iPhone5sのバッテリーが自分で交換する時に外れない・・無理やり解決
スマートフォンのリチウムイオンバッテリーは出荷時から500回程度の充電が保証されています。とはいえ毎日充電していたら500回なんて1年ちょっとで到達してしまいます。もちろん500回ちょうどで全く使えなくなるわけではなく、徐々に性能低下していき、「バッテリーがすぐになくなる」や「まだ充電があるのに電源が落ちる」「膨らむ(!)」などの症状になります。
スマホ自体の買い替えサイクルが大体2年を想定しているのはバッテリーの寿命の絡みもあるのでしょう。正規で修理という形でバッテリー交換すると、買ったほうがいいのではという価格が請求されます。
このバッテリー、実は自分で交換することもできます。そのコストはわずか二千円強。しかも交換に必要な道具もすべて込みでです。アマゾンのレビューには「簡単に交換できました」が並びますが、果たしてそうなのでしょうか。
ちょうど手元のiPhone5sがバッテリー20%で電源が落ちる症状になってきたので検証してみました。
使用したALUTATAのバッテリーセットはPSEも取得しておりしっかりとした製品です。
日本語マニュアルもついてきます。ただ、やってみるとわかったのですがやや不足している事項がある感じです。
バッケージは2280円とは思えないくらい立派です。工具も十分に揃っているので他に必要なものはありませんでした。
iPhone5Sバッテリー交換手順
iTunesでバックアップをとってから作業開始です。
まずはlightningコネクタの両脇の特殊ネジを外します。ALUTATAの工具はマグネットが付いているのでネジを落とさなくて作業性がいいえす。
フロントパネルに吸盤を取り付け、慎重に引っ張ります。少し浮いてきたら付属のヘラを差し込みゆっくりと下側から外していきます。
いきなり大きく開くとホームボタンのケーブルに力がかかってしまうので気をつけます。まずはこのケーブルから取り外していきます。
ホームボタンのケーブルの先は、固定具で押さえられています。付属の尖った工具(爪楊枝でも可)で下から持ち上げる形で取り外します。弾いて紛失しない様に気をつけます。固定具を外すとケーブルが外れてフロントパネルが大きく開きます。
バッテリーケーブルカバーのネジ2本を取り外します。ネジは個々に違う場合があるので位置をしっかり覚えましょう。
コネクタが刺さっているので下から持ち上げるように力をかけると外れます。基盤を傷つけない様にしましょう。
(ここで本当は上部のコネクタを外すとフロントパネルが完全に分離され作業効率が上がります。これは省いてもバッテリーは交換できます。もし外す場合はコネクタカバーのネジ4本を外した後カバーをとりケーブルをバッテリーケーブルの要領でとりはずします。このネジ、4本の位置を正確に覚えておいてください。長さや材質が違います(一本だけマグネットがくっつかないネジがあります)
ネジは本当に小さく無くしそうになります。管理には十分気を付けましょう。
ここからが難しくなります。まず、iPhone5sのバッテリーは接着されています。まるでバッテリー交換はさせないような設計です・・・。
両面テープはバッテリーの縦方向に2本入っています。その2本はバッテリーの下側で接続されていてバッテリー下のヒダ(タブ)の部分につながっています。このテープ、ちょっと特殊で引っ張る様に伸ばすと粘着力が落ちる様になっています。
つまりヒダからテープを少しずつ引っ張りながら左右の隙間からテープだけを抜き出すとバッテリーが外れるというわけです。また背面からドライヤーを弱くあてると剥がれやすいみたいです。
慎重にヒダをだして真ん中をハサミでカット、左右の両面テープを取り出しますが・・・・
ブチ
・・・・簡単に切れてしまいました。テープのよじれが原因の様です。こうなってくるともうバッテリーをヘラで無理やり剥がすしかありません。
バッテリーは薄く柔らかいので簡単に変形してしまいます。またケースもアルミなので曲げてしまうと元に戻せなくなります。力加減を考えながらゆっくり剥がしていきます。リチウムバッテリーは穴が開くと爆発するので、金属を使ったり無理に力をかけない様に気をつける必要があります。ドライヤーの熱も併用します。
グニャグニャになりつつもなんとか取り外すことができました。ケースに付着したテープはひっぱりながら綺麗に剥がします。
新しいバッテリーにテープを貼り付けます。同じくヒダが付いているので下側にあわせます。次回剥がす時に重要になってきますので意識して位置決めします。
取り付けは簡単です。ケーブルを元の手順で接続します。非常にもろいので指先で位置を合わせて軽くはまることを確認してからヘラではめ込みます。
ホームボタンケーブルのカバーは押し込んで引っ掛けるだけです。向きに気を付けましょう。凸面が前面、1本突起が下側です。
無事復活しました。今まで使用中に見る見る減っていたバッテリーのメーターがほとんど減らなくなりました。
ポイント
- ネジの位置は覚えておく
- 無理な力をかけない
- 両面テープはできれば切らさない様に
- 両面テープが切れたらバッテリーを剥がす必要があるが、じっくり時間をかけ暖めながら作業を行う
ということでアマゾンレビューにあるように「簡単に10分でできました」というのはおそらく熟練者のみです。
とはいえ、素人でも時間をかければできないこともないので、挑戦してみる価値はあると思います。
くれぐれも事前にiTunesでバックアップをとるのを忘れない様にしましょう!