネスホテルのバストイレ一緒の小さいバスルームにキッチン無しの味気ない部屋。
一度AirBnBを味わうともうビジネスホテルには泊まりたくなくなります。
7/5(日) 2連続でAirBnB使ってないけどOK!?
島原にて起床。AIrBnBの検証をすると言いつつ結局ホテルに泊まってしまった土曜日。昨日は雨だったので行けなかった雲仙に行ってみます。
幸い、天気予報は雨だったのですが、見る限りは曇り。青空がすきまから覗いているのが有り難いです。
雲仙を周回している国道251号線、その中程から雲仙地獄へ向かう国道57号が分岐しています。
周回ルートよりも若い番号が雲仙に向かう道につけられていることから、この道の重要性を感じられます。
激しく蛇行する道が国道389号の分岐まで続きます。やがてあたりは硫黄の香り。雲仙地獄に辿り着きます。
地獄の駐車場は500円(2015年現在)。地獄の沙汰も金次第と言いますが、駐車場まで有料なのですね。
噴煙の立ちこめる岩肌がむき出した景色を駐車料金だけで楽しめるのはお得なのかもしれません。
途中、スマホを落としてしまい半分クラッシュ。古いiPhone4sなので背面がガラスなのが祟った様です。電源は入ったのと、前面ではなかったのが不幸中の幸いです。
地獄を見た後はそのまま57号線をつきぬけ、西側の対岸へ。そこから南に海岸線を走ると島鉄フェリーのターミナルです。
島鉄フェリーは島原と天草を最短で結ぶ航路。料金は5メータ未満で3000円弱(2015年現在)と長崎からぐるっと戻る殊に比べたら妥当な価格。
車の場合は順番のレーンにそって並べ、出船時刻の10分前までに待機します。長さで料金が異なるので車検証をもって売り場にいきましょう。
コンビニも近くにあったので、お昼を買って車で食べながらフェリーを待ちました。売店のおばちゃんの前にセロテープがあったので、スマホの応急処置していいですか!?というと快く貸してもらえました。親切です。
フェリーが着くと車は係員の指示に従ってフェリー内に駐車します。移動中は車をおりて客室にいかなければいけません。
時間は30分程度、すぐにフェリーは天草まで着きます。
出発時は車で待機しなければ行けないので周りの行動に合わせます。
天草は熊本県。雰囲気は少し代わり、樹々はどこか南国風。
国道324号線を熊本に進む間で道の駅と藍のあまくさ村というところによりました。
ここは巨大な日本一の天草四郎像で有名なお土産やさんです。日本一といっても、天草以外に天草四郎像があるのか疑問なのですがが(´。` )
そのまま熊本の方向に行き、とりあえず定番の熊本城。
ここは駐車場が有料な上に入場料までかかるダブル課金スポット。とはいえそれなりに見応えはあるので損はしないと思います。
駐車場は市営が天守閣から数カ所離れたところにあるのですが、歩くのが面倒な僕は城横の神社を利用しました。料金が書いてなかったので、ぼられて1回2万とかだとどうしようとドキドキしましたが1回500円でした。
熊本には丁度いいAirBnBがなかったのでこの日は八代のホテルです。ホテルといってもマンスリーマンションの1日貸しのタイプで部屋の広さはビジネスホテルの4倍くらいあり、キッチンつき。AirBnBに匹敵するコスパかも知れません。楽天トラベルもあなどれませんね。
キッチンがあるので使ってみようと無理矢理して焼き物をしてスーパーで買った熊本産焼酎のワンカップで夕飯を頂きました。
7/6(月) 勝手に掃除しても OK!?
