和倉温泉「湯の香 潮の香 総湯館」と歴史写真集(石川県七尾市)
昔は総湯といえば温泉街にあるシンプルな造りの素朴な共同浴場でした。しかしながら近年においては各所工夫をこらした近代的な温泉として進化しています。そんななかでも巨大な旅館が立ち並ぶ有名観光地である石川県和倉の総湯はそんなモダンな浴場の代表的な存在です。
ナビの通りにアクセスするとその巨大な木造風の建物と前の広場が目に入ってきます。車はこの広場には停められないので少し奥に専用の駐車場がありますのでそこに停めましょう。
横からも入れますがせっかくなので正面にまわるとよいでしょう。正面にはこった形の足湯や温泉卵製造所があり無料で利用できます。隅には卵がたのゆるキャラ?の像も立っています。
浴場側には大きな木造の建物に巨大な「総湯」の白いのれんが目を惹きます。立派な玄関をくぐり下駄箱があるかと思いきや、そこはまるで博物館。
過去から現在に至る和倉温泉総湯の過程が模型や写真で観ることが出来ます。現在の立派な建物からは想像もできない昔の総湯の写真がギャップを感じさせられ面白いです。
ちょっとレトロフューチャーを感じさせられる外観。今のモダンなデザインも後になってみるとこのように見えるのでしょうか。
和倉温泉センターの名前が時代を感じさせられます。昭和の時代はなんでも「センター」のポストフィックスがつけられていたものです。
ほかにもさらに古い写真も総湯の玄関に展示されていますので是非ご覧になってください。
さて、さらにもう一つ戸をくぐるとようやく下駄箱と券売機と受付が現れます。右には駐車場直通の勝手口?があります。というかほとんどの人はこちらから出入りしています。
入浴料は420円。ドライヤーやシャンプーボディーソープとサウナもついていることを考えればリーズナブルな方だと思います。
脱衣場はドライヤーつき洗面台が3つ並ぶ思ったより小型な造り。ロッカーは昔ながらの平鍵です。他は新しめなのになぜかロッカーだけちょっとレトロなのはこだわりなのかもしれません。
浴室への戸をくぐると強い樹木の香りが鼻に感じられます。天井を見上げると圧巻。巨大な屋根裏は総て無垢材で組まれています。ここまでの造りは県内でも珍しいです。床も高級感のある大型タイル張りです。
浴槽は内湯3つ+水風呂+露天風呂+サウナ。内湯の一つは立湯で腰までの深さがあります。他二つは温度違いの平湯。仕切り間からは源泉がながれこみます。柄杓もおいてあり飲泉可能です。口に含んでみると強烈な塩味が感じられます。ここの泉質はナトリウムカルシウム塩化物泉。Phは7.58です。強い塩気は海の近くであることに起因しているのでしょう。湯の色はほんのり黄色がかっています。
露天風呂は天井なしの開放型です。冬場は雪が落ちてくるくらいですが、温度は42度に設定されており冬場でも十分温まります。お洒落なピアノのBGMを聞き、真っ白な総湯の壁と開放的な空を眺めながらの入浴は格別です。
項目 | 三段階 |
---|---|
混雑度 | ☆☆☆ |
浴槽数 | ☆☆ |
洗い場 | ☆☆☆ |
設備 | ☆☆ |
景観 | ☆☆ |
価格満足度 | ☆☆ |