本日はいよいよ鹿児島に入ります。八代から国道3号線を南下。3号線は海にそって通っているのですが、地図で見ると山の中をショートカット出来そうな国道があったのでそちらを利用。
天気は本日はあいにくの雨です。
今日からAirBnBを再開します。鹿児島には鹿児島市内はもちろん、西側の薩摩半島にもいくつか戸建て物件がありそうです。半島の方は静かそうでよいかなと思ったのですが、どちらかというと本土最南端のある東側の大隅半島の方を目的としているので、今回は鹿児島市内の物件をリクエストしました。
貸し切りとなっていますが、部屋数は2でマンションアパート並。どうやら3階建ての事務所の3階貸し切るタイプの様です。
駐車場もついており価格もかなり安いのですが、、、。
ホストさんに連絡するとすでにセットアップ済みの部屋で鍵はポストとのこと。場所はリスティングの写真に掲載されていたので、迷う事なく到着しました。
なるほど、価格なりの古さ。2Fの事務所は表札はあるのですがですが、僕が去るまでは人気はありませんでした。隣に気を使わない分、アパートタイプよりもよいですね。
錆がかなりすすんだ金属製の階段を恐る恐る登ると、、渋い引き戸の前にポストがあり、中には鍵があります。
見た目も渋いが引き心地も渋い戸を開けると、そこはまるで昭和のアパート。2Kの間取りの一つは畳で一つはフローリング。そして畳にはうっすらとカビが・・・(# ゚Д゚)
さあ大掃除スタートですo(`ω´*)o
幸い、掃除用具は充実しており畳は水拭きして窓枠のホコリやエアコンのフィルターもピカピカにしました。
お風呂もリフォームしたみたいキッチンも広いので、掃除をしてしまえば意外と居心地はよさそうです。値段も安いのでここを拠点としてもよさそうです。
「暮らす様に旅をする」のコンセプトの通り、AirBnBは連泊ができます。
一度申し込んだ予約も、追加で予約せず、延長をすることで清掃費を節約できます。やりかたは、AirBnBのサイトで現在予約中の旅行を選び、「変更またはキャンセル」を押します。
ホストさんも即レスポンスで快く承諾してくれました。こういう手続きもお手軽なのがAirBnBのよいところです。
高い宿に泊まるとちょっとしたホコリやあらが気になるものですが、安いと「安いからね」となんでも許容出来てしまえる上、ちょっとよい点があれば「安いのにいいね!」となるのでお得ですヾ(*・ω・)ノ
7/7(火)住む様に旅をしてもOK!?
要掃除だった鹿児島の物件ですが、自分できれいにしてみるとなんだかナワバリ感でむしろ居心地がよくなってしまいました。3連泊にしたので今日は荷物を置いて観光出来ます。
目指す先は本土最南端の佐多岬。
鹿児島には2つの半島があり、東側は薩摩半島、西側は大隅半島です。大隅半島のほうがわずかに南に伸びており、本土最南端とされています。
鹿児島市からのアクセスは桜島を通った方がかなり距離を短縮できます。鹿児島市と桜島間はフェリーがなんと24時間運行しています。
5m未満自動車で2000円’弱とフェリーにしては安いのではないでしょうか。
港に向かい、車の列に並びます。桜島フェリーは乗り降りの手続きも最適化されており、車に乗ったままそのまま乗船となります。料金は桜島がわのゲート。
係員さんの指示に従い船内に車をならべます。案内板には「運行中は車をおりて客室に」と書いてあるのですが、誰一人として車を降りません。わずか数十分の距離なので黙認されているのでしょうね。
看板からの本日の桜島はとてもクリアに見えます。
間もなくして到着。自動車群はそれぞれ思い思いの方向に進みます。
最初に行ったのは桜島ビジターセンター。ここは無料の博物館で、噴火の資料が展示されています。展望台の位置もここで抑えておくと良いと思います。
湯の平展望所は急な坂を登った先にあります。火山の岩肌を間近に見ることができる距離、鹿児島市内の展望もとても良いです。
降りる時、海外の方が徒歩で登っているのをみてびっくりしました。タフですね。
そのまま進路を東にとって、黒神方面へ。埋没鳥居が有名です。手前に100円の私設駐車場があり、お得なのかなと思って駐車したのですが、なんと歩いたその先には公営の無料駐車場が。トラップとはこのことです(´□`。)
黒神からの景色は火山そのもの。展望台の案内板には「あなたが今ゴーという音を聞いているのであればそれは火山ガスの音です」なんて書いてあります。そんな頻繁に噴火するの?と思った矢先。
ドーン
早速噴火してくれました。遠くで茶色の噴煙が立ちます。どっかにスイッチでもあるんじゃないの?ってくらいの確率ですね。
佐多岬へは桜島から80kmくらい。自動車でもかなりの距離です。最南端の岬ともあって、日本一周のチャリダーやライダーの姿をよく見かけました。
なんでもこの佐多岬への道は昔は私設の道路だったらしいです。経営がうまくいかなくなって自治体に譲られ無料化されたのだとか。
佐多岬につくと「ようこそ佐多岬へ」とあるのでおもわず記念撮影したくなるのですが、これはトラップです。この先には同じ様な看板がいくつもあるのです。
トンネルを超えて遊歩道を登って行き止まりの位置にあります。紛らわしいですが、どこもなかなかの景色なので全部撮影してもよい思います。
チャリダーの方も到着してました。感動もひとしおなのでしょう。
鹿児島市まではフェリーを使わず、霧島経由で戻りました。距離は+50kmくらい。市内にはタイヨーというスーパーが幅をきかせているようでそこで夕飯の買い物。AirBnBの部屋へ帰宅です。部屋には荷物が散らばりどこか自分の家の様。
「住む様に旅をする」のキャッチフレーズはまさにこの感じなのでしょうね。単に移動を続けるのではなく、一カ所で生活できる設備をAirBnBで借り、地元の人と同じ様にスーパーで買い物をし暮らす。こんな旅の楽しみ方こそがAirBnBの醍醐味なのでしょう。
3階の窓からは周りの家の短冊の飾りが見えます。今夜は七夕でした。
7/8(水)一日中ゴロゴロしてもOK!?
「住む様に旅をする」のキャッチフレーズの通り、今日は「何もしない」日にしてみました。なにもしなくても特に損をした気分にならないのは一泊3000円の部屋の強みです。
昼まで寝て、ちょっと起きて近くのリンガーハットでちゃんぽん買って帰って食べながらネットしながらゴロゴロ。
こんな旅ってなかなか出来ませんよね。ホテルや旅館だとフロントを通過しなきゃいけないのでなんかくつろげないですし、ゲストハウスでも同様です。戸建てを貸し切れてしかも安価なAirBnBの旅ならではです。
それにしても7月の鹿児島は熱いです。スーパーに有名なかき氷の白くまがあったので買ってみました。スーパー売りは一般的な氷アイスのようなノーマルの白くまもあれば、倍の価格の白くまDXもあります。
このDX、かなりよく出来ていてまるでその場で作ったかの様なクオリティ。気に入りました。本当は天文館とかにいって食べれば良いのでしょうけど、男一人でかき氷をイートインする度胸もなく家食いで満足しました。
だらだらして夕方になり、あまりに暇だったので城山に桜島を見に行きました。途中西郷隆盛の洞窟もありどちらも駐車料金は無料で景色もすばらしいよい観光スポットでした。
夜もスーパー。刺身などのパックの「鹿児島県産」を目印に地場の物を抑え、我が家に帰ります。
今回のAirBnB旅行で最低価格となった今回の部屋。なんだかんだで良い物件でした。ホストも近隣もおらず掃除道具はそろっていて自分でゴミ出しも可能で台所の備品や調味料はそこそこ揃って(多分他の宿泊者がパワーアップさせてる)います。この家も今日で最後。最初は失敗したかな?と思ったこの部屋ですが、今では名残惜しいです。
7/9(木) ホストが海外にいてもOK!?
3日間お世話になった部屋ともお別れです。軽く掃除をしてから鍵をポストに入れてAirBnBで連絡します。次の人も使えそうな物はそのまま置いておくことにしました。こういう風に旅人によって「パワーアップ」していく部屋。これもAirBnBの面白いところです。ゲストハウスにも近いものがありますね。
思えば今回の部屋は今までで一番1泊あたりの料金は安かったのですが、3泊もしたこともあり、落としたお金は一番大きい物件となりました。1泊も3泊も掃除の手間は同じなので、安くても連泊してもらった方が得だと思います。この辺りに自分がホストとなったときのビジネス的な攻略法の種がありそうな感じです。
ゴミ捨て場が近くにあったので、3日間溜まったゴミを捨てさせてもらいました。長期となるとこのようなゴミ捨ての要素も部屋の評価に含めたくなります。
さて、鹿児島を後にして東に向かいます。今夜は宮崎。
宮崎を貸切で探すと平屋ですが戸建ての物件が1件ありました。値段もお手頃。オーナーに連絡はしておいてあり、大体の場所まで辿り着いたのが昼頃。
さてとホストさんに連絡すると・・連絡がつきません。メッセージをしてみると、なんでもホストさんは現在海外にいて、お母さんが鍵を持ってきてくれるとの事。で、お母さんは夕方にならないと手があかないとのこと。
こちらがちゃんと確認しなかったのが悪いので、夕方でいいですとお伝えして、適当に観光していました。
行った所は鵜戸神宮。洞窟の中の神社です。荒波が立つ宮崎の岸壁につくられた珍しい神社で見応えは十分でした。
本土最南端は確かに鹿児島ですが、沖縄の様な南国の印象は宮崎の方が強いです。鹿児島よりも平野部が多く、西風が山地で遮られて風が乾いているせいもあるようです。沖縄返還前は、新婚旅行のメッカだったとか。
時間も夕方になり、お母さんとも連絡がつき、今夜のAirBnBに無事入る事ができました。
平屋の戸建ては昭和な感じですがサッシや給湯がリフォームされており、エアコンはありませんが網戸フル装備で宮崎の涼しい風が入ってきます。太平洋側に入ったからか鹿児島のムッとした空気とは質が違う感じがします。
お風呂は古いままの垂直型。一人で写真撮影をしたくなる位の貴重な経験です。キッチンや洗面も装備されており生活するには十分です。
昨日とはうってかわって、糸島の時の様な虫の声を楽しみながら夜長を楽しみます。
一つとして同じ宿がないAirBnB。観光地めぐりもよいですが、こんなさまざまな民間の宿を楽しむ為の旅も良いなと感じました。
7/10(金) 住民の様にゴミの日OK!?
朝が来ました。網戸からは涼しい風が入り込んできています。近所に住んでいる人達の話し声が耳に入ってきます。今日はゴミの日です。ゴミ捨て場は確認済み。歩いて1分の便利な所です。
ちゃんと分別してゴミ捨て場まで持って行きます。近所のおばちゃんと顔を会わせたらちゃんとおはようございますと挨拶。
まさに住民。
ゴミ捨てまで体験できる旅がAirBnB以外にあるのでしょうか。なんだかまた感動がこみ上げて来ます。
今回もよい物件でした。ポストに鍵を入れホストの方にメッセージを送り出発です。
進路は北へ。それにしても宮崎の海岸は波が高く見応えがあります。途中、馬の背とクルスの海の絶景を見学して来ました。柱状岩に波が絡む様は不思議な光景です。
7月の日照りに汗をかきながらさらに北に向かいます。漁港が見えてきました。大分県はもうすぐです。
今日も貸し切りAirBnBがみつからなかったので一般の宿にしました。トライアル温泉郷の虎の湯という所です。
名の通り、トライアルというスーパーの会員用の温泉+宿泊施設です。僕の地元にはトライアルはないのですが、この為に会員証を取得しました。
会員証は登録料無料でレジで言えばすぐにもらえます。その為に入ったスーパーセンターなのですが、価格の安さにびっくり。是非地元にも出来て欲しい物です。
トライアル温泉郷は阿蘇くじゅう国定公園のカルデラにあります。ちょうどスーパー銭湯にコテージがついたような施設で安いのでおすすめです。
自販機が置いてあり、山の中ということもあり高いのかなと思うもなんとコーラ50円など。このあたりもトライアルらしいですね。
夕焼けはすばらしい長めでした。
7/11(土) 山奥の山荘で非日常体験してもOK!?
くじゅう高原から別府に向かい大分経由で佐賀岬へ。1週間あまりの九州の旅はこれで終了。ここから四国に渡ります。
国道九四フェリーは九州四国の最短かつ最安の航路です。名の通り、国道197号線がこの航路を挟むように接続されています。
予約なしだったので、誘導の方に今日は混むから次の便になるかもしれないよと言われるも、無事乗船完了。
航路はわずか70分。高速代とガソリン代と時間を考えると本州周りよりこちらの方がお得ですね。
愛媛県についたら、目を付けていたAirBnBに早速リクエスト。すると・・・
「今日は親戚が泊まっているのでごめんなさい」
なんと、早めにリクエストしておけばよかったです。
AirBnBの予約は2種類、「即予約」と「予約リクエスト」があります。即予約の場合はそのまま決済されてしまうので、それを可とするホストは責任もって案内しなければいけません。
愛媛はそんな「即予約」が複数あったので、気を抜いて当日までリクエストしていませんでした。
当日の場合は、即予約よりも「問い合わせ」でまずホストが対応できるか確認したほうがいいと思います。
松山市内の即予約物件もあったのですが、問い合わせてもレスポンスなし。
困った結果、ダメもとで次の日の高知の予約を本日まで手前に延長してもらう相談をしてみました。
答えは「OK」結構無茶なタイミングだったのですが、親切に夜中に案内してくれるとのこと。ありがたいです。
そうと決まればと高知へ高速を走ります。九州を走ってると走行距離感覚がおかしくなり、200kmくらいちょっとそこまでという印象になってしまいました。
「コンビニ行ってきたほうがいいですよ」
とのアドバイスどおり、待ち合わせ場所から案内してもらった物件はなかなかの山奥でした。
ここに2泊お世話になります。「古いんですが」といって案内してもらえた室内はとても豪華で清潔。
AirBnBのホストになることも考えて思ったのは「新しさ」よりも「清潔さ」のほうが重要だなということ。
新しくてもホコリだらけだったらとたんに自分内での評価が下がってしまいます。
清潔だと印象もよくなり、古さは「風合い」へとなります。
今回の物件、山奥の山荘と今までのとは雰囲気が異なります。まさに非日常的な空間。
トラブルによって2連泊になっていまったのですが、それをラッキーと思える位の家です。高台にあり片方は太平洋、片方は町並みの夜景。樹々に囲まれ野鳥の声が間近に聞こえてきます。
今日一日大分愛媛と観光にまわってきましたが印象の強さではやはりAirBnBの物件の特色にはかないません。
すばらしい夜景が見える暖かい風呂につかりながら、AirBnB旅行の時代の幕開けを感じました。
7/12(日) 旅の終わりに
今日は一日なにもせずに山荘からの海の景色と野鳥が奏でる音、山を通る風の感触を楽しみ、旅の最後の日としました。
周りの観光地をまわってもよかったのですが、AirBnBの部屋を楽しむ時間がもったいないですからね(・∀・)∩
まとめとポイント
ビジネスホテルと比べて安いわけではない。
AirBnBはもともとバックバッカー向けのサービスの為、安く泊まれるというイメージがありますが、特に貸し切りの場合はアパートの一室でも意外と高く、ビジネスホテルのほうが安かったりします。
たしかに大量の部屋を効率よく掃除するホテルと比べて、大抵は場所も離れていて掃除の手間もかかるので人のコスト的には高くて当然なのかもしれません。
あくまで色々な部屋を見る事が楽しみという気持ちで使うとよいと思います。旅の思い出が倍増すること間違い無しですよ。
「貸切」でも家主がいる場合もある
「貸切」は一言で書かれているが、家主がいてあくまでゲストとしては貸し切りの場合と、家主はおらず完全に貸し切りのケースがあります。
また家主が隣に住んでて離れを貸し切りの場合も。
システム上は区別がつきにくいので、本当に貸し切りたい方は予約前に「問い合わせ」したほうがよいと思います。「ゲストとのコミュニケーション」欄も参考になります。
チェックインの方法
貸し切りの場合は 鍵の受け渡しは手渡し方式とポスト(暗証番号キー)方式があります。ポスト方式は家主とは一切会わないのである意味ホテルより気楽。
反対に手渡しの場合はコミュニケーション好きな優しい方が多いので、付近の情報を聞いたり出来てそれはそれで楽しいです。家のトラブルの時も比較的対応がよいと思います。
部屋は普段、ホストが住んでる場合がある
部屋は普段、ホストが住んでいて、予約が入ったときだけホストが別の場所(実家や彼女の家?)で寝るといった場合もあります。その場合はセットアップに時間がかかり、急な予約だと迷惑がかかります。予約は出来るだけ早めに。
即予約の物件でもまずは「問い合わせ」
即予約の物件でも当日の場合は「問い合わせ」からの方が無難です。ホストはずっと専業でやっているケースは稀で、他に仕事をされていて、すぐに応答できない場合が多いです。
即予約でも当日の場合はまず「問い合わせ」で対応できるか聞いてみましょう。
延長はPCで
AirBnBのアプリは2015年現在、単体では出来ない事があります。具体的には延泊のリクエストなどです。AirBnBの料金は清掃費が別会計されている場合があり、延泊したい場合、単純に予約を追加するよりも延長にしたほうが安い場合があります。PCならフル機能にアクセスできます。またID認証などにもPCは必要な場合があります。
もっていくとよいもの
マイシーツ(掛け敷き)は持って行った方がよいと思います。シーツは大抵は洗ってあるのですが、まれにそうでない場合もあります。反対に、ホスト側からしてもシーツを洗う手間が省けるのでお互いの為になります。
調味料は揃っていない場合があるので自分のお気に入りの調味料(塩・醤油・ポン酢・油・カレー粉?)は少量でも持っているとよいでしょう。箸とスプーンも出来れば。
自前のWiFiとPC。WiFiは壊れていたり無い場合があります。またAirBnBのアプリでは延長やスペシャルオファーの受け取りが出来ない(2015年現在)のでPCがあると便利です。
トイレットペーパー。無い場合があります。ティッシュやタオルがわりにもなるので必携です。
最後に
AirBnBは国内旅行にどうなのか?の検証の為の今回の旅行ですが、思い起こせばほとんどが次の予約の段取りに追われていた気がします。行き当たりばったりスタイルで使えるのか?もテーマだったのですが、これは失敗でした。
ホストの立場からみても予約は出来る限り早めにしておいてもらった方がプライベートな予定ともあわせやすいでしょうし、ゲスト側にしてもせっかくの貴重な旅の時間を次の部屋探しに追われなくてもすむのでお互いよいと思います。
とはいえ、行き当たりばったりスタイルでAirBnBは使えないのか?というと答えは「使える」だと思います。AirBnB専用の部屋を持ったホストでセットアップされているかどうか、このあたりのリスティングからの見極め能力が問われます。特に延泊の調整なんかはチャットで出来るので気に入ったら延長するというのはよい方法です。ホストにしても掃除の手間は同じなので多くの場合は喜ばれます。
テーマである国内旅行にも使えるか?の答えは「貸切物件なら100%問題無し」です。そもそも貸切であるということはホストは国際コミュニケーションはさほど求めておらず、ビジネス的に行われている場合がほとんどです。むしろ安心感があり歓迎される感じです。
横にホストが一緒に寝ているという印象のAirBnBですが、国内貸切という側面から見てみると、とても日本人にあった使い方なような気がします。
なんにせよ、AirBnBによって全く新しい旅のスタイルや楽しみ方が出来たのは素晴らしいことです。これからもどんどん盛り上がって様々なリスティングが増えて欲しいものです。
最後に今回、泊めて頂いた九州四国のホストの方々、ありがとうございました。突然の当日予約やチェックイン時刻の変更ばっかりしてごめんなさい。また泊まらせてくださいね!
※この日記は住宅宿泊事業法施行のずっと前のものです。当時は特に届出は必要が無くガイドラインも無かった時代なので、その点にご留意願います